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第44話 アクナゼウルNo.2の意地
手負いの女竜騎士に御三家を始末された挙げ句、自らも討ち取られたとあっては、アクナゼウル王国の面目丸潰れであった。アクナゼウルNo.2の意地がリクードル副長にはあり、負けられないものを抱えているのはリナだけではないと言わんばかりのものであった。そんな戦いの中、リナは未だに突破口を開けないまま、単発で終わってしまう攻撃を繰り返していた。こんな攻撃では埒が明かない事はリナも、分かってはいた。それでも何もしない訳にはいかず、何か得るものがあると、根拠の無い自信の元に攻撃を繰り出す事でリナは、この強敵に対していかにも戦っていますと言う事をアピールするかの様なやり方であった。実際にはそんなつもりは全く無く、それ以外の突破口を切り開く方法が思い浮かぶ事が無かったからである。敵の一撃で直ぐにやられてしまわないように、リナの戦いは防御に置いた事も影響していたのかもしれない。




