表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
迷宮と掲示板  作者: Bさん
オマケ
94/125

オマケダンジョン2話

 翌々日の朝、懐かしい準備を終えるとミーティングを開始する。


「今日からまた迷宮の探索を開始する。敵の強さ、迷宮の規模の多くが不明だ。現在ではドラゴンと巨大なゴーレムが居る事だけが確認されている。今までに無かった罠もあるので、慎重に行動をしよう」


 一気に伝える。この空気は久しぶりなのか皆真剣に聞いているようだ。


「メンバーは前衛が俺、ネク、ティア、後衛がパステル、リム、タリスで行こうと思う。長期戦を想定するより臨機応変に対応する為だ。皆、何か意見はあるか?」


 そこまで告げると、コクが何か羽の様な物を取り出した。リュックのように肩からかける紐のようなものが付いた2本の長い塊だ。背負うのだろうか。


(何か昔どっかで見た事あるような……)


 ロボットとかがつけていたような気がする。もしアレが噴射したら人間はGに耐えられるのだろうか。


「これはね、背負って発動すると空を飛べる装置なんだ」


 コクが凄く嬉しそうに言っている。嫌な予感しかしない。


「こうやって背負ってスイッチを押すとねぇぇぇぇぇぇぇ」


 背中の長い塊の下から凄い勢いでよく解からないものが噴射する。そしてコクは一瞬で拠点の天井まで飛んで……そのままぶつかる。天井に真っ赤な花が咲いたと思ったらコクが消滅した。そして迷宮へ続く扉の前に無事?な姿で現れる。


 俺たちは見なかった事にしてコクをベッドまで運び、ミーティングを再開する。


「意見はないな?早速攻略を始めよう」


 皆頷き立ち上がる。エンとクウに見送られ直通ゲートを通る。確かにラスボスの部屋から下に続く階段があった。俺たちは慎重にそれを降りるとそこには1階層やラスダンのと同じ石造りの迷宮があった。


「俺が罠を調べながら進む。タリスは探知スキルを使って警戒しながらついてきてくれ」


 指示を出す。探知と同時にやる事も可能だが、専念したい。


「ほーい」


 タリスの返事を聞くと俺たちは進む。掲示板にあったのは扉を開けたら即ワープだった。だが、通路に罠があってもおかしくはない。そして罠はすぐに見つかる。石畳の1箇所が明らかに色が違う場所がある。恐らく踏み抜いたら罠が発動するのだろう。


 危険だと解かっていたが、どんな罠なのが興味がある。知っておけば今後少しは対応しやすくなるかも知れない、と思い遠くからその色の違う石畳に向かって適当なアイテムを投げてみる。だが、何も起こらない。重量が足りないのだろうか。


「何も起こらないな……」


 さすがに自分で踏み抜くのは危険だと判断し、そのままほっといて進もうと皆に伝える。そこでそれが起こった。突然全ての通路の床が消えたのだ。


「は?」


 思わず間抜けな声を出してしまった。仲間達も悲鳴やら叫び声をあげながら落下して行く。パステルが危険だと判断したのか転移の羽を取り出して使用するが発動しない。


(マジかよ……)


 そして俺たちは地面から生えていた槍に刺さり全滅した。



-----------------------------------


 目が覚めるとベッドの上だった。コクは未だに寝ていた。頭を振りながら上半身を起こすとエンとクウ以外全員が寝ていた。どうやら2人が運んでくれたようだ。


 俺はベッドから降りると2人が待っているコタツへと歩いていった。


「ご主人様、大丈夫ですか?」


 エンが聞いてくる。まさか開始10分もせずに全滅するとは思わなかった。あの罠も踏んで周囲だけなのかと思ったら全体とはどこまで規模がでかいのやら。


「ああ、今回は一瞬だったからな。しかし罠の段階で既に殺しにかかってくるな」


 次の探索はもっと気を付けねばならない。さすがにこれでは探索が進まない。罠解除のスキルで発見は出来るので、見つけるのは容易いが、戦闘中に発動されたらたまったものではない。


「宙に少しだけ浮く魔法とかないものかね」


 コクが作ったアレは却下だ。制御が出来ないのでは使い道がない。


「エン、風の魔法を使って少し浮く事って出来るのか?」


 古代と精霊魔法を使えるエンに聞いてみる。


「浮く魔法ですか……以前ご主人様がやった様に風の魔法で飛ぶ事は出来ますが、維持となると難しいですね」


 そうなると水中の時のようにコクに頼むしかなくなる。既に2種類を頼んでしまっているので、これ以上は無理があるだろう。他のプレイヤーはどうしているのだろうか。


「まぁ、今日はこれ以上の探索は無理そうだし、ゆっくりしよう。たまには料理でもするかな」


 薬士を取ったので料理スキルも勝手に上がっていることを思い出し、やっていなかったことに気が付く。


(数年前までコンビニ弁当だったのに変わったもんだな)


 以前の生活にはもう戻れないと考えながら俺は料理を開始した。


------------------------------------------


【もう無理ぽ】オマケダンジョン part1【心が折れそうだ】


41 名前:名無しさん

管理者張り切りすぎだろ・・・


42 名前:名無しさん

今まで手加減していたんだな

十分いやらしいと思ってたのに


43 名前:名無しさん

だからオマケ要素にしたんだろうけど

クリア想定してなさそうだわ


44 名前:名無しさん

今出てきている罠まとめ

・扉を開けたらワープ→モンスターハウス→勝利したら部屋爆発

・床を踏んだら矢が1本飛んでくる→それを避けたら天井が落ちて来る

・床を踏み抜いたら床がすっぽ抜け→落ちた先は槍

・壁に手を付いたらクレイモア

・地雷原


モンスターより罠がこえーよ!!


