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New Braver  作者: manaka
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終焉と再生

「嫌だ!!智嬉!!智嬉が!!」

「滝、今ここで必殺技を出して見ろ、あの剣が発動したら…!」

必死にトヴァースさんは滝さんの動きを止める

「嫌だ、死ぬのは…!!」

「世界の終焉を…"ディマイズ、ソード"よ!!」

「航介!!」

司令官も必死で航介さんを抱きとめた

「シルヴァ!!私の力は止められん!!(つるぎ)よ、破滅へ導け!!!」

すると、アジトが激しく揺れ動いた

「うわあああっ!!」

「くっ…俺は、なんの為にここまで来たんだ…なんの、為に…!!」

「兄貴…」

「絶対に、止めてみせる!!」

滝さんの残っている力で、必死に航介さんの持っている剣を奪い取った

「滝!!それをどうする気だ!!」

「みんな…俺がいなくなっても、仲間を…世界を、守ってくれ…」

「滝!?」

「はああああ――っ!!!」

剣の刃の切先をアジトの床に突きつけた

するとアジトは光出し、皆バラバラに散っていった――


「う……」

世界は滅亡しなかったが、滝さんは目が覚めると、真っ白な世界だった

「ここは…?」

辺り一面真っ白で、なにもない状態だった

「仲間は、世界は!??」

(そんな…俺が剣を突きつけたばかりに、みんなが犠牲に…!!)

「こんな終わり方が…あっていいのか…っ!」

滝さんがしばらく座り込んで泣き続けると、司令官とロダ様の声が聞こえた

「滝!!聞こえるか!私だ、司令官だ!」

「……その声…司令官…」

「私もいるぞ、ロダ・クニドスだ」

滝さんが顔を上げると、目の前に2人の姿があった

「えっ!? 真っ白な世界に、2人がいるってことは、俺は死んじまったのか!?」

「なにを言ってるんだ ロダ様が、間一髪でこの空間を作り出した」

「アジトはバラバラになったと知って、私の住んでいる世界から飛んできたんだよ 」

滝さんは頭が混乱していた

「えっ…?じゃあ、他のみんなは…!?」

「安心しなさい 時期に、地上へ帰っていくよ 私の力は"再生"だから」

「再生…… 」

司令官は滝さんの体を能力で回復しながら話す

「ディマイズ・ソードで、町は崩壊したんだ しかし幸いにも、世界は滅びなかった この剣の力で、トヴァースはいなくなったがね」

「トヴァースは消えたのか?」

ロダ様は悲しい顔をした

「消滅した、死んでしまった、に近いかな だが、

他のみんなは生きているよ 地上へ帰れる」

「トヴァース…っ!!」

「貴明の生まれ変わりとして、最後まで滝を守った 私は、トヴァースのことを誇りに思っている」

「滝 いつまでも、この世界にこの空間を残しておくわけにはいかない 滝、生きていきたいか?それとも……」

3人がいる空間は、一時的に避難する空間であった

外の世界はバラバラになった街中である

「……最後に、街を元通りにしたい 俺が死んだっていい ジャヤが言っていた 俺が生きている限り、戦いはいつまでも続くってな」

「貴明が望んだ想い、それは、普通の幸せなんだよ 貴明が出来なかったこと…いかに難しいか」

するとその時、3人しか入れなかった空間に、滝さんの後ろから航介さんの腕が現れた!

「なに!!?」

「ふはははは!! 貴明が見た光景を、お前も味わうがいい!!」

「航介…悪魔に魂を売ったな!?」

滝さんは真っ白な空間の中でもう一度司令官たちをじっと見た

「……ロダ様、司令官 俺は後悔なんか、していないよ 俺も地上へ、帰れるといいなあ」

滝さんはにっこり笑って、再び持っていた剣を翳した

「滝!! やめろ!!」

「"世界の終焉を… そして、願わくば、再び再生を… "ディマイズ・ソード"!!!」

「再生が出来ると知っていたのか!?」

滝さんはロダ様に向かって、優しく笑った

「これは、再生が出来る剣でもあるんです…昔、親父がそう言っていました――」

そう言って、再び滝さんは倒れた

航介さんは度重なる悪質な技の扱いをしたせいか、消滅していった

「航介…」

「私たちは、また繰り返すのか あの悲劇を――」

静かに再生していく街を2人はただ、空間の中で見守っていった


滝さんは眠っている最中、夢を見ていた

貴明さんといた小さい時の夢を

"怖い夢ばかり見るんだ… 化け物に食われたりする夢を…"

"そうか…そんな時は、大きい剣で戦うといい 世界を守ってくれるという、剣を"

"せかい…?"

"そう、その名は…"


「ディマイズ・ソード…通称、世界の終焉と、平和を祈る剣」

街が一通り戻っていき、アジトも消滅し、しかし剣は未だに残っていた

「滝がまだ戻ってきませんね」

「滝がいない間に、この剣を封印しなければ!」

俺も雅人も他のリメンバーズチームのみんなも、無事地上へ帰り、能力者施設も元通り残っており、休むことなくこの剣を封印することだけ考えていた

「私が封印する」

後ろから、ロダ様の姿が現れた

「ロダ様…」

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