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第12話 魔法入門
2日かけてようやくマッポウブロクに着いたリナは、少しマッポウブロクの町を散策する事にした。リザベラに餌をやりながら、この町がどんな町なのかを、見定めて行った。西の大国なだけあって、アクナゼウル王国の侵略も何度も跳ね除けている。そんな町を見て回った時であった。住宅地の奥で、ヒッソリと掲げられていた看板に目が向いた。
「魔導師育成中。」
リナはそれが気になり、その家をノックした。すると、60代位の老婆が出て来た。彼女はこう言った。
「あんたは腰にサーベルをさしているが本当に、魔導師になりたいのか?」
「はい。魔法を覚えたくて!」
「10日で100万チェリーだよ?」
「お金取るんですか?私20万チェリーしかなくて。」
「金が無いなら教えられないな。」
するとリナがポケットから装飾品を出した。
「これを足せば100万チェリー以上になるでしょう。」
老婆は舌打ちしながらも、10日間リナに魔法を教わる事になった。
「おばぁさん名前は?私リナ!」
「クライマスとお呼び!」
「よろしくお願いします。」
この10日間が地獄の日々になる事をリナはこの時まだ知らなかった。