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迷宮と掲示板  作者: Bさん
4章 闇と墓の迷宮
46/125

38話

 3階の探索を終え4階へと楔を設置した後、拠点へ帰還した。

 拠点に戻ると相変わらずティアが出迎えてくる。武器の扱いはどうか?と聞くともう問題は無いらしい。

 コクの出品も売れ行きが順調で鍛冶スレでは注文みたいな物まで出てきているようだ。


 何もかもが順調で怖い。探索も安定し、商売も順調、仲間たちにも愛される。この辺りで突拍子もないことが来そうな予感はある。


(と言っても、考えても仕方ない。今は幸せを享受しよう)


 戦利品の処分を終える。特にすぐ欲しいものはないので拡張はしない。自動販売でいい物が出た時にDPがないというのは辛い。

 

「マスター、月樹草って知らない?」


 タリスが聞いてくるが、聞いた事がない。何だろうか。


「聞いた事は無いな。それがどうしたんだ?」


 聞き返す。薬草の事をタリスが聞いてくるのは珍しい。


「それで面白い薬が作れるそうなのよ。試してみたいなーって」


 タリスが答える。面白い薬ってなんだろうか。調合をしているので少し興味がある。


「解かった。探してみるよ」


「よろしくね」


 そのやり取りのあとパソコンで月樹草ってなんだろうな、と探す。すると薬草LV5にあった。


(結構高価だな。今の俺の調合スキルでは使い方がさっぱり解からない。必要としているみたいだし、取ってみるか。3→4が800DP、4→5が3200DPと計4000だし)


 時間は短縮せずに薬草LVを上げる。これで数時間後には出来るはずだ。


「タリス。月樹草がいつもの無限箱から採取できるようになるみたいだ。明日の朝くらいに確認してくれ」


 そう言うとタリスが目を閉じ、何か考え込むようにしてから


「うん、ありがとうマスター」


 それだけ、どうにか声に出しているように見える。どうしたのだろうか?

 まさか、数ヵ月後にあのような事が起こるとは夢にも思っていなかった……


------------------------------------------------------

雑談スレ part71


119 名前:名無しさん

精力薬って便利だよな


120 名前:名無しさん

精力剤が必要とか随分頑張っているんだな

精力増大だけでは足りないのか?


121 名前:名無しさん

いやいや、精力薬って結構色んな症状に効くんだよ

まさか二日酔いに聞くとは思わないだろ?すぐに消えるぜ?


122 名前:名無しさん

それいいな

ドワーフと一緒に酒盛りを結構しているんだが

あいつらと合わせると必ず二日酔いになる


123 名前:名無しさん

ドワーフにあわせられる時点でどう考えても異常だろ

奴らの飲み方は恐ろしい


124 名前:名無しさん

しかも翌日なんともないんだよな

イラっとしてしまった


125 名前:名無しさん

見た目がロリな外見で酒を飲みまくるって凄い違和感だよな


126 名前:名無しさん

酔わせた所を美味しく頂くのがいいんじゃないか


127 名前:名無しさん

絡んでくるだろ

あれをかわして先に酔わせるとか無理


128 名前:名無しさん

126はどんだけ酒に強いんだ

元の世界にもやたら強いのは居たが


129 名前:名無しさん

さすがにドワーフに部屋の酒を全て飲まれたときは泣いた

酒は無限箱じゃねーんだよ


130 名前:名無しさん

料理酒なら・・・ってあれは美味しくないしなぁ・・・


131 名前:名無しさん

全部尽きて最終的に飲んでたぞ

調味料が尽きたのなんて初めて見たわ


132 名前:名無しさん

ドワーフに酒を与えるな

ねだって来たら交換条件を出す事を忘れるな


133 名前:名無しさん

ひでぇ・・・

でも、それもありかな


-----------------------------------------------------


(精力薬か……日常の色んな状態に効果があるのは便利だな。作っておくか)


 とは言えすぐに精力草が出来る訳ではないので、今日は調合のしようがない。

 

(そういえば酒を最近飲んでないな)


 元よりあまり飲むほうではなかったが、ないならないで寂しい。この世界の低品質は本当に質が悪いので迂闊に安いのは買えない。

 価格を見ていると名前は出せないが中々良さそうなビールやワインがあった。焼酎がないのはとても寂しい気分になったが。

 正直手を出せないような値段である。これで放って置いて勝手に飲まれたら本当に泣きそうだ。数週間から数ヶ月頑張って稼いでどうにかというレベルである。

 

(コクも鍛冶を頑張っているし、その内買ってやるか)


 酒が好きなのかは解からないし、変に聞いてしまうと期待されそうだ。DPに余裕が出来たら好きな銘柄のを教えてもらいながら買うとしようと心に決める。

 

--------------------------------------------------------


「主よ、これを作ってくれんか?」


 リムが何やら薬品の調合法らしいものが書いてあるノートを持ってきた。


「何だこれ?」


 何だかよく解からない。素材は今あるので作れるみたいだが


「主のための増血剤じゃ」


 リムがドヤ顔で言い放つ。言っていなかったが毎晩リムに血液を供給している。別に夜じゃなくてもいいのだが、リムは血液を飲むとエロい気分になるらしいので寝る前にしている。

 モンスターで居た頃は血を吸わなくても魔力で十分だったらしい。使い魔になって初めて知ったそうだ。


「そんなに血が薄くなってたか?自分ではそんなに貧血っぽい感じはしないんだけど」


 リムに聞いてみる。知らない間に貧血になっていたのだろうか。


「いや、それがじゃな……主の濃いのが欲しいのじゃ……」


(……オウフ)


 そんな事を言われて拒否をしたら男が廃る。作ってやろうじゃないか。血の話だ。繰り返すが血の話だ。


「解かった作ろう。すぐに出来るからそれを飲めば良いのか?」


 素材や作り方からして毒性や副作用はなそうではある。念の為聞いてみる。


「うん……期待してる……」


 突然顔を真っ赤にしてそんな事を言い出した。何と勘違いしているのだろうか。血の話である。

 

 調合自体は簡単に終わり、それを飲む。そして30分後、鼻血がどんどん出てくる。


「ほっはんだこへ(ちょ、なんだこれ)」


 鼻血が止まらない。色んな意味でやばい。


「あ、主これは一体」


「はっはとひをのへ(さっさと血を飲め)」


 リムは俺に飛びつくと血を飲みだす。2人して血塗れだ。この薬は一体何なんだろう。

 貧血も一発で解消である。多すぎて危険だが。


「はぁはぁ……」


 リムの声がどんどんやばくなっていく。相当な量を飲んだのだろうか、それとも薬の効果が切れたのだろうか。やっと鼻血が止まった。

 

(頭がガンガンする)


 死んだとしても大丈夫だから問題はないのだろうが、こんな死に方はしたくない。せめて戦いで格好よく散りたい。

 

(リムをどうするか……)


 既にここで言うには憚れるような状態だ。あと2人とも血塗れ。


(風呂に連れて行くか)


 風呂に連れて行き、服を剥ぐ。風呂場に入る前に体と服に付着した血を流して落とす。

 その後、ティアとパステルまで参戦する大惨事となったが、詳細は省かせてもらう。

たまにはフラグもいいかな、と思い立ててみました。

この作品ってフラグとか全くないんですよね。

その分書きやすいのですが。


今回は全く話が進んでいませんね。どちらかと言えばその内やる予定の外伝への仕込みです。

一部外伝みたいなことになっていますが。

基本的にティア分多い為、外伝は他の使い魔相手の話になる予定です。

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