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侯爵家の悲劇(喜)

おやすみといったな?あれは嘘だ。


感想ですがユーザーのみになっていたので制限無くしてきました。やっぱりまともに寝て無い状態でなんかするのはあまりよろしく無いですね。


そんなわけで感想、誤字脱字報告お待ちしております。

表現おかしく無い?や設定矛盾しとるやんけ何て言うツッコミも大歓迎です。

「うおー、腹に響くいい匂いだ。ごめん、ルーくんもしかして待たせたか?」


明らかに出来立てでいかにも美味しそうな匂いが漂う室内はなぜかタタミ張りだった洋風でお高そうな部屋の壁には死ぬほど似合わない。


それにくわえて大きめのちゃぶ台である。今は使われていないがコタツ機能もバッチリついている。


どこへ行ったファンタジー。


「いや、待ってないぞコウ。サフィから連絡があったからな。やはりこの通魔具は便利だ。これの元となったケータイやスマフォはこれよりよほど便利なのだろう?俺もひとつ欲しくなってきた」


「別に持ってくるのは構わないがこっちでは殆ど使えない・・・ことも無いのか?充電さえ出来れば回線を使わない機能なら十分使えるしこっちではそれだけども相当便利だもんなぁ」


相当便利どころではなく下手をすれば取り合って争いになる可能性もあるし諜報機関に渡ったりすれば録音機能やカメラ機能が重宝されること間違いなしである。諜報機関だけ・・・あ、やっぱりなんでもないです。


「ん?誰か今つまらん事でも言ったか?」


「いや、気のせいだろ」


「コウ、おそいです。おなかすきました!」


バン、と音を立てて扉が開かれるとそんな事を言いながらも嬉しそうな幼・・・少女がコウの元へと飛び込んできた。


ボル◯も真っ青になりかねないスピードである。


「ノイ、ごめんな。レオさんに渡し物したついでに話が弾んじゃって」


と言っても男どうしのくだらない悪ふざけと下ネタと突如の長文説明であるが少女が事実を聞けば激おこ間違い無しである。最悪ファイナリティックもありえるかもしれない。但し被害者はレオと作者に限る。


「コウがちゃんとかえってきたからいい、レオ・・・ポン・デ・ライオンまるですね、このかしはたかくつける」


なにこの子怖い。それにポン・デ・ライオン丸っていや、確かに獅人族には珍しいアルビノで某ドーナツチェーンのマスコットみたいな髪型(鬣型?)してるけども。


ダメだ、脳内でライ◯ン丸と某マスコットを融合したら笑ってしまう。

流石に本人の顔は迫力があるので逆に笑えないが。


「ノイ、無表情でそう言う事言うと怖いって・・・それに今回は俺のお願いもあって行ったんだからレオさんだけ責めないであげてくれよ」


この少女はコウ以外には結構あたりが強い。下手に気軽に声をかけてしまうと再起不能になってしまいかねない可能性がある。もちろん声をかけた人物が、だ。


「ごめんなさい・・・」


「わかってくれればいいんだけどさ」


「ははは、相変わらずコウとノイは仲がいいなサフィが嫉妬するんじゃないか?」


こいつ、余計な事を。病気だったころの殊勝な態度は一体どこへいたんだろうか。


「なあルークス、友人としての忠告だ。そんな事を言ってしまっていいのか?」


「いいもなにもサフィがコウに好意を寄せてるなんて既に家では周知の事実だろう?わざわざヒュルド伯のところにとんぼ返りで戻ってまで「生涯お仕えすべき方が出来たのでお暇を頂きたく思います」なんて言ってその日のうちにお前に仕えてるんだ。いや、これは好意なんてものじゃない。むしろ愛だね。いつ式を挙げるんだい?」


