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第3話 弟子入り
リザベラに乗ったリナは今の自分の力ではアクナゼウル王国に太刀打ち出来ないと感じていた。そう考えて行くうちにリナは、腰にさしている土羅権サーベルの使い方も分からないと言う事に気付いてしまう。その為にまだアクナゼウル王国の手に及んでいないクロムガス王国の隣国ドラコリア公国に住むケイツァーは大陸一のサーベルの使い手で、現在は一線から退いているが、サーベルの使い方を教わるにはこれ以上の人物はいないだろう。リナはリザベラから降りて、ドラコリア公国内を探し歩いて半日かけて、ようやく辿り着いた。そんなリナの事など、御構い無しにケイツァーは冷たかった。
「あのぉ?ケイツァーさんですか?」
「そんな名前かも?」
「貴方にサーベルの使い方を教わりたくて来たのですが?」
「お前が俺を頼って来たのはありがたいが、教える義理も無ければ、縁もゆかりも無い。」
「では弟子にして下さい!」
「お前本気か?」
リナはケイツァーの弟子になる事を決めた。