第15話 長所と短所
「はい、そこまで。」
クライマスはリナの元にある紙を取り上げた。
「10分だけ待ってて。」
すると10分後にクライマスはやって来た。
「リナ?あんたは火属性の魔術に脈がある様だね?」
「と言うと?」
「さっき例に出したオラとかオラオラって言う系統の火属性のカテゴリーにセンスがあるって事。他の属性は平均以下だけどね。」
「それ以外に長所と短所みたいなものは分からないの?」
「あのね?今のアンケートは魔術の特性を見るもので、性格診断とは異なるんだからね。」
「マッポウブロクの大賢者様の力はその程度のもの?」
と、リナはクライマスにはっぱをかけた。
「強いて言うなら、魔法力は高いけど、魔法量は少ない。分かりやすく言えば威力はあるけど打てる回数が少ないと言う事だね。」
クライマスは絞り出すようにして言った。
「つまり、魔法一発の威力は高いけど、魔法量が少ないって事は何回も魔法が使えないって事?」
「御名答。ズバリその通り。」
「えー?マジ?」
「マジもクソもない。まぁ、リナには剣の実力があるんだし、魔法は補助的なものと考える事だね。」
リナはこうして火属性の魔法を磨く事になった。