ひがんばな
土手沿いの道を自転車で
走っているとひがんばなが
咲いているのに気が付きました
丁度彼岸のその日でした
気を付けてみると、家々の庭や
そして街路樹の根元にも
ひがんばながひっそりと
咲いているのでした
その炎のような形状は
放射状に咲く六本の花が
大きく大きくしべを伸ばして
形作っているのが判ります
ひがんばなといえば巾着田
奥武蔵の有名な生息地は
春にはれんげでも有名で
そのころに一度だけ訪れました
ここしばらくは感染対策で
公開が中止されていましたが
今年は見事に咲いているのが
見られたそうです
リコリスという英名は
アニメでも有名になりましたが
実際にはひがんばなはリコリスの中の
一つの種類でしかありません
しばしば死人と関連付けられる
その花は、あるいは
残された想いが燃えている
そんな炎なのかもしれません
だとしたら赤い花に混じった
白いひがんばなは
すでに燃え尽きて消えそうな
未練なのでしょうか
ひがんばなは花が咲いても
実る事はないそうです
鬼火のような想いもまた
ただ朽ちるだけなのでしょう
赤い彼岸花に混じって白い彼岸花が咲いていることがありますが、あれは別種なのだそうです。
曼珠沙華という呼び名も、とても奇麗な感じがします。