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迷宮と掲示板  作者: Bさん
オマケ
107/125

オマケダンジョン13話

 あれから2日経過した朝、手を確認するとあの黒く染まったモノが消えていた。どうやらちゃんと消えたらしい。


 その間にかなり進んだらしく、3階から4階への階段の途中に楔を設定してもらっている。ブラックドラゴンはアレから姿を現さないらしい。本当にただの嫌がらせのようだ。


「4階がどんな感じなのか解からないから、ちょっと見てくるよ。皆は準備を頼む」


 俺がそう皆に伝えると、ティアやパステルが付いて来たがっていたが、今回は準備をして貰いたい。俺は石を使って階段へと移動する。そして階段を降りていくと小部屋と大きな扉が正面にあった。


「これは……ボス部屋か?」


 今まで階層の間で見慣れた扉が目の前にあった。オマケダンジョンもこれで終了なのだろうか。オマケだけに短くて残念だ。探知を使っても扉の中の様子は解からない。俺は小部屋に楔を設置して拠点へと帰還する。



「ただいま。見てきたよ」


 準備を急いでしていた仲間達に声をかける。思ったより早くて驚いているようだ。


「主様、早かったですね。何かあったのですか?」


 パステルが心配そうに聞いてくる。この迷宮の意地の悪さからそう思ったのだろう。


「いや、4階はボス部屋だった。敵は解からなかったから、対策はしようがないな」


 皆にそう告げる。全員緊張した表情になった。ボス部屋は死亡率が高い為、仲間が犠牲になる恐れがある。何だかんだで俺たちは仲の良いパーティだと思う。一時的と言え倒されれば悲しく思う。


「今回は、前衛が俺、ネク、ティア、エン、後衛がパステルとクウで行こうと思う。前衛寄りだが、偵察という意味で勝つ事より情報を引き出したい」


 皆は緊張した面持ちで頷く。今までオマケダンジョンを徘徊していた敵を見る限り、一筋縄では行かないだろう。1回で勝てるほど甘くは無いと思っている。


 俺たちは準備を終えるとボス部屋へと向かった。



 扉を開けると普通の石造りの部屋だった。どうやら以前のように全体が水とか蜘蛛の巣が全体を覆っているとかはないようだ。探知を使うと……。


 ブラックドラゴンLV400


「は?」


 思わず声が出る。仲間達はそんな俺の方を見てくるが、それに構っている余裕は無い。


(アレは嫌がらせだったんだろ?何でボスに居るんだよ!!)


 管理者はオマケダンジョンをクリアさせるつもりはないのだろうか。


「ボスの名前は、ブラックドラゴン。この間会ったあいつだ……」


 正直勝てる気はしない。だが、それがボス部屋に居る以上勝たないと進めない。絶望的だ。


 この間アレと遭遇した時に居たネク、パステル、ティアは驚く。アレと戦えなどと言われても困る。エンとクウは話だけで聞いていたから、その恐ろしさはいまいち伝わっていなかったようだ。


「奴のブレスには気を付けてくれ。再戦が3日伸びる。出来れば散開して皆食らわないようにしたい」


 俺たちのレベルは200に達している。使い魔のレベル上限は300なのでまだ上がるが、俺は200までだ。どうにか上限を上げる手段は無いものか……。


(といっても今は無いものねだりだな。行くとしよう)


「気合を入れていくぞ。そこで負けたら戦いにすらならない」


 俺たちは武器を構え、最初から全力の姿勢で行くつもりだ。徐々に目視でドラゴンの輪郭が見えてくる。相変わらずの姿だ。


「散開しろ。絶対に固まるなよ!!」


 そう仲間に伝えて突撃する。正面はエン、俺とネクは左右に、ティアは大きく迂回して後方に回るようだ。パステルは詠唱を開始し、クウは空中から皆を見渡してサポートする姿勢のようだ。


 ネクは炎王の鎚を取り出し、ティアは流星刀を使う。ボスがでかいから十分振り回せる。俺はドラゴンの後ろ足へ向かうとそこを斬りつける。剣は鱗を切り裂きそこから龍の血が出てくる。触れると危険だ。


(攻撃が通じるのであれば、勝利する可能性が少しでもある)


