41話
目が覚める。昨日は昼に寝てしまったせいで夜は中々眠れなかった。それもあり色々とやっていたら大惨事になっていた。
「何と言えば良いのか、死屍累々?」
ティア、パステル、リムがその辺で力尽きたように寝ていた。昨日の大惨事の結果である。コク、ネク、タリスは遠慮して入って来ない。
「寝かしておくか」
今日は休日だし、わざわざ起こす必要はないだろう。
「今日は昨日言った通り休日だ。皆好きなように過ごしてくれ。俺はちょっと次の階層の偵察に行って来る」
そう告げる。さすがにティアとパステルは昨日の夜の件で疲れたのか、付いて来るとは言ってこない。
俺は1人で直通ゲートに入るとボス部屋から続く階段を降りていく。そこにあったのは島だった。
「これはまた……」
周囲にはギリシャ神話に出てくるような宮殿が一杯あり、島の端の途切れた所から見下ろしても下は見えない。
(これは噂の空中庭園だろうか。綺麗なもんだな)
周りを散歩したくなるような雰囲気だがここは迷宮だ。モンスターが出てくるかもしれないので自重する。
マップを確認すると”空と宮殿の迷宮”と記されていた。相変わらず迷宮だと言い張るらしい。
その後直通ゲートから拠点へと帰還する。
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※過去ログです
【引き篭もって】攻略スレ part54【2ヶ月目】
57 名前:名無しさん
で、>>1はまだ引き篭もってんの?
58 名前:名無しさん
もう散々叩かれたしさすがに攻略に出ただろ
59 名前:名無しさん
初期のDPで2ヶ月生活するというのも凄いけどな
今なら自動販売で良い装備を買えば楽に進められるだろ
60 名前:名無しさん
どちらかと言えば楽に勝てるかどうかじゃなくて
恐怖じゃないかな
61 名前:名無しさん
むしろ、そんな奴がなんで攻略スレに常駐していたのかの方が不思議
62 名前:名無しさん
先行組に入ろうと意気揚々と迷宮に潜る→リアルすぎて涙目→引き篭もる
この辺じゃない?未だに先行組に執着しているのかもしれない
63 名前:名無しさん
妙にリアルだったからな
ゲームみたいに痛みがないとかでもないし
敵は血が出てくるし
64 名前:名無しさん
現実なんだから当然だろうけどね
65 名前:名無しさん
それでもやっぱり、自分は召喚された勇者だ
みたいなイメージはあったと思う
軽く考えてたんだよな
66 名前:名無しさん
まぁ、正にその後の迷宮攻略で思い知ったよな
自分たちは普通の人間だったと
今はどうか知らんけど
67 名前:名無しさん
何度も負けて悔しい思いをしたからなぁ・・・
今となっては良い思い出・・・ではなく現在進行形
68 名前:名無しさん
進むほど難易度が上がるからな
即死罠とかもあるから油断が出来ない
69 名前:名無しさん
引き篭もるにしても3階層くらいまでは攻略を進めてからがいいよな
その辺まで進めればDPの稼ぎも安定してくるし
70 名前:名無しさん
空が攻略できなぃぃぃぃ
71 名前:名無しさん
どうした?漠然とし過ぎて解からんぞ
72 名前:名無しさん
天使に武器が届かない
イラっときて剣を投げる→かわされる→島から落下→剣ロスト
73 名前:名無しさん
ああ、死んだ時じゃないと落とした装備は消滅するからなぁ・・・
74 名前:名無しさん
あそこは天使以外も空を飛んでいるモンスターばかりだろ
ちゃんと魔法か弓くらい用意しとけよ
75 名前:名無しさん
今までが近接のみでどうにかなってたから用意してねー
やっぱり魔法系を加えないと駄目かな?
76 名前:名無しさん
魔法じゃなくても弓でも良いが今後魔法しか効かないのとかいるし
1人くらいは入れとけ
77 名前:名無しさん
そうする。出る敵とか参考に聞きたいんだがいいかな?
78 名前:名無しさん
天使:飛んでいる一番嫌な敵。魔法で攻撃してくる上に降りて来ない。弓とか魔法で対抗しよう。巨乳
馬:角が生えた馬。この階唯一の癒し。虐殺してあげよう
ハーピー:飛ぶけど天使と違って接近戦をしてくるから突っ込んできた時に合わせるといい
こんな感じ
後は4階層以降なら鎧を着たやたら強い天使が居る。
これはユニークモンスターだから手を出さない方が良い
79 名前:名無しさん
数は少ないんだな
参考になったありがとう
80 名前:名無しさん
天使は叩き落せればそれだけで瀕死になり易いから捕獲は楽なんだよな
数少ない巨乳だし、仲間にして損はない。ついでに魔法タイプ
81 名前:名無しさん
そういうところのボスは天使なのかね?
