第4話 雑用
リナは修行の前にケイツァーに雑用として試される事になった。その期間は2週間。これしきの雑用で音を上げるようでは、確かに厳しい修行には耐えられない。
「お前のそのサーベルは何だか神々しいな?」
「そんな事は無いです。只のサーベルです。」
ケイツァーは土羅権サーベルに興味津々であった。
雑用は食器洗い、ゴミ出し、洗濯まで多岐に渡るものであった。リナはこの雑用が何の為になっているのかさっぱり分からなかったが、修行の為だと思い必死に慣れない雑用をこなしていた。
そんな彼女にとっては2週間と言う期間は長く辛いものであった。日が経つに連れてケイツァーはそんな、ひたむきなリナの姿に次第に信頼を取るまでとは行かなくても、信を置くようになっていた。
そんな日々もあっという間に過ぎ雑用終了2日前の事であった。
「リナ、雑用期間の締めくくりとして、残り2日でこの大量の本を全て近くのポールストン山まで、置いてきて欲しい。それが出来れば雑用は終了だ。」
しかし、リナにとってこの本の量は想像以上のものであった。だがリナにはリザベラと言う飛竜がある。だからそう悲観するものではなかった。