ああ、終わったなこいつ。


ルークスの背後に目を向ければそこにはサフィアが佇んでいた。


そりゃあよっぽど鈍感系主人公でもなければサフィアの好意には気付くが本人が必死で隠そうとしているのをわざわざ面白いがるのは趣味がいいとは言えない。


その証拠にサフィアが纏う雰囲気はまさしく怒髪天を衝くを地で行くような物になっていた。


別にに本当の髪の毛が天を衝いているわけではなくあくまでも雰囲気?もしくはオーラ的なものの話だが。


「コウ様、少々お聴きしたい事があるのですがよろしいでしょうか?」


「ヒェッ!?」


「おう、サフィ・・・なんだ?」


サフィアが俺の名を呼ぶと共に自身の背後に「居る」と言う事実に気がついてしまったルークス。


こんな描写をするとクトゥルフならSANチェック待った無しだろう多分減少値は0/3d3ぐらいだろう。ほぼアウトだ。


「私、愚かなルークスに罰を与えたいと思うんです。流石に血を分けた家族を殺・・・手にかけるのも忍びないので出来れば血を流さない方法で。・・・何かいい方法はございませんか?」


ルークスよすまない。お前はいい友人だったがお前の口が悪いんだよ。俺はとばっちりを受けたくはない。故に(社会的に)死ぬがよい。

それにしてもサフィアさんガチ切れすぎやしないだろうか、いい方法がなかったらキュッとする(殺害的な意味で)つもりなんですかね?流石に友人をこんな事で失いたくはないので妥協案を出してやるとしよう。


「そうだな、名前も似てるしロン毛だし髪色は茶髪だけど侯爵家でイケメンだからせっかくだし一丁断髪といこう。ただし落ち武者スタイルで。普通に断髪してもロン毛のイケメンがショートのイケメンになるだけで何の面白みも無いからな」


題して「命は助かるから社会的に死んでもいいよね?」案だ。(まさに外道である)


「落ち武者スタイル・・・以前見せていただいたあちらの歴史物に出てくる敗残兵の髪型でしたね。いいアイディアだと思います」


そう言ってサフィアがどこからともなくハサミとバリカンを取り出す。ご丁寧に最近散髪用にも出回りだした魔道式振動バリカンではなく旧式の由緒正しい握力タイプのアレである。しかもやや錆びている。アレは間違いなく痛い。頭皮へのダメージは甚大だろう。


「おいちょっとまってくれコウ!落ち武者スタイルってアレか!?アレはマズい!俺は数日後には復帰と爵位継承の誓約の為に謁見しないと行けないんだぞ!あんな状態で行ったら本当に死んでしまう!(もちろん社会的に)」


だが悲しいかな。サフィアを怒らせてしまった君が悪いのだよ。さあ、潔く死ぬがよい。(しつこいですが社会的にです)


「コウ・・・くっ!王宮でそんな恥を晒すわけには行かない!(社会的な)死を回避する為にもまだ見ぬ縁談の為にも俺は逃げ・・・ん?」


俺の養豚場の豚を見るような目に気付いてしまったのかそんな捨て台詞を残し華麗なる未来への逃走を決行しようとしたルークスだったがそれは叶わなかった。


「この拘束魔法・・・もしかしなくてもノイ・・・さん?」


「ん、わたしはおとめとコウのみかた。じひはない」


アイエェェなんてN◯Sでも起こしたかのような叫びを上げながらまるでマグロのようにのたうちなんとか拘束から逃れようともがくルークス。これでいいのかファンタジー、いくらなんでも短期間で染まりすぎではなかろうか。


「いいのかルーくん、結構余裕なようだがサフィはお前を許した訳では無いぞ」


「なん・・・だと・・・?」


「ルークス?髪の毛とのお別れは済みましたか?まあ済んでないとしてももう十分でしょう。さあ、逝きますよ」


がしりと襟首を掴まれるルークス。見た目は華奢だがそれなりにレベルが高いサフィアには今まで病弱引きこもり生活まっしぐらだったルークスの1人や2人ぐらい運ぶのは病気が治ったとはいえレベルを上げてる暇がなかったためステータスやレベルの補正がないため余裕である。


・・・余裕ではあるのだろうがあえて恐怖を煽るかのようにずり、ずりと引き摺るように運ぶ様は空いた手に持つのがハサミやバリカンでは無くナタなどであったらさながらパニック映画のワンシーンの様な迫力だろう。


