『とある生徒会と現代魔術っ!?』――その6――
さてさて。
大変長らくお待たせしました。まだまだ続くっ。このコラボ企画
『荻高生徒会×光学』
前回の続きになります今回は。魔術師と美少年事マリオン×優希他での絡みがメインで行きますっ!
お調子者の優希他に。あの怪しげなバカキャラ事マリオンなんか無理やりひっつけた日にゃ〜(汗)
そんな訳でっ。
『これが俺らの生徒会!!〜青春と言う名の悪ふざけ〜』
『光学の超高密度収縮粒子砲戦記』
始まり始まりっ!!
「さ・て・とっ。まさか、優希他さんの私物に結界破りの"b"ルーンの作用が働いてるとはねっ。おかげで大体の結界は解けたみたいだよっ。」
「あ〜はいはい。そりゃどうもっ。」
「ねえねえっ。それっ。そのホルダー。私に見せてみてっ。」
周りを取り囲む木々の騒めきに混じり、オクターブ高めの少女の声がこだます。
両手を制服のポケットに入れながら、かなり面倒くさそうな雰囲気を醸し出す少年と。
その隣で紫色のマントを揺らす水色髪の少女の姿が映る。
見方によれば、さながら美少年と森の妖精でのグリム童話その物に見えない事もないが。 かなり"異質な雰囲気"なねは確かなのだ(汗)
「ったく…。あんたのそのオカルト膳とした所や服装さえ無けりゃ、外国人だし水色の珍しい髪。結構いい線行ってると思うぜ。」
「――ふぇっ?」
「まっ!俺だったらあんたの事を…。」
「ふふふぇぇぇ〜!?……。ちちちょっとそんな。私は只!?」
「って。何てなっ…。ははっ?あん?どないした?マリオン。」
「うぅ〜…なによっ!なんでもないよっ!」
ジャリッと木の葉に埋もれている野道を突き進む2人。しかし隣の彼女は一体何があったのやら。
水色ショートの髪を左右にブンブンと震わせ時折ブツクサと。まるで詠唱のような謎の言葉を発しているのだが…。 無理もない。隣を歩く美少年事優希他はあらぬ誘いやらをマリオンに投げ掛けては彼女の反応を観察と。 かなりお調子者に見えるのだ。
そして。今度は一転歩置いて小さな指を顎にあてがい考え込む。
更に首をかわいらしげに傾げる事数秒後。再びニンマリとした表情で先程投げ掛けた、『早く見せろ』と紫色の手袋越しの手をグイッと優希他に差し出すのだ。
「はっ?なに?悪いっガムなら…。」
「それちがぁぁうっ!だからはいっ!早くっ見せてよ。」
「はぁ〜。あんたとはつくづく話しがかみあわんわ…。」
優希他はやれやれと、ふわりとした特徴のあるセンターわけの髪をわしゃりとかきむしる。
続けて彼女。マリオンに言われた通りに渋々と制服のズボンのポケットをマサぐる。
そして冷んやりとした感触をたしかめる。ポケット内にある"それ"を纏めて掴み、ジャラリとしたホルダーを取り出すのだ。
「そうそうっ!これだよっ。ありがとうねっ。えっと…。さっき優希他さんが言ってたいい線ねぇ〜…。うんっ。誉め言葉として受け取っておくよ。それに私。あのね――。」
「"光雄"とか――。」
一瞬の沈黙。今度は優希他に一体どんな盲点を付かれたのやら。
ポカンと口を開く。そして噂の光雄の如く間抜け面に成り果てるマリオン(笑)
「ふぇっ!?いっ…。いい一体何をとぼけたこ…と?」
「ほれっ。あんたの顔っ!そこに書いてあるっつの。み・つ・えってね♪」
「バッ――!?ゆゆゆ優希他さんっ?そそそんな。ああの"バカ"は…。そそれより。は…早く…そのホルダー。よこしなさいよっ!」
「へいへいお姫様っ。仰せのままに。なんなりとお申し付けくださいっ♪」
「はわわわw…あぁーもうっ!」
まるでポンッとw…林檎が弾けるように真っ赤になり。反応する彼女を軽くからかう。
常に相手に対して強気の姿勢の彼女はどこへやら。 何故か盲点を次々につかれる。
更にあたふたとかき乱すマリオンのオーバーアクション振りに優希他はクスクスと笑う。
こうして何げに過ごせば魔術師である彼女も。普通の何処にでも居る只の少女だなと…。
そして笑いをこらえながら手に持つホルダーを言われた通りに彼女の前にわざとらしく両手で丁寧に差し出す。
当然苦し紛れに"ホルダー"をムンズと乱雑に掴み取るマリオン。
完全に優希他のペースに載せられているようである。
「うぐぅ〜…。ううんっ!これね。うん。解ったよ。材質はおおっ!Vadsrena-brakteatenだよっ!ねえねえっ。このホルダー。一体何処で手に入れたのっ?」
「あん?奈々海の屋敷で。所でそのヴァースちゃなんたらって?」
