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New Braver  作者: manaka
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空中決戦

「私が封印する、こんな剣は、もう君たちの時代には必要ないのだから 君たちは、自由に生きるべきだ」

「しかし、まだ滝が戻ってきません!」

智嬉さんは慌ててロダ様に訴える

能力者施設や町は復活したが、見たところ人々が誰1人いない ディマイズ・ソードの威力で、能力のない人達も巻き込んだのか

「ロダ様、滝もそうですが、他の一般人の人達が忽然としていません、どうなさったのですか!」

俺は思い切って尋ねた

「…この剣は、世界が平和になると同時に関係のない一般人をも巻き込んで食い尽くす悪魔の剣なのだ 悪の波動と共にな」

「そんな剣、今までなぜ捨てなかったのですか!」

「この剣のおかげで、我々の世界は救われたことがあってな しかし、現代ではこの剣は破滅しか導かない」

俺はただ、地団駄を踏むしか出来なかった

もし、滝さんがこの剣の波動に巻き込まれていたとしたら

「ロダ様…滝さんを、人々を救いたい!!」

「もしこの剣に再生があると本当ならば、敵も復活するかもしれぬぞ その覚悟は出来ているな?」

俺1人でうなづいたが、みんな同じ気持ちだった

そして、純さんの父親、誠さんも

「ああ、トヴァースや航介がいなくなったのは残念だが、2人の分も戦ってみせるさ!」

「俺も親父と同じ気持ちだ!!」

ロダ様と司令官は俺たちの前に立ち、ロダ様は剣を頭上に掲げた

「"ディマイズ・ソードよ、再び、人々の再生を…そして、平和を導け!! 我々戦う者を守護せよ!!"」

空が光出し、一気に町は元通りの姿に戻っていった

アジトが復活することはなく、敵が現れることはなかった、と思っていた が

「"天華乱舞"!!」

聞き覚えのある技が空から聞こえた

「何!? 誰だ!?」

「司令官…あれ!!」

雅人が上を指差すと、滝さんが1人で敵と戦っていた!

「滝!誰と戦っているんだ!?」

純さんが話しかけると、滝さんは俺たちに振り向いた

「司令官、剣の再生を使っただろ!? 今までの敵が復活して…!!」

滝さんの天華乱舞では敵を一掃できない程数が多かった

「滝!!今俺たちも行く!!」

リメンバーズチームの人達がテレポートを使って空中で戦っていた

司令官がボソリと呟く

「…まるで、あの時と同じではないか あの時も、敵が復活していたやつと貴明は戦っていた そいつに追われて貴明は自滅して死んだ 自分の力の強さを恐れて」

誠さんは司令官の独り言を聞き逃さなかった

「なら、戦うしかないよな? 今の滝くんには仲間がこんなにいるんだ 自滅する可能性は少ないほうがいいだろう? あんな悲劇を、もう起こしたくない」

「誠…」

誠さんは着ていたジャケットを脱ぎ捨てTシャツ姿になった

「じゃ、行ってくる!!」

「誠!!」

(敵を封印するには、私の力が必要、しかし私が死ぬリスクも高い)

「滝を守るために、貴明を守るために… あの技を使うしかない!!」

敵を封印する、唯一の方法、司令官が力を使って封印すること

しかし、当時の司令官にはそれが出来なかった

「滝!!みんな!!」

「司令官!!」

司令官はみんなが空中で戦っているのを見守っていた

「……ボスはどいつだ」

ドスの効いた低い声で敵に訊ねる

「ふ、ははは!!あの時と同じだなあ?シルヴァ?」

「この町を、人々を、返してもらうぞ」

「ふん、それが出来るかな? 」

「司令官、この敵は…」

司令官は俺を庇って話す

「貴明をずっと憎んでいる、滝の最初の敵になった、"カルテー二"だ」

「お前、分かっているんだろうな?我々を封印するってことは、お前が死ぬんだぞ?」

カルテー二の言葉に、滝さんは驚愕した

「そんな…司令官が、消える…!?」

「私がいなくても、ロダ様がこの世界をずっと守ってくださる…滝、みんな、あとのことは、頼んだぞ」

滝さんは顔を手で覆った

「嫌だ…司令官までもが…消えるのは…!!」

「滝 私はみんなと出会えて、幸せだったよ これからは、ロダ様の言うことを聞いてくれ」

ロダ様はそれまで地上にいたが空中にテレポートして、剣をカルテー二に突きつけた

「ロダ様!?」

「今こそ、封印の時だ!!シルヴァ・トラーズよ!!せめて悔いなく敵の封印を!!」

「嫌だ…司令官、司令官!!」

号泣して半狂乱している滝さんを俺と純さんが固く動きを封じる

「"敵の封印を…今こそ、現代に平和を…我々に与えよ、"魔物封印"!!」

司令官の手のひらから、白い波動が溢れ出し、敵たちを丸ごと手のひらに封じ込めた

力が強い技だったのか、司令官は気を失い倒れた

「今なら、まだ、助かるかもしれない、皆、我々の住む世界へ案内しよう!」

司令官の住んでいる世界はまた違う世界らしい

俺と雅人はまだ知らない世界だった

「……司令官、頑張ってくださいね、どうか生きて!」

俺は、ただ祈るしかできなかった

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