第9話 元部下の報告
日々成長しているとは言いつつも、まだサーベルの基本を覚え、雷も7割程しかマスターしていない状態であった。そんなリナがケイツァーに頼まれドラコリア公国のマーケットにお使いに向かった時の事である。
「リナ!?おいリナ!?」
リナは誰かに呼び止められていた。
「ん?誰?」
リナは後ろを振り向くとやせ細った50代位の中年男性がそこにいた。最初は誰か全く分からなかったが、会話をしていくうちに、分かった。
「まさか、スタインバルト??」
「はい。」
「生きていたの?」
「まぁ、何とか。」
「今はドラコリア公国で同士数名と共に打倒アクナゼウル王国の為の諜報活動をしています。」
「元気そうで何よりだわ。他の皆は?」
スタインバルトは自分以外に生きている者はリナのいた旧部隊にはいない事を告げると共に、近い内にこのドラコリア公国にアクナゼウル王国軍が攻めて来る可能性が高いと言う情報をリナに伝えた。
「スタインバルト、色々とありがとう。」
そう言って再会を誓い用事を済ませ、ケイツァーのいるクロムガス王国に戻った。




