一生来ない幸せ
「滝ー!!大変だ!!敵が狙ってくるぞ!!」
智嬉さんは滝さんが情報支部に入ったのを知らずアジトから慌ててテレポートで入ってきた
俺と司令官、新しく入った翔月さんは案の定ポカンとしていた
「智嬉か アジトから帰ってきたのか」
「司令官何を呑気な…狙われているんです!今からでも滝を殺すつもりですよジャヤは!!」
司令官は腕を組んだ
「私がなにも知らないとでも思っているのか?狙われやすいから滝を情報支部へ送ったんだ 今は滝はここにはいない」
「それでも…それでも無駄です!!」
智嬉さんは声を荒らげて司令官に訴える
「滝は強いやつだ 狙われても、必ず最後には敵を倒すだろう?」
すると、司令官の持っている通信機が反応した
「なんだ、誰だ?」
『こちら荒井純だ! 滝を探しに情報支部へジャヤが向かっている!!誰か救援を!』
ジャヤはもう、滝さんの居場所をこぎつけた
「……だそうだ 智嬉、すまなかった」
司令官は頭を軽く下げた
「謝ることはありません …大胡、来てくれ!」
「了解しました!翔月さんはここで待っててください!」
「えっそんな」
翔月さんは身を乗り出したが司令官に止められた
「翔月、今来たばかりでなにも分からんだろう ここで待機するんだ」
「……はい」
情報支部では もう既に情報支部にジャヤが入る寸前だった
「ジャヤ!!なにが目的だ!!」
純さんは構わず技を放つ構えをする
「……貴様か 新しいリーダーは」
ジャヤはゆっくり純さんがいる方向に振り向いた
「情報が早いな 俺ならいくらでもお前の技を受け止めてやるよ」
「ふん、暗い過去を持っていようが、構わぬ貴様になど用はない」
「大切な人を失っても、守らなきゃいけないものがあるんだよ!!」
ジャヤはその言葉に反応した
「……私と本気で殺るんだな? いいだろう」
するとジャヤは純さんの手首を掴んだ
「純さん!!助けに来ました!!」
俺は相手がジャヤだろうとひるまなかった
「お前…っ!」
「"能力 妨害"!!」
下がコンクリートだから、下からコンクリートのトゲを持った小さい柱が次々とジャヤの足元を襲う
「くそっ!!」
「大胡!ナイス!」
純さんはジャヤの掴んでいた手を強く離した
すると、情報支部の扉から、運悪く滝さんが現れた
「騒々しいと思って開けたら、ジャヤ…また来たのか!」
「滝!来ちゃだめだ!!」
「俺の体に敵の力が残ってんなら…今ここで発散しなきゃ、仲間を殺してしまう!」
滝さんと純さんが言い争っている時に、ジャヤは笑いだした
「ふ、っははは…!!」
「なにがおかしい!元々は、お前のせいで…っ!!」
「幸せは一生やってこないよ お前の元には」
「幸せがなくたっていい!! けど俺は絶対にお前に服従なんかしない!!」
ジャヤは滝さんに近づいた
「…滝!!」
純さんは思わず叫ぶ
「こんなネックレスは不要だ」
ジャヤは滝さんがしていたネックレスを水晶ごと引きちぎった
「ジャヤ!!」
滝さんは怒りを顕にした
「……もう許さない!! 敵の力でもいい、お前を倒さなきゃ気がすまない!!」
<挿絵>
「"幻影呪縛"!!」
ジャヤは滝さん、純さん、智嬉さんに技を仕掛けた
「あぁああ――!!!」
滝さんと智嬉さんの悲鳴がこだまする
純さんは変わらず効かなかった
「ジャヤ…どうして…」
「蒼山家が憎い 能力者最強の貴明の息子が、幸せでいていいはずがない!! 貴明は、この世界をめちゃくちゃにしたんだからな!!」
「……親父を…親父を悪く言うな!!」
辛い記憶を思い出させるという能力を滝さんは振り切り、腰から折りたたみの棍棒を取り出した
「ふ、お前のその武器なんか一網打尽だわ」
ジャヤは手のひらから光線を出し、滝さんの武器を真っ二つにした
「あっ!?」
「私に服従しないなら、死、あるのみだ……」
ジャヤは再び滝さんをアジトにテレポートで連れ出した
「待て、ジャヤーー!!!」
純さんの叫びは虚しく響いた……




