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第7話

「僕にとって、千絵子さんの存在はもうけっこう大きくなってる」

「……奏君が、好きなんでしょう?」

「そればっかり。今の僕は、千絵子さんの恋人なんだよ?」

「そう、かもしれないけど」

「だから、奏と千絵子さんはそもそも大切の種類が違うの」

「だけど昴君にとっての奏君は」


 それ以上、言葉を重ねる私に苛立ったのか、昴君は一瞬眉を顰め、次には私の唇を彼のそれでふさいでしまった。

 ま、またも接吻です。苦しい。

 けれどもなぜなのか。今まで感じた事のなかった、どこかの何かが揺さぶられているような。

 唇が重なった瞬間、沸いた感情は、なんなのだろう。


『歓喜』


 浮かんだ言葉に、しかし何故なのか、と首を傾げたくなったが、今の私はあいにく後頭部を彼の左手によってつかまれ、頬には彼の右手が寄せられている。重なる唇の間からこぼれる吐息や水音が、沸く感情をより強く認識して、ついにわけがわからなくなった。

 好きなのか、私のことが、少しでも。

 私は、どうなのだ。彼のことが、好きなのか。恋慕する、想いがあるのか。

 少しでも。

 苛烈ともいえるその行為がやっと終わると、私は肩で息をする。

 どうやら、先程の表現は間違っていない。どこかしら残虐な気持ちがあったに違いない。苦しがる私を見て、昴君が見たことのない種類の笑みを浮かべている。

 悪の親玉って、こんな顔をよくしているよな。じゃあ私は、ピンチになったヒーローだろうか。あいにく、地球を守れる器を持ち合わせてはいないが。


「まったく、変な所で普通の女の子っぽいんだから」


 息切れしてまだうまく喋れない私は、問うように視線でその意味を訊ねる。昴君の言葉は、時々てんでわからない。難解なパズルを解かなきゃいけないときみたいだ。

 昴君は私の表情を見て、ふ、と微笑むと、頭のてっぺんから髪の先までをゆっくりと撫でる。その手つきは、ひどく心地よい。


「今はまだ、気付かなくていい。だけど覚えておいて。僕は、君が大切だ。失いたくない。たとえ、奏を失ったとしてもね」


 たとえかなでをうしなったとしても?

 反芻して、咀嚼してみる。しかしそんなことをしても、理解できるはずがない。

 私が口を開き声を発しても、それを邪魔するものはない。気付けば私の呼吸は落ち着いていたらしい。


「…………なぜ」

「はいはい、質問ばかりしないの。あとは宿題!自力で答えが出せる時がきたら、ちゃんと聞いてあげる」


 すんなりと出た言葉も、しかし昴君はそれにたいして何も答えてはくれなくて。

 悶々とした気分が残ったけれど、言われた真の意味はわからずとも、単純に考えたってくすぐったかった。

 大切。今現在の想い人であるはずの、奏君よりも、私のことが。

 それが、どんな意味でなのかはわからない。それでも、その言葉が、私には嬉しかった。


「……お帰り。一時間目見事に終わったわよ」

「うん、わかってる。ただいま」

「手に持ってるそれ、ココア?」

「糖分」


 四角い紙パックに刺さるストローから、茶色い液体をずず、と吸いつつ答える。

 昴君とは、教室の手前でわかれた。手を振って、一応は笑顔で、私も戻る。内心は色々複雑であるが。

 自動販売機でココアを買った時は笑われた。なんでそう笑うんだ。上戸か、上戸なのか?

 席に着いた私にあかりが言ったように、一時間目をまるまるさぼってしまった。教師にそれを指摘されると面倒だな、と思っていたが、あかりが適当に誤魔化しておいてくれたらしい。気分が悪くトイレに行ったが、ひょっとしたら保健室に向かったかもしれない、と。

 少し苦しいといえばそうだが、担任はそこまでつっこんでくる性格でもないので大丈夫だろう。目の前の彼女に礼を言うと、あかりは目を眇めてぽつりと呟いた。


「……あんた、そのうち痛い目に遭っても知らないわよ」


 言われた意味を、私は必死で考えた。……糖分を、もっと摂取したほうが良いだろうか、と思いつつ。


「野田っち!」

「おう、やなぎん。どしたん?」

「いやせっかくだから。お昼いっしょに食べようよ」


 廊下に出た所で声をかけられ、隣に立つあかりが嫌そうな顔をした。そういえば訊かなかったが、ふたりきりになったとき、どんな会話を交わしたのだろう。

 にこにこ笑うやなぎんこと奏君と、隣に立つ昴君。昴君は背が小さいわけでもないけど、やなぎんのが高い。というか、やなぎんの背が高いのだな。短髪の金に近い髪は、活発な彼の性格をよくあらわしている。良くも悪くも主張が激しい、というか。いや、今時金色の髪もそうそう珍しくはないけれど。

