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迷宮と掲示板  作者: Bさん
3章 坑道と鉱石の迷宮
37/125

31話

 2階へ移動し、探索を開始する。2階、3階はゴーストにだけ気をつければ特に問題ないようだ。ゴーストは聖属性の武器で倒せるので全く苦戦はない。ゴーレムも未だに出て来ない。

 問題もなく敵を殲滅しながら進むと、コクが何かに気が付いた。


「スズキさん、そこに鉱石があるよ」


 コクが俺に言う。どうやら採掘できる場所があるらしい。


(そういえばコクは採掘していた所を捕獲されたんだっけか)


「解かった。ピッケルもあるし、採掘をしよう。ピッケルは1本しかないから、コク頼めるか?」


 コクに聞くと、はい、と元気の良い返事が返ってくる。採掘は嫌いではないらしい。


「俺たちは採掘中周囲を警戒する。突然現れるゴーストには特に気をつけてくれ」


 ティアはゴーストという単語を聞くと未だにビクッと肩を震わせる。斬り倒せるようになっても駄目らしい。

 こっちは生体感知と魔力感知があるので近寄ってくる相手は良く解かる。コクを中心にし楕円に広がりながら警戒をする。

 コクの周囲に良く解からない石が大量に積まれていく。どれだけ掘れるんだろうか。


「あっ」


 コクが突然声をあげる。何か変なものでも掘り当てたのだろうか。


「スズキさん、面白い鉱石が出たよ」


 コクが鉱石を手に持ちこちらに見せながら言う。面白いと言われても良く解からない。職人なら違いが解かるのだろうか。じーっと凝視すると薄っすらと赤い光が見える。


「赤い何かが見えるな」


 そう答えると、コクがニコニコと笑顔になっている。余程嬉しかったのだろうか。


「はい、これは赤炎鉱石といって、魔法の武具が作れるんだ。僕は作った事ないけど、面白い装備が出来るんだってさ」


 新しいものに挑戦したがる職人魂という奴だろうか。しかし、コクの1人称を初めて聞いた。僕っ子だったらしい。


「そうか、楽しみにしている」


 それだけ伝える。完成してみないとその凄さは良く解からない。コクは採掘を再開し、しばらくすると終わったよ、と声を掛けてくる。鉱物をアイテムボックスへ放り込み。探索を再開する。

 特にそれ以外で3階は問題になる場所もなかった。たまにコクがまた採掘場所を見つけて採掘をしながら探索をしただけだった。

 順調に探索は進み、4階に到着する。時間としてももう大分良い時間になっただろう。使い魔たちの顔にも疲労が見える。


「今日の探索はここまでだ。拠点へ帰ろう」


 楔を設置すると、羽を使って帰還する。


------------------------------------------------------


 拠点へ戻り、俺は戦利品の処分。ネクとタリスはテレビへ。ティアはコタツで丸くなり、パステルはそれを見て微笑みながらティアの頭を撫でている。コクは鍛冶場へ直行だ。いつも通りである。

 

(特に目新しいものはないな)

 

 相変わらず鋼製品である。一度、装備品を溶かして素材に出来ないかコクに聞いてみたが、そうすると素材の質が悪くなるから出来ても使い物にならなくなるらしい。家具や道具を作る分には使えるらしいが。


(訓練場とか作れば暇な時にスキル上げとか出来るのかね)


 何も戦闘が全てではない。模擬戦を行う事で対人戦を学ぶ事が出来るし、後衛も安全に立ち回りを知る事も出来るだろう。


(多少怪我をしてもそのままベッドに行けば治療できるしな)


 少し危険な考えではあるが、それより得るものがあるなら考えても良いかも知れない。

 

 夕食を食べ終え、皆が風呂に入ったり寛いでいるとコクがハンマー?を持ってやってきた。


「スズキさん、出来たよ!!」


 凄く嬉しそうにハンマー?を渡しながら言ってくる。ハンマー?を受け取る。重量は普通の魔法銀の鎚と変わらないようだ。

 今までのハンマーはスレッジハンマー型だったが、これは昔某アニメで見たハンマーに似ている。敵を光にするアレだ。


「え?これって両手武器だよな?」


「ううん?片手用だよ?」


 すぐに否定される。全長3mくらいで先端に巨大な殴る場所が付いている。


(え?凄くでかいぞ?確かに重量は片手で扱うハンマーみたいなものだが……)


 このハンマーは全長3mくらいで先端に巨大な殴る場所が付いている。重量はどんな不思議機構が働いているのか知らないが見た目に反して1,2kgくらいだろうか。

 殴る部分の横幅がかなりでかく1.5m近くある。縦3m、横1.5mである。どんな状況でこんな武器を使うのか。


(坑道では使えないな。その辺の壁を誤って殴ったら崩落しそうだ。それ以前に仲間に当たりそうだが)


