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New Braver  作者: manaka
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春山大胡

孤独でもなんら寂しくない

1人でずっとやってきた これからも

俺は "春山 大胡(だいご)" 16歳 高校生

友達は今のとこ出来ていない

出来てなくても、俺はやっていけてる

仲間とつるんでなんて、まっぴらごめんだ

そんな俺が

突然話しかけてきたやつがいた


「なあ、あんたが春山?」

「な、なんだお前!?」

同性で、真面目そうなやつ

昼下がりに突然声をかけてきた

「ふーん、ヤンキーみたいな見た目」

「悪いかよ!!」

「不良みたいにピアスとキンパかあ、こりゃ友達も出来ないねえ」

「誰だよ、名前を名乗れ!!」

俺は空手部に入っている 誰が誰であろうと不用意に話しかけてくるやつは用心している

「よしてくれ 俺は国本 雅人って言うんだ、よろしく!」

まさかこの出会いが、長く付き合うきっかけになるなんて


俺たちは能力者になった

空手部に入ったのも無意識だった

自分の手から、不思議な力が湧いてくる

俺たちを能力者にしたのは、かつて能力者最強といわれていた人物だった

「私は、能力者の司令官、根口 智嬉(ともき)だ」

「俺たちを能力者にしたのは、あなたですか」

「……君たちの力が必要なんだ それも、なんでかつて私がいた高校で能力者が…」

智嬉さんも、かつていた高校

同じ場所で、能力者になるなんて

「能力者になったってことは誰かと戦うんですか?」

智嬉さんは、頭を抱える

「――戦いたくない、嫌だ、あいつとだなんて!!」

「智嬉さん!?」

智嬉さんは顔を上げる

「来なさい、施設に案内しよう」


能力者施設――

そこは、大きい建物だった

マンションと同じぐらいだろうか

中には広いロビー、食堂、風呂、自分たちの部屋、などがあった

「なぜ、俺たちを能力者に…」

「それはかつて一緒に戦った仲間と似ていたからだよ」

そして、司令官室

まるで書斎のように周りは本で覆われていた

右手には寝室がある

智嬉さんは白いフードコートを取った

素顔は茶髪の天然パーマで、スラリとした高身長だった

「はじめまして、私は根口智嬉 司令官…と言いたいところだが、私はまだ見習いなんだ 君たちと一緒に、成長していきたい」

「智嬉さん… はじめまして、俺は春山大胡です!!」

「まさかこんなにも滝に似てるやつがいるとは」

「えっ?」

智嬉さんは小声でボソリと言った

「いや、なに、大丈夫だ もう1人は?」

「はじめまして、国本、雅人です」


<挿絵>

挿絵(By みてみん)

「2人は同級生かね?」

「ま、まあ、そんなとこですかね」

俺はまずい顔になった

(話したことねえよこいつと!! 俺は1人でやっていきたいのに!!)

「戦うなら、チームワークが大事なんだ」

「戦うって、誰と…」

智嬉さんは、近くにあるモニターを俺たちに見せた

長い黒髪の、男性…

「蒼山滝 俺の親友だ」

「なんですって!!?」

「どうして、あなたの親友と…」

「こいつは一時期結婚して幸せになっていた、しかし、一瞬の隙で敵に狙われてしまった 能力者最強の戦士だから…」

俺たちは頭が混乱していた

その人は能力者最強なのに、敵に狙われて、それがどうして俺たちと戦わなきゃいけないんだ――

「戦わずにすむ方法は」

「放置したら、こいつはこの町を爆発させるだろう 自らの強い力で」

智嬉さんは机を力強く拳で叩く

ダン!!

「野放しにした俺たちが悪かったっていうのか…滝…っ!!」

俺と雅人は、顔を見合わせてうなづいた

「智嬉さん、とりあえず現場を見てきますよ!!滝さんを探します!!」

「ダメだ、まだ能力者になりたてなのに!!」

「煙は近いですね 放置していたら、貴方を襲うかもしれませんよ」

俺は無意識にテレポートで滝さんを探しに行った

「待て大胡!!」

「雅人は待機していてくれ なにかあった時の為に」

「分かりました」


俺は煙が多く立ち込める場所へ向かった

「うっ…前が見えない…」

煙の量は、異常だった

「どこにいるんだ…」


「"爆炎大砲"!!」

ドォォォ――!!

ものすごい爆音と共に、その人は現れた――

「あ、あなたは…」

写真の通り、長い黒髪、三白眼の、凛々しい顔立ち

「邪魔だ」

右ストレートで顔を殴られた

「うぐっ!!」

「!? お前、ただの一般人じゃないな!?」

異常事態に体が反応したのか、俺の体からオーラが現れた

「そうか、能力者… また俺を強くさせる…ふふ、これはいい機会だ」


<挿絵>

挿絵(By みてみん)


司令官室でモニターで見ていた智嬉さんは安堵していた

「良かった、あいつも大胡も生きてる!!」

「戦いに出ますか?」

「……いや、今は様子を見よう」


「あなたが、蒼山滝さん、ですね」

「ふん、もう名前を覚えているのか 面白くない」

滝さんは武器を構えた

「俺の目的はひとつだけ "能力者を抹消"すること」


「やめろーーー!!!」


聞き覚えのない声が、町中に響き渡った


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