 目は奥二重なのかな。よくみると線が見える。目は大きすぎないけど、糸目ではない。万人から平均よりも格好良い顔と言われそうだ。嫌いじゃないけれど。

 と、私はやなぎんに注目していた視線を、昴君へとうつしてみる。茶のふわふわなくせっ毛。長い睫毛。ぱっちりとした二重に、唇は厚いまでいかないが、薄くはないな。

 うん、やっぱり、昴君は、綺麗だ。


「……千絵子さん、どうかした?」

「どうしたとは」


 まじまじと彼を見つめる視線はそのままに訊ね返すと、昴君は狼狽しつつも頬を染める。あまり見ないで、と言われたので、一言謝罪して観察するような力強い視線を送るのはやめた。


「……じゃあ、また部室に行くかい?」

「いや、図書室に行こう」


 問いかけた私に即答した昴君が不思議で、私は首を傾げる。しかし何か質問する前に隣のあかりからため息が漏れたのに気が付けば、彼女のほうへと視線をやった。


「そうじゃなければ意味がないものね。行くわよ、ちー」

「? 意味がないとは」

「部室には人がいないでしょ」

「それの何が悪いと言うのか」


 重なる私の質問に、呆れたようにあかりが再度ため息を吐く。


「そんくらい自分で考えなさい」


 言って、すたすたと歩き始める友人。

 どうしてあかりも昴君も似たようなことを言うのだ。前を歩くあかりの隣にちゃっかり小走りで並んだ奏君は、あかりに足を思い切り踏んづけられていた。あれは痛い。


「置いてかれちゃうよ、いこう」

「……昴君も、やっぱり教えてくれないの」

「お昼を食べるのが、第一優先じゃないの?」


 くす、と笑って私に再度歩みをうながした昴君の顔は、どこか悪戯っ子のようだった。

 なんなのだ、一体。

 もうおわかりの通り、我が校は図書室での飲食を禁止していない。ただし、カップラーメンは別である。液体は本を汚す恐れがあるし、残ったスープをどこに捨てるかで一度問題になった。図書室を出てすぐのトイレは、よく手洗い場の排水溝が詰まってしまっていたから。そういう経緯があり、図書室はカップラーメン厳禁である。


「……この前もそうだったけど、昴君のお弁当、それ千絵子の自作よね」

「ほんとだ。中身いっしょだね」


 あかりの言葉に、やなぎんが同じく私と昴君のお弁当を覗き込む。ちなみに、私とあかりが隣同士に座った。やなぎんはあかりの隣が良かったみたいだけど、全力であかりが阻止したのだ。

 私の向かいに昴君が座っているので、自然とふたつのお弁当を見比べる為に昴君のほうへとやなぎんの身体がたおされる。

 ふに。

 眉間に触れたのは、昴君の人さし指だった。

 急に感触がしたらびっくりするじゃないか。一体なんだというのか。


「千絵子さん、どうしたの?皺」

「……しわ?」


 ぐにぐにとほぐすように触られて、やっと自分が顰め面していると自覚した。

 おや?一体全体これはどういうことかね。理由を考えようにも、無意識だったからさっぱりわからない。


「ごめん、なんでもない」

「野田っち大丈夫?はらいた?」

「ちょっと、女子に腹痛かとか訊くのやめなさいよ、どういう神経してるのあなた」


 私よりも更に眉間に皺を寄せあかりが指摘すると、ごめんなさい!と慌ててやなぎんが謝罪する。いや、別に気にしないけれども。


「ごめんね。こいつ、そういうの本当無神経なんだ。まあ、良くも悪くも単純というか」

「昴、それフォローになってないじゃん」

「してないよ。何、擁護してもらってる気だったの?意味がわからないね」


 辛辣な言葉に、やなぎんは、意地悪するなよ!と涙目になる。ああ、ふたりは、すっごく仲良しなのだな。美しい彼と、格好良い彼。静謐な彼と、快活な彼。柔らかい彼と、豪快な彼。

 静と動。まるで凸凹がかっちりと組み合わさるみたいに、ぴったりなふたり。

 彼を失っても、私のが?嘘ばっかりだ。昴君は、優しい顔をして、毒を吐く。見え隠れする本性みたいなものも、少しだけれどわかってきた。彼は、きっと嘘が上手な人種なのだ。

