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第32話 2人目の御三家
リナとミューロボーズの剣の腕は互角だった。剣で勝負出来ないと判断したミューロボーズは、剣を収め土系下級魔法であるドリャやドリャラを繰り出してきた。
「貴方、魔法も使えるのね?驚きだわ。」
「これでもアクナゼウル王国御三家の一人だからな。」
「グリージアは、魔法を使わなかったから良かったけど。」
「お前がグリージアを倒したのか?それは驚きだ。」
流石のミューロボーズも同レベルの相手(緑髪のグリージア)がリナごときに敗れたと知って驚いた。
「俺は、剣よりも魔法が得意でな。土系下級魔法のみならず、重力系上級魔法まで自由に使える。」
「その余裕はそう言う事ね?」
まだ、火系下級魔法しか使えないリナにとっては、そうなると選択肢は雷か、魔法剣と言う事になる。しかし、魔法剣ではミューロボーズに劣る為、魔法剣は必然的にリストから外れる事になる。リナにとってここは、越えなければならない壁でありどうしても避けられないものであった。リナは、雷に全てを託す事にしようとしていた。