82 名前:名無しさん
あれって天使なのかなー
土偶に翼と鎧を付けて浮かべたようにしか見えない
83 名前:名無しさん
ゴーレム?
84 名前:名無しさん
どうなんだろうな
魔法も使ってくるし、空飛んでいるし、剣も振ってくる
攻略法というのもないから正攻法でやるしかない
85 名前:名無しさん
正攻法と言っても飛んでいるんだろ?近接タイプは何も出来ないな
86 名前:名無しさん
いやそうでもない
翼さえ破壊すれば落ちてくるからそこで戦えるぞ
構成次第だけど、後衛は翼を集中攻撃して破壊してからが本番
87 名前:名無しさん
本番とか聞くと何かいやらしい攻撃をしてきそうだな
88 名前:名無しさん
してくるぞ
突然地面に魔方陣が現れて肌を焼いてくる魔法を使ってくるようになる
89 名前:名無しさん
地面っていきなり来るのか
90 名前:名無しさん
そう、いきなりくる
と言っても魔方陣が出来てから発動するまで2秒くらいのタイムラグがあるから
その間に魔方陣から出ればいい
91 名前:名無しさん
魔法詠唱中とかだと辛そうだな
92 名前:名無しさん
詠唱中断は出来るんだし、そのまま避ければいい
93 名前:名無しさん
事前に知っていれば対処のしようもありそうだな
最初に突っ込んだ奴は大変だったろうに
94 名前:名無しさん
実際大変だったみたいだぞ
その魔法も肌を焼く程度だから即死しないし
使い魔共々なぶり殺しにされたそうだ
95 名前:名無しさん
うわぁ・・・それはトラウマになりそうだ
即死はしないのなら回復薬でどうにかなりそうだな
96 名前:名無しさん
回復薬でも痛みは消えないだろ?傷より痛みが重視される攻撃らしいから
何度も食らうと発狂したくなるそうだ
最初に食らった人も使い魔を慰めるのが大変だったらしい
97 名前:名無しさん
なんというか乙
98 名前:名無しさん
てか、痛みだけでダメージが少ないとかMにはご褒美だな
99 名前:名無しさん
おい、Mの奴が喜んで食らうようになってしまうから止めろよ
100 名前:名無しさん
その魔法開発出来ないかな・・・色々と応用出来そうだ
101 名前:名無しさん
テイムをするときに便利そうだな
使う気にはなれないけどさ
102 名前:名無しさん
神聖魔法と古代魔法を応用すればいけるぞ
お勧めはしたくないけど
103 名前:名無しさん
マジで
神聖と古代って事はアレとアレか
やってみるわwwwww
104 名前:名無しさん
やるなよ
Mとか仲間にいるのか?
105 名前:名無しさん
使い魔には変態が居たりするからな
・・・俺らも人のことは言えないが
106 名前:名無しさん
この間も猫耳メイド集団作ったとか騒いでいた奴いたしな
107 名前:名無しさん
それはうらやま・・・けしからんな
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(うーん、弓と魔法か。どうすっかな)
俺とティアは2人とも両方使えない。ネクに関しては神聖魔法なのでこの階層では役に立たないだろう。
(古代魔法か弓術とってみるかなーでも今更LV1で使えるのかね)
パソコンを終了し、悩みながらコタツへと向かう。ネクは裁縫、タリスは相変わらずテレビを見ている。
「なー次の階層が飛行の聖属性の敵のばかりなんだけどどうしたらいいと思う?」
何となく聞いてみる。対処法があればいいのだが……
「うーん、あたしは魔法でどうにか出来そうだけど、マスターとネクとティアは攻撃が難しそうって事よね?なら弓でもパステルに習ってみたら?」
タリスが答える。今更どうにかなるような物じゃ無さそうだけどないよりマシか。
「ネク、弓をやってみるか?」
ネクに聞くとコクリと頷く。どうやらやる気はあるようだ。
「それじゃ、俺たちに弓術覚えさせてみるか」
立ち上がりパソコンへと向かう。俺とネクとティアに弓術を覚えさせようとしたら、俺だけ既に10個スキルを覚えていた。
(やべ、覚えらんね)
使っていない古代魔法か料理を消そうか悩む。何だかんだでティアに押し付けて料理を全くやっていなかった。