 私を、道具として扱いたくないのは、彼が少しでも罪悪感を軽くしたいからなのかもしれないし、それこそ、高柳奏という人間の呪縛から解放されたいからなのかもしれない。

 けれど。

 目の前で繰り広げられる会話に。楽しそうに笑う昴君に。

 私は、早々に、そんなわけがない、と思い至った。

 無理じゃないか。私が、彼をそこから救い出すなんて。ああ、なんだろう。無力だなと、思う。

 同時に沸きあがる哀しさは、なんなのだろう。せめて友人として、隣に立てたならば、こんな気持ちにはならなかったろうか。

 形ばかりの恋人は、この先も虚しさが付き纏うのだろうと、楽しそうなふたりをみていて、改めて、私の胸を突き刺した事実だった。


「あかりちゃん、いつになったら俺の事名前で呼んでくれるの?」

「別にいいじゃないのどうだって」

「でもほら、我が家は全員高柳なわけだしさ、結婚式のときとか、下の名前で呼ばないと不便じゃない?」

「だったら結婚式の時限定であんたのこと名前で呼ぶわよ」

「うう……俺、負けない」


 ぺたん、と机に突っ伏すやなぎんは、本当に真っ直ぐな男なのだな、と感じる。

 言動がすべて、素直すぎる。この年齢で、こんなに素直すぎるとそろそろ不便な面もたくさん出てくるのではなかろうか。変なところを心配してしまって、そんな自分がおかしくなる。

 ある意味私も、昴君も、彼によって苦しめられているのに。そんな彼は驚く程憎しみを持てないようなキャラクターだった。これでは、昴君も気持ちを持て余したって仕方がないだろう。

 あかりに何度詰られても立ち向かう彼の愚かさは、見ていてとても気持ちがよかった。

 もちろん、変な意味とか、悪い意味ではなくて。


「ちょっと、あんた大丈夫なの」

「へ」

「薄気味悪い愛想笑いずっとくっつけて。お昼、味しなかったんじゃない」


 教室に戻って来たとき言われた言葉に、私は苦笑するしかなかった。

 なにもかもその通りすぎて、やっぱりあかりにはかなわないなあ、と思わざるをえない。まあ、私もわかりやすいというか、顔に出やすいからな。

 これから先、何度もああいうふたりを見ていくのだろうと思うと、胸中は複雑だった。

 でも、ほんっと、いいやつ、だなあ。やなぎんは。友達多いんだろうな。なんか、見ていてすごくまぶしいや。

 達観できれば、ちょっとは違うんだろうか。

 昴君が、いつも綺麗な顔をしていてくれれば、私は哀しくならないはずだけど、あんまりにも私を置いて嬉しそうにされてしまうと、ちょっと、じゃない、かなり寂しい。

 買ってきたいちご牛乳を飲みつつ、私はまた気付けば眉間に皺を寄せていた。

 自分の今の心はなんだか難解で、誰かに教えてほしいとさえ考えていた。


「野田っちー」


 放課後になり、さあ帰ろう、という矢先。あかりは今日は何やら用事があるらしく、私が帰り支度をしている間に慌しく下校してしまった。

 マイペースに身支度をしていたらば、明るい声で再度教室に訪れたやなぎんに、私は首を傾げる。


「どうしたの」

「うん、ちょっとお話があってさ。いいかな」

「かまわんけど……ん?昴君は?」

「昴は今日生徒会に顔出してるから、遅くなるんじゃない?」

「なんと。昴君は生徒会役員であったか」

「いや、正式にじゃないけど。たまに手が回らなくなると泣きつかれるんだ。生徒会の顧問から」


 生徒会の顧問。私はまったく興味のない部分だったので、それが誰かもわからずまたまた首を傾げた。

 そんな様子にやなぎんが目を丸くする。


「野田っち、なんにも知らないんだね。ふたりって恋人なんじゃないの?」


 後半部分は声を潜めて言った彼に、私はえ、と固まる。知ってたのか。

 それと同時に、胸を抉られた。

 何も知らない。私は、昴君のことを、なにひとつ。


「生徒会顧問てさ、佐藤先生なんだけど。平凡な苗字だから皆気付かないけど、昴のお父さんの弟さんなんだよ。つまり叔父さん」

「なんと」

「野田っち、反応が面白い」


 豪快に笑って私の背中をばんばんと叩く彼に、やはり先程傷付けられたと考えてしまった発言も、気にならなくなる。無神経かもしれないが、それをも吹き飛ばす彼の屈託ない行動は、やはり人を惹きつける何かがたくさんある。

 私は、げほ、とむせながらも、そうかね、と声をあげた。


「そうだ、話とは?あまり人前では話せないのならば部室へ行こうか」

「ん?ああ……いや、ここでいいよ。もうちょっと人が少なくなったら話そ?」

「? かまわんけども……部室は嫌なの」


 私が疑問符を浮かべた声をあげると、半ば呆れたようなため息を吐き出して、やなぎんは私の頭を軽く叩いた。痛くはないけど、なんなのだね。


「野田っち!簡単に密室で男とふたりきりになろうとしないの!」


 めっ!とそんな声までおまけにくっつけられ、私は目を見開く。

 だって、いや、そんな。君は、昴君の友達なのに。どうしてそんな風に、警戒せねばなるまい。


「まったく、昴があんだけ束縛しようとするのもわかるなあ。危なっかしくて見てられないよ。野田っちって、無意識に男の好意をへし折るタイプでしょ。そのくせ、遊び人には簡単に利用されちゃうの」

