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第45話 サブとして
リクードルにはNo.2のプライドよりも、副長として何を最低限やらなくてはならないか、と言う事への想いの方が強かった様である。それはつまり、リナに致命傷とまではいかずとも皇帝アクナゼウロ2世が必ず仕留められる程のダメージを与えると言う事を意味していた。たとえ自分の命が尽きてもリナに大ダメージを与えてからではなければ、死んでも死にきれない。ただ、今の段階では、そんな事を考える必要は無い位に事態は膠着していた。リナも決めてを欠いていて、雷を放とうとはしていたものの、本当にそれだけで、今までの手練れの様に仕留めきれるかと言う疑問は拭え無かった。リクードル副長を倒すには、リナ自身が何らかの進歩をする必要に迫られていた。それが何を引き金に起こるのかも知らないまま、リナはリクードル副長の圧倒的破壊力抜群の攻撃の前に防戦一方であったのは確かである。このままでは埒が明かない。リナもリクードル副長もそう感じていた。