45 名前:名無しさん

だが、俺たちは探索を止めない

なぜならそこに迷宮があるからだ!!


46 名前:名無しさん

恰好よく言っているみたいだが

俺らの動力源は発見されたアイテムを聞いたからだろ


47 名前:名無しさん

鑑定スキルを得たからな

その場で調べられるのは嬉しい


48 名前:名無しさん

え?何発見されたの?

そんなにいいものなのかね


49 名前:名無しさん

快楽増強剤、早い話が媚薬

一定時間獣人化

一定時間限界なしの若返り

一定時間巨乳化


後は、魔力増強とかのドーピングもあったぞ

素材も属性鉱石や完全回復出来る薬品に調合できる薬草とか大量に出てる


50 名前:名無しさん

何その豪華賞品

てか、何で一番重要なのをオマケみたいに書くんだよ


51 名前:名無しさん

え?素材やドーピングよりそっちの方が重要だろ?


52 名前:名無しさん

だよな

何トチ狂った事言ってんだか


53 名前:名無しさん

お前らといると常識が解からなくなるわ


54 名前:名無しさん

こういう薬品が1階の時点であるし

先に進めばもっと面白いのがあるかもしれん

だから、俺たちは歩みを止めるわけにはいかない


55 名前:名無しさん

何かに気が付いたのか使い魔達が凄く張り切っているんだよな

欲しい薬品でもあるんだろうか


56 名前:名無しさん

何となく予想できるけど・・・

言わないでおこう

体質を変化できる物が発見されるかどうかは予想でしかない


57 名前:名無しさん

嫌な予感しかしないな

まぁ、やる気があるのは良い事なのだろう


58 名前:名無しさん

とにかく、罠がやばいから周辺の警戒は必須だな

罠解除のスキルがあれば大体察知できるのがせめてもの救い


59 名前:名無しさん

設置型の罠はわかるが、使い魔も含めて俺らの迂闊な行動1つで全滅がやばいよなー


60 名前:名無しさん

何度も死にながらになるから精神的にやばそうだ

急いでも仕方ないからゆっくり攻略した方がいいな


61 名前:名無しさん

てか、2階に到達した人いないの?

前の先行組とか行ってそうなんだけど


62 名前:名無しさん

全員がオマケダンジョンをやっている訳でもないだろ

権力を持った人はそっちに拘束されるだろうしさ


63 名前:名無しさん

俺は今魔王業を休止してこっちをやっているけどな


64 名前:名無しさん

おい、それでいいのか?魔王さん


65 名前:名無しさん

使い魔を数体置いてあるから大丈夫

全員LV150越えだ


66 名前:名無しさん

それなら安心か

いざとなったら一気に戻れるしな


67 名前:名無しさん

・・・今2階に着いたぞ

無理ぽ


68 名前:名無しさん

お?頑張ったな

何があったんだ?


69 名前:名無しさん

空だった

陸が一切なし


70 名前:名無しさん

え?空中庭園とは別なの?

陸が無いって常時飛べと?


71 名前:名無しさん

そうなる

飛行系の使い魔がいなかったから2階からワープ→床がない→落下→消滅だった


72 名前:名無しさん

床が無いのに消滅とはこれ如何に


73 名前:名無しさん

落下中に体の周辺にじわじわと何かが沸いて来るんだ

それが皮膚を食い破ってゆっくりとした苦痛と共に時間をかけて殺してくる


74 名前:名無しさん

うわぁ・・・

羽使えなかったのか


75 名前:名無しさん

オマケダンジョンは羽を基本的に使えないぞ

使えるのは階段の所くらい


76 名前:名無しさん

引き際も肝心か

しかし、飛行を持っている使い魔限定とかきつそうだな

俺らは仲間に抱えられて進むのか


77 名前:名無しさん

それってすげー恥ずかしいよな

空飛ぶ大型の魔物とか居ればいいんだけどさ


78 名前:名無しさん

空中戦かー遠距離武器が光るな


79 名前:名無しさん

よし、飛行機を作ろう


80 名前:名無しさん

滑走路なしでどうやって飛ぶんだよ

しかもワープは6人しか乗れないほど小さいんだぞ?


81 名前:名無しさん

なんだかもう何でもありのような気がしてきた


82 名前:名無しさん

そうだな

SFみたいな世界にも行っている奴いるし、そっちの技術に期待しようか


83 名前:名無しさん

そっちの世界のって持ち込めないの?

一時的に戦艦とか小型化するとかありそうなのに


84 名前:名無しさん

向こうで作った物は自動販売出来ないぞ

拠点で作っても一定以上の技術は駄目らしい


85 名前:名無しさん

その辺りは規制されているのか

楽はさせて貰えないのね


86 名前:名無しさん

そりゃそうだ

この迷宮を作ったのはあの管理者だぞ?楽できるわけが無い


87 名前:名無しさん

結局俺らは地道に打開策を見つけていくしかないのか

鍛冶スレの連中にも今回は頼るしかなさそうだ


88 名前:名無しさん

奴らは要らないのに自爆装置とかこっそり設置してそうで怖いわ


89 名前:名無しさん

え?既に既製品には付いているぞ?自爆装置


90 名前:名無しさん

え?もしかしてこのボタンが・・・


91 名前:名無しさん

押すなよ

絶対に押すなよ!!


92 名前:名無しさん

その後、>>90の姿を見た者は居なかった・・・

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