「……やなぎんまでなぜそんな難しい事を。大体、私はそうそう異性に好意を寄せられる人間ではないのだよ?何をどう警戒しろと?」


 私の言葉にこれだよ、と肩を竦めるやなぎんが、今までの印象とは違い、おとなの男性のようんで、なんだか悔しい。私も、昴君やあかりや彼のように、皆が知っていて私の知らない理をわかりたい。

 どうやったら、もう一段階おとなになれるのだろう。


「まあ、とにかく。無闇に男性とふたりきりになっちゃだめだよ?」

「了解した。でも、やなぎんの事は警戒しなくていいのでしょ?」

「……うん、いや、良いん、だけどね。俺もなー、まあ、言われなきゃわかんない程度には鈍いからさあ。初対面の時は本当ごめんね!あの時はまだ知らなくて」


 知らなくてというのは、多分、一応、私と昴君が付き合っているという事実だろう。そういえば昴君が言っていた、あまり親しくするなという言葉の意味も、結局わからないままだ。


「あんまり野田っちと仲良くすると昴が嫉妬して大変なことになるし。俺も、あのあと超しめられたもん、昴に。珍しいよあいつ、他人にそう執着する人間でもないのに。愛されてるなー、野田っち」


 話している間に教室には誰もいなくなったからか、やなぎんは声の調子を落とすことなく、笑う。

 というか、ん?

 待ってください。


「……やなぎん、どういう意味だね」

「? なにが」

「嫉妬、とは」

「だからあ。俺と野田っちが仲良くなりすぎるのが嫌なんだよ、昴は。野田っちのこと愛しちゃってるから」

「そ、それは逆じゃないの?ええと、なんというか、昔からの幼なじみを私に取られるのが嫌で」

「んなわけないじゃん!昴、俺の胸倉掴んでなんて言ったと思う?」


 笑って、おいでおいで、とやなぎんが手を振る。私は、机を挟んでいたが出来る限り彼に顔を寄せると、秘密の話をするように、やなぎんが耳元でひっそりと囁いた。


「必要以上に千絵子に近付くな、少しでも触れたら殺すぞ」


 その時。私は一瞬思考停止した。これはちょっと、糖分が必要だな。うん、そうだ。


「……ちょっと、甘いものが欲しいので」

「あ、俺飴持ってるよ、はいあげる」


 む。

 昴君といいやなぎんといい、私がココアもしくは甘いなにかを買いに行くのをよく阻止してくるな。しかしこれは、美味しそうなソーダ飴である。もらっておこう。

 綺麗な水色のそれを口の中にころん、と放れば、中でしゅしゅわと弾けた。この刺激もまた格別。脳が覚醒しそうである。

 にしても、昴君は、意味がわからん。想い人の胸倉掴んで、こ、ころす、だと?なんと物騒な。しかもやなぎんの言葉が本当ならば、まるで。

 私に、じゃなく、やなぎんに嫉妬してるみたいではないか。

 そこまで考えて、必死でそれを振り払う。そんなはずがないのだから。


「…………やなぎん。件の相談事だが。一体何かね」

「あれ、見事に話題そらしたね。照れてるの?」


 にやにや笑いながら言う彼に、いいから、と再度うながせば、今度は彼のほうが恥ずかしそうに少し頬を染めて、後頭部をかり、とひっかいた。


「うーん。その、さ、噂で、あかりちゃんて他校に彼氏がいるって話なんだけど、本当なのかな」

「ん?ああ。私はつっこんで訊いたことないけど、いると言っているからいるんじゃないかな」


 しかし改めて問われて、考えたら私は彼氏とやらにそういえば一回もお目にかかったことがないと気が付いた。どころか、愚痴やらのろけやら、なんでもいいが彼の話題を耳にしたことすらない。

 あれ。ひょっとして昴君の方便と同じで、あかりも断るのが面倒でそう触れ回っているだけなのだろうか。私も、もう少しきちんと訊いておけばよかっただろうか。少し自信がなくなってきた。

 考え込む私に、やなぎんはそっか、と悲しそうな声音でこぼす。


「? やなぎん、もしかして」

「……あ、わかっちゃう?」


 えへ、と微笑む彼に、私は確信した。


「あかりが、好きなのか」


 私の質問に首肯する彼に、私は思わずなんと、と呟いた。


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