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New Braver  作者: manaka
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自分の力で

「敵なのか!?見た目は親父と似てるのに!?」

滝さんは息が絶え絶えながらも驚愕していた

「貴明は力が強いだろう? 昔影武者を頼んでいたんだよ なにがあった時の為にな」

「じゃあ、俺たちの味方じゃないですか! 」

誠さんは滝さんが動揺しているのを宥めた

「ゲイドっていってな…こっちの世界での影武者なのだ 貴明と同じく、昔仲間に裏切られたのだ」

「親父のことは…小さい時あまり詳しく聞かれされていなかったから…影武者がいただなんて知らなかった」

滝さんは再び顔を下に向ける

「兄貴、俺も、親父に影武者がいただなんて知らなかったよ でも考えてみたら影武者がいてもおかしくないよな」

傍にいた圭介さんは武器を構える

「ふっ…貴明の傍にいたからお前たち兄弟のことも聞いている だが滝には、こんなに力があるとは聞いていなかったがな」

智嬉さん、純さんは立ち上がれない滝さんの傍に寄り、庇う

「滝をどうしようって言うんだよ!」

「そいつが言うように、私も昔仲間に裏切られてね もしまだシルヴァが生きていたらこの世界を破壊する程戦いをしていたかもしれない しかし、今の私は… 蒼山滝を憎む」

ゲイドは再び滝さんを睨んだ

「どうして!!」

「息子がいながら助けられなかった…なぜ…貴明を、シルヴァを…」

ゲイドは早足で壁に寄りかかって座り込む滝さんの胸ぐらを強引に掴んだ

「……っ!!」

「許せん!!そんなに力が強い能力を持っていながら、なぜ助けられなかった!!」

「ゲイド、もうやめるんだ!!」

「誠!? 誠は許せるのか!? 私たちの仲間が3人も死んでるんだぞ!!」

誠さんはゲイドの言葉に激怒した

「それは、滝くんの力のせいではない!!我々も非力であったのが原因のひとつでもあるんだ!!」

「親父…」

「誠さん…!?」

ゲイドと誠さんの話を遠くから聞いていたロダ様がこちらに歩いてくる

「ルクス、あとは私が」

「ロダ様、危険です!!戦うのはやめてください!!」

「ゲイド、いい加減にしないか」

ロダ様は頭に被っていた王冠を外し、綺麗な茶髪のセミロングの髪が現れた

「ロダ様…!」

「誠の言う通り、滝くんだけの力ではシルヴァ達を守るのは不可能なんだよ 我々も最後まで守り切れなかった それに、シルヴァの体は、もう復活できない程の損傷が激しかった」

ロダ様の話を聞いて、滝さんは再び涙を流した

「……っ!!」

「滝…」

「ゲイド それでも許せないというのなら、私を殺してくれ」

「ロダ様!?」

ゲイドはニヤリと笑った

「ふ、殺しても貴方なら、復活するでしょう…? 分かってるんだよ 私は」

ダガントさんは滝さんの肩を優しく触りながらゲイドに怒りをぶつける

「先に俺たちの仲間に手を出して、もう許さない!!」

「裏切られて、その悲しみを仲間にぶつけて 戦いは悲しみしか生まないのだ」

ゲイドはルクス様に悟られると、ディマイズ・ソードの刃先をルクス様に向けた

「ゲイド!!」

「貴明と私は、力が強いあまりロダ様の傍にいるよう命令された しかし、貴明は私を殺そうとした… 私は高い能力(ちから)に体が支配されて、一時期は王の座を狙おうとしていたのだ」

ディマイズソードを滝さんに向け、こちらに向かって走ってきた

「なに!?」

「"雷拳"!!」

<挿絵>

挿絵(By みてみん)


純さんは危険を察知し、技をゲイドにぶつける

「ふ、効かん!!」

「ちぃっ!」

「"氷拳"!!」

智嬉さんは氷でゲイドの足を食い止める

「くそ!」

「でかした、智嬉くん!!」

「圭介、奴の剣を奪い取れ!!」

「分かった!!」

智嬉さんは圭介さんにディマイズソードを返してもらうように命令し、圭介さんは距離があるゲイドへ走り出した

「ゲイド!!返してもらうぞ!!」

圭介さんはゲイドが持っていた剣を奪い取った!

「やった、圭介!!」

滝さんは喜んでいた

「ふ、剣がなくても戦えるわ」

ゲイドは自力で智嬉さんの技を解いた

「何!?」

「そんな…」

純さんと智嬉さんは戸惑いの表情を見せる

「私は貴明のことは好きだったよ トヴァースや航介のこともな 皆それぞれ力が強く、逞しかったよ だが 滝くん 君みたいなやつは許せんのだ」

「……!!」

再び俺たちは滝さんを庇う体勢をした

「親の力をいいことに、そんな力の強い能力を持っていながら、自分の上司も守れない 親も守れないそれで 能力者最強か っははは… 」

滝さんは自力で仲間の手の力も借りずに立ち上がった

「滝!?」

「そうだな 貴方が言う通り、司令官も、トヴァースも、航介さんも、守れなかった」

滝さんは再び顔を上げて武器を構えた

「けれど、今度こそ、貴方を倒してこの世界を守る!!」

「出来るのか 私と君の力がぶつかり合えば、この国が残る保証はできない」

「それでも、俺は戦う!!」


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