『とある生徒会と現代魔術っ!?』――その2――
まず始めに――。
前回で告げた三部作完結ですが文章力に乏しい私は。多分この分ですと五部位は行きそうです(汗)
この物語の原作者である。阿 夜琉さん。本当にごめんなさいっ(涙)
そんな訳で大変お待たせしました前回の続きになります今回は。
前半いよいよ初登場となります謎の少年。そんな少年の厄介事に巻き込まれてしまう荻高生徒会書記事。今井奈々海
はたして彼は一体何者か!?
そして後半。ついにオカルト部が経営する部室にエスコートされた優希他を含む生徒会メンバーは?
そんな訳でっ!
夢のコラボ企画。
『これが俺らの生徒会!!〜青春と言う名の悪ふざけ〜』
『光学の超高密度収縮粒子砲戦記』
始まり始まりっ。
うだるような日差しの元。蜃気楼に映り込む鉄筋の白い建物が校庭にユラユラと揺れる。
その周りをけたたましく鳴く蝉の声が響き支配する――。
「ちぃっ…。今日は一段と虫達が騒ぎ立てるぜ。」
突風に煽られバサリと漆黒のマントが靡く。ふと両目蓋を細めながら突き抜けるような青空を仰ぐ少年。 しかし何かしらの気配を感じ取るのか。
ふと目線を戻す。
くっと特徴のある流し目を細める。学生ズボンのポケットを右手でまさぐる。 そこから数枚のナニカを取り出すのだ。
「(この辺か…。さっきからいやに俺様の五感に騒ぎ立てる奴は。)――弾けろ。」
瞬間少年の周りを支配するナニカが切り裂かれたのか。蜃気楼に揺らぎながら視界に突如ある物が現れる。
そして彼が見つめる目線の先…。
その先にうつ伏せに倒れている人物にゆっくりと歩み寄るのである。
「(くっ…。まさかこんな所にも…まさか俺と同じくルーン魔術の使い手の仕業か)。」
カルト魔術――。
数枚のルーンに刻まれる古代文字を使用し、時刻。そして場所を瞬時に読み取る。
そして自然界にあるあらゆる条件を一致させ、超常現象を引き起こす技術…。 そんな不可解な古から綴られる技術を持ち合わせる少年も又。
"魔術"を極めたごく少数の人物。"魔術師"と唄われる人物の一人なのである――。
「うぅっ。……わ…私。さっきまで視聴覚室から階段を。あれっ?」
「ああ…もう大丈夫だから。ええっと――。立てるか?」
少年は炎天下の元。謎の神隠しにあったであろ少女に優しく語り掛ける。そして未だ朦朧としているのか。
特徴のある小さな眼鏡を掛けなおす。そしてかなり真面目な性格なのか、学校指定のサマーセーターから飛び出している赤いリボンを整える。
更に冷静に周りに目を泳がせキョロキョロと見渡すのである。
「あれっ!?私何でこんな場所に――。たしか生徒会室を――。」
「くっ。いいから俺に捕まれっ!」
「えっ?えええっ?一体なにするんですかっ!!」
少年は未だ意識が覚醒していない人物の手を掴む。 そして更に左手を器用に回しながら数枚のルーンを何もない空間に投げ…。
再度炸裂。漆黒のマントをなびかせながら無理やり嫌がる人物を懐に抱え、その場を転がる。
「いたい!痛いですよっ!!」
「ったく。いいから黙れっ!」
「――な!?なにあれ。わわっ!」
少年はぐいっと右手で嫌がる少女を抱える。そして左手を翳し、瞬時に光輝く魔法陣が展開する。そして防御結界を張る。
そこに幾つもの火線が交際する。
「――おい。てめぇぇ…。幾ら気配を隠してもだらしなく垂れ流す魔力でバレバレだっつの!」
「うふふ?あら残念。あなた美男子の癖に鋭い目付きね。ますます――。なにっ!?」
「ったくよ…。木偶の癖に甘えんだよ。こいつを食らっときなっ!」
「――我が天に古から伝えられし繁栄たる旧魔導書第五六章三十三説…。滅びの章に基づき――。」
瞬間少年の周りを支配していた虫達が鳴き止む。淡い色彩の髪を長しポツリ。と何かしらを詠唱する。
ピシリ…と静寂が支配する中。少年の背後を取るナニカに向かい蒼白い光が縛り付ける。
「くっ!バカな。こんな場所で!私の結界に入り込む。しかし!甘いわね。私は一つじゃねぇぇんだよ。」
「ふっ。何体現れた所で木偶は木偶だっつの!」
「――禁断のこの地に降り立つ冷酷なる精霊達に問う。悪しき者達総てを永遠のはころびにっ!」
「なぁぁにぃぃぃっ!」
「弾けろ――『天使の導き手(Angel-spektor)』っ…。」
淡い色彩の髪を揺らす少年。その少年の懐に守られながら奈々海の視界は眩ゆい光に包まれて行った。
◆◇
一方その頃。荻野原高等学校。そこの西側の端に位置する薄暗い一室。
長い廊下の端に設置された理科室。その廊下を隔て反対側に特別倉庫があり。 その一室から数名の人物の話声が賑わいを見せるのである。
「なあ。優希他ぁぁ…。やべぇよww」
「やべぇって何がやべぇっつーんだよ。って!?おおおぃぃぃ。宏人ぉ。そっちへ行くなぁ。俺も不安になっちまうだろぅが〜。」
宏人は一体この一室で何を見たのか?背後から「行くなぁ〜」と呼び止める優希他をスルーする。
そしてこじんまりとした倉庫内。その奥の薄暗い角に大きな釜戸を辞任。瞬間それが一体どんな用途に使用するのか瞬時に読み取る…。
そして流石に精神的に耐えられないのか。
再びこの一室から退場しようとする。
そして優希他も彼を呼ぶように行こうとするのだが?
「おいっ――。逃げるな…。」
とまぁ…。予想通りと言うか…。ギロリと紫苑に睨み付けられ再び呼び戻されてしまうのである。
そんな三人の様子に未だ気付かない謎の少女はというと?
「そう。まるで神隠しにあったみたいに存在事態が無くなるねぇ…。」
「へっ?いやその話はもうええって…?というかあなた一体何しとんねん。」
「ちょっとまっててねっ!」
とまぁ。先程前に紫苑がその場凌ぎに持ちかけた話を未だ引っ張りながらうんうんと頷く。
更に今度は水色の髪を揺らし立ち上がる。
そしてカタン――。と何かしらの器を棚から取り出しニンマリとする。
それを背後に腰を下ろす人物。紫苑に差し出すのである。
「はいこれっ!」
「はぁ?一体今度はなんやねん!?」
その奇妙な器を手に取り眺め始める紫苑。その紫苑が座る場所の反対側に腰を下ろす。そしてゆっくりと何かしらを説明しだす謎の少女なのである。
はたしてこの先優希他達はどんな摩訶不思議な事態に陥るのか?
更に無理やりだが
次回へ続くっ!
ええっと。
今回前半でのバトル的展開ですが(汗)
もう既に"ネタバレ的"な
光学での"葛城光雄"の設定は。二次創作時の超能力ではなく
オリジナル魔術師に固定します。
そして。
今回の前半と後半での2つの展開ですが。
更に次回はいよいよ一つにまとまります。そして更に"荻高生徒会メンバー"と"光学組"が絡みます!
そんな訳で。
次回もお楽しみにっ。