ep3 勝負の結果
どうも、YUKIです。
今回は少し短めになっています。
夜。太陽はとっくに沈んでおり、あたりは店の明かりなどに包まれていた。
青葉は自分の腕時計を見た。
時刻は0時を過ぎた。確かに2012年4月7日は終わったようだ。
周りを見回し、ふうと息を吐き出した。
どうやら、あの少女はいないらしい。
やっぱりただのおかしな奴だったようだ。
安心して家に帰ろうとした時、後ろから聞き覚えのある声がした。
少女「何で、死なないのよ・・・。」
まるで半べそをかいているような声だった。
少女と別れた後、2度ほど青葉には死が迫ってきたが
両方ともことごとく跳ね除けたのだった。
青葉「これで満足か?勝負は俺の勝ちだ。じゃあな。」
少女「ち、ちょっと待ちなさいよ!」
青葉「っ・・・何なんだよ。」
青葉は若干イラつきながら聞き返した。
少女「家に・・・・・・ほしいの。」
青葉「は、何だって?」
少女はぼそぼそと呟くようにしゃべったため、よく聞こえなかった。
少女「・・・あんたの家に入れて欲しいの!」
少女はやけになったのか叫ぶように言った。
青葉「・・・ホームレス?」
青葉の返答に少女はずっこけた。
少女「何でそうなるのよ!」
青葉「いや、家が無いのかと・・・。」
少女「あたしは死神だって言ったでしょ?
あなたが死んでくれないと上に戻れないのよ!」
青葉「何で、俺がお前を家に入れなきゃいけないんだ?
第一、俺にメリットが無い。」
少女「それは・・・」
流石に無理なことを言っていると自覚したのだろう。
少女からは後に続く言葉は出てこなかった。
しばらく経った後、青葉が意外な言葉を口にした。
青葉「・・・分かった。家に入れてやる。」
少女「えっ、本当?」
青葉「ただし、条件がある。お前が本当に死神だって言うのなら
なぜ俺に死を届けに来たかを話せ。」
少女「・・・いいわよ。」
青葉「よし、なら入れてやr・・・ええっ!」
青葉は今日一番の驚きの声をあげた。
少女「な、何よ。何か問題でもあんの?」
青葉「いや、あまりにも簡単に了承したから。」
少女「ええ、そういう誓約は無いから。」
青葉「誓約・・・?」
少女「ま、そのことも含めて話してあげるわ。じゃ、行きましょ。」
青葉「あ、ああ。」
少し釈然としないが、青葉は少女を連れて家に帰ることになった。
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