表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
不死身少年と死神少女  作者: YUKI
罪悪感と生神少女
5/32

ep4 少女の話 その1 

どもー、YUKIです。

今回から少女の話によって色々な設定が明かされていきます。

少女の話はep5まで続く予定です。

余談ですがこの話を書くに当たって、初めて神様の単位が"柱"であることを知りました。自分の知識不足を痛感しましたorz

 少女「あんたやけに古いアパートに住んでるのね・・・。」


 青葉の家を見た少女の第一声はそれだった。


 青葉「ほっとけ。1人暮らしだから金が無いんだよ。


    第一これで十分だ。」


 少女「あんた1人暮らしなの?」


 青葉「ああ、まあな。」


 少女「ふうん・・・。」


 青葉「とりあえず入れよ。」







 中に入って少女がまず感じたことは、外観と比べてきれいなことだった。


 だが、次の瞬間それは少し違うということに気づいた。


 きれい、ではなく地味なのだ。


 わかりやすく言えば物が少なすぎる。


 漫画、ゲーム、パソコンなどが一つもない空間。


 部屋にある娯楽といえばテレビと新聞ぐらいだった。


 少女「あんた、本当に現代人?」


 青葉「どういう意味だ。」


 少女「趣味とか無いの?高校生なんでしょ?」


 青葉「別に趣味なんて必要ない。」


 少女「ふうん・・・。ま、いいわ。」


 少女はそう言うとリビングの真ん中にあるテーブルのそばに座った。


 それに続いて青葉も腰をおろした。


 少女「じゃあ何から話せばいいの?」


 青葉「お前の正体からだ。」


 少女「正体・・・ね。確かにそこから話すといいかもね。」


 少女は話し始めることを決めたようでまた息を吸った。


 少女「あんたが言うとおり、私は厳密に言えば死神じゃない。


    正しくは死神の候補生・・・ってとこかしら。」


 青葉「候補生だって?」


 少女「ええ、そうよ。」


 青葉「死神の募集でもしてるってのか?」


 少女「ま、そんなところね。」


 青葉「・・・にわかには信じられないな。」


 少女「そうでしょうね・・・ところであんたは神様っていると思う?」


 青葉「は?いきなりどうした?」


 少女「いいから質問に答えなさい。」


 青葉「いるとは思うが・・・それがどうしたって言うんだよ。」


 少女「そう、その通り。神様ってのはいるわ。


    この世に生きる人たちの中には信じていない人もいるかもしれないけど、


    神様は確かにいる。」


 青葉「・・・お前まさか・・・。」


 少女「多分あんたの想像通りよ。私を既に死んだ人間だと思ってるでしょう?」


 青葉は黙って首を縦に振った。

 

 少女「御名答。私は2007年に死んだ元人間よ。」


 青葉「死んだ・・・2007年に・・・。」


 少女「そうよ。あんたたちが世間一般に言う幽霊って類かしら。」


 青葉「お前が仮に幽霊だったとして、死神候補生ってのはどういうことだ?」


 少女「さっきも言ったように神様は確かにいるのよ。


    大抵の人間は死んだ後、神様に判断されて天国か地獄に行くわ。


    でも稀に普通の人間とは比べ物にならないほど強い思いを持った人間がいる。」


 少女は、ちょうど私みたいにね、と言葉を付け足した。


 少女「私たち人間は神様っていうのは色々な種類があると思っている人が多いけど、


    実際にいるのは1柱だけなの。


    この世界を創った神様。いわゆる創造神かしら。


    その創造神が世界に関わるほとんどのことを管理して世界を見守っている。」


 少女はそこで一拍置いた。


 そしてまた話し始める。


 少女「だけど、神様が直接関与しないことがある。


    それは人の生死を決めること。

 

    人に死をもたらす神、死神。人を生きながらえさせる神、生神。


    この2つの役割よ。」


 数々の常識はずれの言葉が青葉の耳には入ってきた。


 それを信じる信じないの判断を下す前に彼女の言葉は続いていった・・・。

感想・批評等お待ちしております。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 話が深まり、どんどん引き込まれますね。テンポも良いです。 [一言] 強い思い......。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