いや、もしかしたらハサミやバリカンでも十分パニック映画かもしれない。わかりやすい凶器ではないためによりこれから何をされるかがわからないという得体の知れなさがより恐怖を増していた。(落ち武者スタイルにされるだけ)


「ルークス、バカな奴め・・・」


「おかしいやつをなくしてしまった・・・」


いや、正しくは惜しいやつだからねノイ。とは言ってもルークスだからおかしいやつでもあってるかも知れんが。


そう考えつつも右耳に取り付けた通魔具を起動する。繋ぐ先は当然サフィアだ。


「(コウさん、どうかされましたか?)」


「(提案しといてなんだが流石に落ち武者スタイルはな、と思ってさ)」


「(ですがそれぐらいしなくてはこのバカには身に沁みないでしょう?)」


「(そうかも知れんがほら、現王様って結構高齢なんだろう?落ち武者ルークスをみて万が一笑死でもされたら困るからさ、目隠しして恐怖を煽る方向で普通に髪を整えてやってくれ)」


「(・・・もう、しょうがないですね。この貸しはコウさんにつけておく事にしましょう)」


「(サフィに借りがあるのは怖いな、早めに返すとしよう)」


「(ええ、楽しみにしておきます。コウ様、お腹もお好きでしょうが今しばらくお待ちください。手早く終わらせて落ち武者スタイルになってると思い混んでいるバカのお披露目をいたしますので)」


「(わかった)」


通話を終えて改めてちゃぶ台の上にある料理を見るとどうやら本日の優勝はニンニクとコショウのたっぷり効いたステーキのようだ。


味変の醤油とバターもばっちりで侯爵家なんていう聞いただけではお上品そうな貴族の晩餐にはふさわしいとは言えないかも知れないが暴力的な匂いが胃にダイレクトアタックを仕掛けてくる。


この手の味は食べ慣れて居ると言っても過言ではない日本人の俺でさえコレなのだ。未知との遭遇的だった侯爵家の方々もすっかりハマってしまっていた。そりゃあもう即堕ち2コマなんて目じゃないレベルで。


そしてずっと俺の膝の上にちゃっかりと座っていたノイも例外ではない。


無意識によだれを垂らしていたので苦笑しつつも拭いてやるとこちらを向いたその表情はお預けされてる犬のようななんとも可愛らしいものであった。


「もうちょっとだけ待とうな、みんなで食べた方が美味しいから」


「うん、わかった」


さて、どれぐらい待てばいいのかなぁ。

なんて考えながら仲のいい兄妹が戻ってくるのを待つのであった。





ただし、ルークスの汚い断末魔がBGMである。

簡易人物紹介

コウ:主人公

女神様:固有名不明、今後の出番不明

ノイ:ヒロインその1、合法ロリ枠(!?)、現状詳細不明、コウ以外には当たりがきつく基本無口デレ(当然コウにはよく話す※当社比)、あらすじの()の中の人

サフィア・フォン・ファラス:ヒロインその2、パーフェクトメイド枠、無表情、何でも出来る訳ではありません出来るのは「こちらの世界のこと」だけです

ルークス・フォン・ファラス:サフィアの双子の兄であるが互いは対等の立場にあるとしている。


爵位関係の補足

名・名誉爵位・前置詞・領地持ち爵位もしくは姓

であり爵位、名誉爵位のどちらも持っていない場合は前置詞は付けてはいけない。(名誉爵位を持っていない領地持ち爵位と一般人の混同を防ぐ為)


また現当主の直系に当たる場合のみ名・前置詞・領地持ち爵位で名乗る事が許される。


直系で無くなった場合は前置詞を抜けば名・領地持ち爵位を名乗る事が出来る。


事情があって姓を変える場合は誓約によって変更が認められる。(当然以前の領地持ち爵位は名乗る事が許されなくなる)但し、当主が急死した場合は例外が認められる事もある。


直系でなく領地持ち爵位姓を名乗っていたものが名誉爵位を受ける場合も上記の措置によって姓が変更される事がある。

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