マリオンは隣側で両腕を組み。ニンマリとしている優希他の質問を横目で聞く。その場でしゃがみこむ。 更に幾つも連なるホルダーを両手の上に広げる。
青い大きな瞳を細め、かなり珍しい材質なのか。まじまじと覗き込むのだ。
「うん。brakteatenだよっ。紀元は17世紀かな。薄くて丸い金属箱で、普通は金製で片面にしかルーンを刻印してないんだよ。だからホルダーじゃなく。ペンダントに用られてるの。」
「ふぅ〜ん。これがペンダントにねぇ〜。んな高価な物を、奈々海の家金持ちだからなぁ〜。」
「へえ?そうなんだ。私と同じ貴族の出かな。」
「えっ?マリオンが?」
「うん。私。実はね――。」
そんな会話をしながらマリオンの背中を見下ろす優希他。丸まった紫色のマントが何処からともなく吹き込む風に揺れる。
その彼女の羽織るマントの左脇から飛び出しているナニカがユラユラ揺れているのを辞任。
「なんじゃこりゃ?」
何げに好奇心が旺盛な彼は、あろう事か。その不可解な棒をムンズとつかむ。
「へえ?何か周りに金色の刺繍か。なんだろうこれ。せぇ〜のっ!」
とまぁ。まったく気付かない彼女をいい事に、悪戯好きというかw…。
力まかせにマリオンの脇から引き抜く。
更に手に取り眺めるも。かなり妖しげな輝きを見せる短剣なのである。
「ほぅ〜。ナイフか?それにしちゃ〜…。うわわわっ!剣が3っつにっ!?」
「ああ〜っ。あなたっ!なにやってんだよっ。ほらっ。危ないよっ。」
優希他はマリオンの脇から小さな短剣を引き抜くも。それと同時にカシャリと露骨な音と共に三股に分かれる。
当然思わず手放してしまう。
そして瞬間再び三股から元の短剣に戻り、当のマリオンがしゃがむすぐ脇に突き刺さったのだ。
「もう〜…。勝手に人の装備品で遊ばないでよ。このParrying-daggerはね。主に防御を行うのに特化した装備品なんだよ。」
「防御って?これがか?」
「そう。この三股が盾代わりになるの。あ!私の魔力をエンチャントしてあるから魔法防御もバッチリだよっ。ねえ優希他さん?」
「ぎくっ!?」
「この最あなたに預けておいたほうがいいかもねっ。ほらほらっ。遠慮しないっ。」
「いえいえいえいえいえwwwんなヤバゲな獲物っ!結構ですから。」
「ふぅ〜ん?優希他さんって案外おっちょこちょいだから護身用にいいと思ったんだけでなぁ〜。」
「わっ。"悪うござんしたねおっちょこちょいでw"」
「キャハッ。ひょっとして拗ねてる?」
「だっ誰があんたなんかにっ。」
なんとも。今度は不適な笑顔で反撃に転じるマリオンと(汗)こんなチグハグな感じの魔術師と美少年での妙なコンビなのである(汗)
◆◇
「へぇぇ〜?ほんまえらい荒れ用やなぁ。」
「うわっ!こりゃひでぇぇw」
「さてと。ほんじゃま一丁ちゃちゃっと行方不明者の探索に乗り込むでぇっ!」
マリオンと優希他が旧校舎の周りにあるトラップやら仕掛けを排除している頃。
一方紫苑と圭輝でのコンビはメインになる旧校舎前に乗り込む準備をしていた。
隣側でなにやら謎の腕まくりをする紫苑にやれやれとため息を溢す圭輝。
紫苑から視線を外し。何げに圭輝は周りの景色を仰ぐ。
彼の周りを取り囲む雑木林から除く色褪せた建築物。
既に人々の記憶から取り残された"それ"は目の前にある。
『荻野原高等学校』と刻まれた色褪せた看板がズレ落ちている。
そこから顔を見せる別の看板。
『帝國陸軍荻野原育成所』と印された銅板がリペットでコンクリートに打ち込まれているのだ。
「へっ?帝國…て…い…こ……なぁっ。紫苑っこれってまさか。って?紫苑ちゃ〜ん。」
「なぁ〜にグズグズしてるん。早よせえや。置いてくでぇぇ〜。」
「んなっ!?ちちちょっと紫苑っ。んだから待ってくれぇぇ〜。」
そして。目の前に聳える旧校舎に呑まれて行く2人。
更に先行して光雄達を含む宏人と奈々海事通称『流し目チーム』も侵入と。
果たして、ここ旧校舎内でどのような混乱が待ち受けるのやら。
更に無理やりだが
次回へ続くっ(笑)
さてさて。今回のあのお二人様には大変お疲れさまという事でっ!
そして
次回での絡みはっ!?
あの不気味極まりない旧校舎を舞台にあの荻高生徒会の面子にオカルト部でお馴染みのバカ光雄と。
しかも現地のオバケ?すら逃げ出す始末w…。
お祭り騒ぎな混乱ですねっ(@_@;)
(注:原作者である夜琉さん。スミマセン(爆))
そんな訳でっ!
次回もお楽しみにっ(汗)