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迷宮と掲示板  作者: Bさん
オマケ
110/125

性神報告書

王国歴211年 7月21日

遠くの村でその者が現れたと初めて噂される。

調査団が派遣された時には、男は拘束されて放置され、女たちが犯されて居たそうだ。

男が無事だったのと女と言っても歳老いた者は何もされていなかったので、魔物の仕業では無さそうだ。

目撃者の話だと若い男が数人の女の亜人を連れて襲ってきたとの事。一体何者だろうか。



王国歴211年 7月28日

アレから1週間が経った。そしてまた襲われた村があるという報告を受けた。

前回と同様だ。一体何者の仕業なのだろうか。



王国歴211年 8月20日

最初の目撃から1ヶ月経過した。この間に襲われた村は3箇所。数としては少ないとは到底思えない。

我々は各村に警戒と共に兵を派遣したが、全て倒されている。不思議な事に全て大きな怪我は無い。

不注意で怪我をした兵が居たが、男の仲間が治療したという。益々訳が解からない。



王国歴211年 10月30日

遂に町が襲撃される。自警団や派遣された兵を全て薙ぎ払って襲ったようだ。何と言う戦力なのだろう。

それでも死者が1人もいないというのは驚異的だ。彼らを我が軍に引き入れる事が出来たのなら……いや止めてこう。

女を襲う以上、住民や同じ軍の女性たちが危険だ。



王国歴211年 11月15日

村も町も関係なくどんどん襲われている。一体何者なのだろうか。

それと最初に襲われた村の住人の妊娠が確認された。被害者なので手厚く保護するつもりだ。

彼らを捕らえたら、絶対に責任を取らせたいと思う。



王国歴211年 12月31日

年末だと言うのに今日も報告があがった。今度は大都市が襲われたらしい。

駐留している軍隊は相当な数だ。それすら1日で殲滅するなど隣国の軍事国家にすら出来ない。

もはや彼らは軍隊よりも強力なのかも知れない。もしかしたらこれが魔王という奴なのだろうか。



王国歴212年 1月30日

遂にこの王都の周辺にまで魔の手が伸びてきた。

徐々に町に近寄ってくる恐怖を住人は隠せない。

また新たな事実が発覚した。どうやら襲った村や町には多大な寄付が残されるらしい。

珍しい素材や武器だそうだ。換金すればかなりの金額になる。

だからと言って彼らの所業は許されるものではない。



王国歴212年 3月11日

遂に王都の隣の町まで襲撃された。次はここなのかも知れない。

国はようやく事態を重く見たのか全軍を集結させている。

隣国と和平を結んでいるからと言ってかなり遅い行動だ。

だが、これで彼らもひとたまりも無いだろう。



王国歴212年 3月15日

王国軍壊滅。そんな報が舞い込んできた。国軍ですら抑えられないようだ。

信じられない事に戦死者0だという。

これはもはや神の所業ではないだろうか。



王国歴212年 3月17日

王都が襲撃された。どうやら私も彼らの対象内だったらしい。

襲われはしたが、彼は紳士的だった。自分でも何を言っているか良く解からない。

どうやら彼らはこのまま隣国へ向かうらしい。

強さを測らせてもらったが、既に人間を越えていた。本当に神なのだろうか。



王国歴213年 5月11日

隣国の王都が襲われたと話が入ってきた。

この1年でわが国の人口も急激に増えた。

資金は彼らが残していった素材と技術のお陰で十分養えそうだ。

かく言う私も子を授かった。一生一人身でいるつもりだったが、そうもいかないらしい。

我が子というものは可愛いものだ。



王国歴214年 1月15日

隣国の王都が襲われてから半年以上が経つ。その後、彼らの話を全く聞かない。

どこへ行ってしまったのだろうか。

休戦前は多くの戦死者を出し、人口が減っていた。彼らはそれを救う為の使者もしくは神だったのではないだろうか。

私たち子供を授かった者たちが集まり、それを主張する。

王国も技術を受けただけに下手に言い返せないようだ。



王国歴215年 8月9日

遂に性の神を主神に置く宗教が国教へとなった。

そして我々と隣国は共通の考えと共に手を取り合う事になる。

真の平和が訪れたのであった。


はい、ごめんなさい。

突然消えた→性欲制御のスキルを得た

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