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第26話 撹乱
大兵力とまともにガチンコで勝負しようと言う考えは、リナがこの撹乱作戦を考えた時点で、選択肢から既に無くなっていた。そこで出て来たのが、眠り粉をリザベラに乗り散布すると言う作戦であった。この眠り粉はクロムガス竜騎士団が、敵地を急襲する際や、脱出を図る際に用いられる為に開発した物で作り方や必要な材料もクロムガス竜騎士団に伝わっていた。リナは今手持ちの眠り粉では到底足りない為、急遽量産した。この眠り粉はスリープパウダーとも呼ばれるが、用いている国はクロムガス王国位のものである。2日間で、目標のスリープパウダーを量産したリナは、リザベラと共に散布を開始した。1から2時間後には、効果が出始め港町ディルドに形成されたアクナゼウル王国第6師団によるカテナーティオは機能を失った。リナは急ぎ目標のグリージア大将の下へ向かった。この粉は雑魚には聞いても、大物には効かないものであると言う事はリナは理解していたのであった。