 折角なので鑑定台に乗せる。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

炎王の巨大鎚+33

効果

魔力を込めると本体が炎に包まれる。

その炎は自分以外の触れた者全てを焼き尽くすであろう。

製作者:コク

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


(どうしてこうなった。普通に使ったら俺たちがやばいぞ)


 例の赤炎鉱石から出来たんだろうか。炎の属性を持っているらしい。

 手に持って魔力を込めて見るとハンマー全体に炎が纏い始めた。持っている手にも炎は付いているが熱くはない。


 サイズからして広い場所でしか使えないし、小型の敵相手に使うと俺たちが巻き込まれそうだ。ボス戦のように巨大な相手に限定するなら有効に使えるだろう。

 ボス専用と決める。戦っているのは1人ではないし、1人で勝てると思うほど過信はしていない。


(俺より使い魔の方が強いしな。だが、使い魔に任せて自分は隠れているのは性に合わない)

 

 難儀なものだな、と苦笑する。こういう変な武器は他でも作られているのだろうか、鍛冶スレでも見てみよう。



---------------------------------------------------------


【変形】鍛冶スレ part11【合体】


558 名前:名無しさん

こんなんできた


異形の剣+4

効果

剣の先端に両刃の斧が付いた鉄製の武器


559 名前:名無しさん

剣に斧つけてどうすんだよ

付けるならハンマーにしろよ


560 名前:名無しさん

そうじゃねーだろ!?

何で2つの武器を合成しているんだよ


561 名前:名無しさん

お前らがどこを目指しているのか

良く解からなくなってきた


562 名前:名無しさん

スレ立てた奴が作ったあの武器の影響だろ


563 名前:名無しさん

剣なのに魔力を込めると杖に変更するという謎仕様


564 名前:名無しさん

魔法剣士には適しているんだろうな

すぐに片手で切り替えられるのならもう片手に盾とか持てるし


565 名前:名無しさん

その便利な装備のお陰で色んな試行が流行ったんだけどな

ネタがそろそろ切れてかなりいい加減になってきてる


566 名前:名無しさん

これはどう思う?


炎王の巨大鎚+33

効果

魔力を込めると本体が炎に包まれる。

その炎は自分以外の触れた者全てを焼き尽くすであろう。

製作者:コク


赤炎鉱石から出来た


567 名前:名無しさん

は?なにそれ

ちょっと自動販売に展示してくれ

デザインとか気になる


568 名前:名無しさん

噂のコクさんか

また強化値が滅茶苦茶だな


569 名前:名無しさん

+10にするのも苦労するんだが、33とかどうやるんだよ


570 名前:名無しさん

間違えて名前までコピペしちまった・・・


999万DPで出品してきた

確認してくれ


コクという名前のドワーフの使い魔なんだけど

固有で鍛冶神の申し子とかいうのが付いてた

多分それのせい


571 名前:名無しさん

固有か

そうなると乱獲が必要になるなー


572 名前:名無しさん

自分で作れないのは痛いな


573 名前:名無しさん

見てきた

何あのゴル○ィオ○ハンマー


574 名前:名無しさん

両手鎚か

マイナーだけど強そうだな


575 名前:名無しさん

いや、あれ片手用


576 名前:名無しさん

は?どう見ても両手用だろ?

全長3m、幅1.5mとか片手でどうやって振り回すんだよ


577 名前:名無しさん

重量は片手鎚程度しかないから片手で扱えるよ


578 名前:名無しさん

そんなでかい武器を片手なんかで扱ったら味方が巻き込まれそうだな


579 名前:名無しさん

そう思ってボス専用にしといた


580 名前:名無しさん

相変わらずコクさんは訳の解からない武器作ってるのな


581 名前:名無しさん

前の変な銅の剣だっけか

どう間違えたらあんな武器になるんだか


582 名前:名無しさん

赤炎鉱石かー

坑道に篭って色々と挑戦してみるかな


583 名前:名無しさん

使える武器作って売ってくれよ?


584 名前:名無しさん

それは約束できない


585 名前:名無しさん

鍛冶スレだしな


586 名前:名無しさん

ここはロマンを追い求める所だからな

まともに使える武器を作るわけがない


587 名前:名無しさん

そんな事でいいのか、鍛冶師たち・・・

探索時は転移の石を使って楔まで移動し、楔をそのまま回収してから探索をします。

雑魚戦で全滅すると直通ゲートからの再開になる為、探索が1階からになるのでちょっと面倒です。


凄い武器が完成しましたが、使い所が限られるので常時使える訳ではありません。

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