(まぁいいか。ネクとティアに任せよう)
そう決め、ネクに弓術を取った事を伝える。弓を扱う知識が入ってきたらしく、何やら興奮している。そして、そのまま訓練場へと走って行ってしまった。
その様子を生暖かく見送り、俺はパソコンへと向かう。コクのお陰で大分溜まったDPを消化しようと思う。
(そういえば、個人の部屋というのがなかったな)
現在7人居る。それぞれが好きな部屋で過ごしているようだが、やはりプライベートエリアというのは欲しいだろう。30畳の部屋を7つ作る。広すぎると思うが、それはそれで有効活用して貰おう。
空間がカオスと化して来ていたので通路を駆使してレイアウトを調整する。
(家具とかは要望があったら整えよう。さすがに勝手にやっていい物でもないしな)
そう決め、とりあえず近くに居たタリスのもとへ行く。
「皆に個人の部屋を用意したんだが、何か必要な家具はないか?」
俺が伝えると驚く。個人の部屋なんて貰えるとは思っていなかったらしい。
「い、いいの?遠慮なく貰っちゃうわよ?」
そう言って来る。ここでやっぱり止めたと言いたくなる衝動を抑え肯定する。
「それで部屋に必要な家具とか知りたいんだ。考えておいてくれ」
そう言うとすぐに部屋まで飛んで行った。キッチンの隣に通路を作って並べた感じで各部屋を設置してある。
次は鍛冶場のコクのもとへ行き説明をする。さすがに鍛冶を放って行くような真似はしなかった。
「僕は鍛冶場さえあればいいんだけどねー」
そんな事を言いながら顔はニヤニヤしている。鍛冶を失敗しない事を祈ろう。
そのまま訓練場へ向かうとネクとティアがパステルに教わりながら弓の練習をしていた。
訓練場に入ると一斉にこちらを向く。ティアはこっちに駆け寄ろうとしたが、パステルに窘められた。
「ネク、ティア、パステル。キリが良くなったら手を休めてコタツまで来てくれ」
そう皆に告げる。さすがに訓練の邪魔はしたいとは思わない。
「はい、解かりました」
パステルが笑顔で答える。ネクは頷き、ティアは名残惜しそうな目でこちらを見ていた。3人の視線を背中に受け、そのまま訓練場を出て行く。
途中何やら装備がまとめておいてあった場所を横目に見る。どうやらコクが練習用の装備まで作ってくれていたようだ。
鍛冶場を抜け、コタツへ入ってテレビをぼーっと眺める。しばらくするとタリスが部屋を見回って帰ってきたようだ。
「マスター!部屋が一杯あった!」
タリスが興奮気味に言う。そりゃ全員分あるのだから一杯だろう。
「どれを自分の部屋にするか決まったか?」
俺がそう聞く。正直どれが誰の部屋でもいい。
「皆と話し合って決める!」
どうやらちゃんと決めるらしい。部屋のサイズは全員同じである。位置関係くらいしか違いはないと思うが……。
「それで、必要な家具とかは?」
そう言って用意していたノートを広げる。後で忘れました、というのは可哀想だ。
「んー地面に板を張ってタンスとテーブルとソファーとー」
悩みながら1つ1つ言う。まるで寛ぎ空間だ。
「あと、テレビ!」
一番高価なものを言いやがった。
「さすがにテレビは無理かな……」
それ以外の物は出来るだろう。一応生活空間と言う事でそこまで高い品物ではない。
「そっかー、それなら本棚かな」
無理だと解かっていたのかすぐに諦める。タンスとテーブルとソファーと本棚だけでは寂しくないだろうか?
(そもそも本を持っているのか?)
使い魔なのだから捕獲後、ここに着の身着のまま来ていたはずだ。
「それだけでいいのか?さすがにちょっと寂しい気がするんだが……」
そう聞いてみる。今は思いつかないのだろうか。
「あたしは大体ここに居るし、部屋にずっと居る感じではないからねー着替えとか物を置くのがいいかな」
そういえば殆どここでテレビを見ていた気がする。フェアリーはどちらかと言えば賑やかな場所が好きなようだ。
「そうか、なら他に欲しいものが出来たらその時言ってくれ」
それだけ笑いながら伝える。それを見て釣られたのかタリスまで笑顔になる。平和で何よりだ。
最近拡張をしていなかった気がしたので追加しました。
これらの部屋は攻略には一切関係ありません。




