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New Braver  作者: manaka
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たとえ不可能でも

「久しぶりね、純」

「みづき、お前… 情報支部にいたんじゃ無かったのか?」

「そうね、 でも戦えなくなってしまったから、今は実家で暮らしていたわ」

「そうだったのか」

司令官はモニターの画面を俺たちに見せた

「滝!!」

智嬉さんは声を上げる

「滝は今牢獄に閉じ込められているんだ ちゃんと通信機も持参していたから、すぐにレーダーで発見できたぞ」

「滝はまだ、生きてる…」

純さんも安心していた

「どうするつもりだ、智嬉 お前はどうしたい?」

あくまでも考えはそれぞれの仲間に譲る方針らしい

「滝をなるべく傷つけないで奪還したいですね 戦わずにすむ方法が…」

「ない、だろうな 既に操られている」

「能力者最強の戦士でも、滝は人間なんだ、能力者ともう戦いたくないのにどうしてこんなこと…」

司令官は更に滝さんをよく見えるようにズームした

「滝…くそっ 俺はまた、以前と同じく敵の動向を追いかけます!」

智嬉さんは昔はスパイのような役割をしていた

「お前がいなくなったら、リーダーがいなくなるんだけどな」

司令官は頭を抱える

「純はリーダーになりたいか?」

純さんは腕組みをしてうーんと悩ませる

「確かにヤンキー時代ではリーダーの経験はあるけど、また違うしなあ っていうか、俺はもう戦えないし」

「戦いたい意思があるなら、私の技でお前をまた能力者にできるぞ」

純さんはため息をひとつ零した

「それは、本当に滝が望んでいるんでしょうか 今回ばかりは少し話が違う気がするんですよね」

司令官はニコッと笑う

「いつかそう言ってくれる日が来るんじゃないかと、望んでいた」

「俺たちが能力者になったら、また戦いが始まるのか、とあいつは動揺しかねない、今回はなるべく穏便に終わらせたいんです!あいつは敵になってるし、なにか理由があるんじゃないかと」

司令官は閉めていたブラインドを開けた

「あいつが幸せに暮らしていたところを、敵につけこまれ、悪に魂を売った。幸せを憎む敵がいる 能力者の戦争で死んだ父親の貴明の強大な力を持っているから 」

「司令官…」

「あいつの考えは恐らく、こんなに戦いが自分のせいで繰り返されるなら、自分が敵になって終わらせようっていう考えだろう 」

智嬉さんは深くうなづいた

「間違いありませんね、あいつなら、そう考えます」

司令官はふと俺と雅人の顔を見る

「大胡、純もみづきも戦えない 君たちの力が必要なんだ」

「…その、貴明さんの力はどれぐらいの力なんですか」

「この国を滅ぼせる力…いや、世界を滅ぼせる力がある 貴明は結局世界を滅ぼさずにすんだが」

俺たち2人は驚愕した

「そんな力を目の前にして戦えって言うんですか!」

「大丈夫だ、今までだって滝は世界を滅ぼさなかった 感情が爆発することはまあまああっても、それが引き金で世界を滅ぼす自体にはならなかった」

みづきさんは肩をすくめて

「何度も危ない危機にはあったけどね、滝はあんな性格だから、自殺行為をしたこともあったし」

「よく止めましたね」

雅人は驚く

「滝がいなければ、強い能力者はいなかったからな 当時 今は色んな能力者がいるが」

司令官は腕組みをする

「純もみづきもいない、やはり陽仁としぐれを連れ戻すか…」

俺の隣にいた純さんが手を上げる

「俺が行くよ!」

「ああ、確か前に陽仁の家に行ったな よし、大胡、雅人 純と陽仁を迎えに行ってあげてくれ」

「了解しました!」

俺たち3人が解散したあと、みづきさんは智嬉さんに話しかける

「滝のこと、よろしく頼んだわよ 私はもう、戦いに出られないから」

「情報支部の状況はどうなってんだ?」

「藤山ゆうみって子に後継者になってもらってるの なんらかの情報はその子に聞いたら分かるわ」

「ありがとう、みづきはこれからどうなるんだ」

みづきさんは司令官室の扉の傍で

「能力者界隈にはもういられないから、滝の幼なじみの理恵華さんと仕事するわ じゃあね」

静かに扉を閉じた

「みづきも純もいなくなった 寂しくなるな」

司令官はまたモニターを確認する

「また…ひとつの時代が終わるんですね 」

「智嬉、行ってきてくれ 滝の元へ」

「…分かりました、行ってきます!」

「なるべくなら無理はするなよ」

智嬉さんはテレポートですぐにアジトへ向かった


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