ep6 2年2組
どうもーYUKIです。
今回は何人か新キャラが出てきます。
いつか登場人物紹介とかも書きたいですねー。
朝、青葉は学校に向かうため家を出た。
綾川「どうして私まで家から出ないといけないのよ~。」
綾川はあくびをしながら青葉に尋ねた。
青葉「俺が留守の間に家を探られたりしたら迷惑だからだ。」
綾川「別に何も盗まないわよ!そんなことしたって自分の首を絞めるだけじゃない。
どうせ私に行くあてなんて無いんだから。」
青葉「それでも俺の言うことを聞いてもらう。
それが嫌なら出て行け。」
綾川「・・・分かったわよ。」
綾川は半分諦めたように答えた。
青葉「それと、家に入れるのは俺が帰ってきたときだけだ。」
綾川「だと思ったわよ・・・。」
青葉「俺を尾行するのも禁止だ。
気づいた時点でそのまま警察署に行く。」
綾川「・・・私の仕事はしてもいいの?」
仕事とは自分に死をもたらすことだろう。
そのことに気づいた青葉は鼻で笑い、
青葉「勝手にしろ。」
とだけ答え綾川と別れた。
綾川「不思議な奴・・・。」
青葉の姿が見えなくなった後、1人呟いた。
確かに未遂には終わった。
だが、青葉には死が迫っていたはずなのだ。
それなのに彼は全くおびえた様子がない。
私と話しているときもだ。
単純に図太いだけか、それとも・・・。
綾川「少し、様子を見る必要がありそうね。」
綾川はそう言った後、青葉とは反対の方向に歩いていった。
学校に着いた青葉は自分のクラスである2年2組の教室のドアを開けた。
既にクラスには何人かの生徒がおり、いくつかの視線が彼に向けられた。
だが、彼らは一瞬で目をそらし、見ていないふりをした。
別段気にする事も無く、青葉は自分の席に座った。
「あいつが青葉か・・・。」
「目つき悪いし恐えな。」
「なんでも1年上の不良をボコボコにしたらしいぜ。」
「マジかよ!?絶対関わりたくねー・・・。」
「何で同じクラスなんだよ・・・。」
青葉は、またかと思った。
もともと目立たないように、近づかれないようにするために目つきを悪くしたのだが
効果がありすぎたらしい。
ガラの悪そうな奴らに呼び出され殴られた事もあった。
それでも黙って睨み続けていると何故か向こうから謝り、そそくさと去って行ったが。
その話が随分と誇張されてみんなに伝わったようだった。
まあ、そのおかげで近づいてくる奴もいなくなり青葉にとっては良いことでもあった。
???「青葉。これ、お前のノートだ。」
不意に頭上から声がした。
青葉に話しかけてきたのは、同じクラスの佐原祐季だった。
青葉「ああ・・・。」
ノートを受け取ると佐原は自分の席に戻っていった。
「佐原・・・お前よくあいつに話しかけれるな。俺には無理だわ。」
佐原「何で?」
「いや、だって目つき悪いしあんまいい噂も聞かないじゃん?」
佐原「別に恐くねーよ。お前らがびびり過ぎなだけだ。」
佐原はそれだけ言うと別の話題を持ち出し、その話を終えた。
???「おっはよー!」
突如勢いよくドアを開け、何者かがクラスに向かって叫んだ。
「あ、ザッキーおはよー。」
???「ザッキーで呼ばないでってば~。」
「ザッキー、お菓子あるけど食べるー?」
???「食べる、食べるーってあたしはザッキーじゃないってば!」
彼女が教室に入ったとたん、クラスは笑いに包まれ一気に賑やかになった。
入ってきた少女の名前は岡崎あかり。
去年、一年生ながら生徒会選挙に立候補して見事副会長になった奴だ。
執行部に所属しており運動神経抜群で、明るいクラスの人気者であり、
青葉とは正反対のような人物だった。
・・・頭はあまり良くないようだが。
担任「ほら、チャイム鳴るぞー。全員席に着けー。」
続いてクラスに入ってきたのはこのクラスの担任の近藤一輝だった。
青葉はこの先生が嫌いでは無かった。
目つきが悪く、行事にも積極的に参加しない自分に何も言ってこないからだ。
近藤先生の言葉を聞いた生徒達は各々席に戻り、
出欠確認が始まった。
新学期が始まり、二日目の今日。
さして重要な話もしないだろうと思った青葉は眠ることにした。
キーン・・・コーン・・・カーン・・・コーン・・・
青葉は目を覚ました時刻は午後12時。
特に部活もやっていない青葉は家に帰るために席を立った。
岡崎「あ、起きたんだ。」
隣の席から岡崎の声が聞こえてきた。
言葉の内容からして自分に向けられたものだろう。
だが、青葉は無視して歩き出した。
岡崎「あ、待ってよ~。」
岡崎はもう一度青葉に声をかけてきた。
無視しても良かったが、付いてきそうだったので、
青葉「・・・何だよ。」とだけ返した。
岡崎「まだ、帰っちゃダメだよ。これからあたしと話があるんだから。」
青葉「・・・俺が何を話すんだ?」
岡崎「新入生歓迎会のことだよ。実行委員になったでしょ?あたしたち。」
青葉「・・・はぁ!?」
青葉がこの日一番大きな声を出した瞬間だった。
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