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第7話 ケイツァー流の奥義
リナが剣の稽古をつけてもらってから、10日程が経過していた。
「そろそろ良いかもな?」
ケイツァーはリナの太刀を受けながらそう言った。
「何の事ですか?」
「お前は基本も体に染み込んで来たようだしセンスもある。ちょっと早いかも知れないが大陸一と言われた我が奥義をお前に伝授しようと思ってな。」
「サーベルって突き以外に技あるんですか?」
「突進力をつけたスピードのある突きは、敵にとって脅威だ。人はこの奥義をこう呼んでいた。雷と。お前の持つ土羅権サーベルと併用すれば、本家の俺をも越えられるかも知れないな。」
「その雷を習得するには何をすれば良いですか?」
「雷に必要なのは、瞬発力と爆発力だ。」
「それで?」
「ここにある石のつぶてを置く。それを一撃で粉々にする事が出来れば、雷を習得した事になる。もちろん、突き技で達成しなければだが…。」
「3日もあれば余裕だわ。」
しかし、リナはこのケイツァー流の奥義の難しさを舐めていた。