 全く効かずに弾かれたらどうしようもない。ダメージを少しでも与えられるのであれば、勝てる可能性が出てくる。その傷を確認したドラゴンはこちらへ目を向ける。


(やばい、怒ってる)


 他の使い魔はダメージを与えていないのだろうか。俺に向かって前足で攻撃をしてくる。俺はそれを盾で防ごうと正面に盾を出すとそれにドラゴンの前足がぶつかる。そしてオリハルコンの盾は切り裂かれた。その勢いで俺の胴体も薄く斬られる。


 俺は慌てて後方に下がる。鎧のお陰で致命傷にはなっていなかったが、オリハルコンを紙の様に切り裂く攻撃は正直防げる気がしない。もしかしたら闇属性の攻撃も混ざっているのだろうか。エンはしっかりとガードしている所を見ると特殊な素材での装備が必要なのかも知れない。


 俺は新しい盾を取り出すとそれに持ち変える。そして俺は再度攻撃する為にドラゴンへと向かっていった。




 俺たちは全滅して拠点へと帰ってきた。敗因は防具が殆ど意味を成していなかった事だろう。エンは途中まで盾で防いでいたが、ブレスを食らうとそのまま焼かれてしまった。そうなってしまうと俺たちは一気に崩れた。メイン盾の居ないパーティには未来が無い。


 翌日、エンの状況を確認すると全身が黒く染まっていた。どうやらブレスを全身に浴びた事が原因だろう。歩くのすら辛そうだ。自分が倒れた事で負けたと思って謝って来るが、それを妨げる。これは1人の責任では無くパーティ全員の問題だ。1人倒されただけで一気に崩れるようではパーティの意味が無い。それでもエンは自責の念を捨てられないようだったので、動けない事を利用してお仕置きという名目で楽しませてもらった。


(新しい装備か……素材を狩りながら使い魔のレベル上げだな)


 賢者モードになった俺は、息も絶え絶えになっているエンの隣で考える。防具を強化し、あのブレスや攻撃に耐えられる装備を用意したい。エンの盾で防げたという事は黒龍石による装備が必要になるのだろう。俺はベッドから出るとコクの居る鍛冶場へと向かった。



「コク……って何やってんだ?」


 鍛冶場に入ると10mほどのゴーレム?に色々と手を加えているコクが居た。一体今度は何を作るつもりなんだろうか。


「あ、スズキさん。ゴーレムをもっと高機動に出来ないか改造していたんだ。完成する頃には凄い性能になると思うよ」


 コクが良く解からない方向に進もうとしていた。俺は防具の件を伝えると困った顔をする。


「ごめんなさい。貰った黒龍石は全部こいつに使ってしまいました……」


 どうやらこの2日に使い魔たちが頑張ってくれた素材は全てゴーレムの素材になってしまったようだ。


「コク、それは後でお仕置きとして、素材はこれから集めるから防具を頼む」


 コクはお仕置きと聞いて困った表情をしながら頷く。


(さぁ、明日からは3階で素材集めだ。頑張るとしようか)


---------------------------------------------

【ラスボス】オマケダンジョン part3【むりげー】


21 名前:名無しさん

で、何がそんなに無理なの?


22 名前:名無しさん

今まで出たボスの情報

ブラックドラゴンLV400

シザーマンティスLV400

天龍LV400

ゴブリンLV400


23 名前:名無しさん

ちょっとまてLV400ってなんだよ

何の冗談だよ


24 名前:名無しさん

やばいな

正直勝てる気がしない


25 名前:名無しさん

LV300くらいまでは上げといた方がいいな

レアな固有スキルを発掘出来ればいけるんじゃないか?


26 名前:名無しさん

300まではいけそうだな

問題は特殊攻撃に対する防衛手段だろうな


27 名前:名無しさん

黒龍はブレスによる弱体

シザーマンティスは高い攻撃力による防御無効

天龍は凍結ブレスだっけ?


28 名前:名無しさん

黒龍と天龍は黒龍石や清流石による防具でどうにかなりそう

装備に付与魔法だと物理に弱くなるからお勧めは出来ない

高い防御力なら合成金属だろうな

複数の素材を合わせて使った装備はかなりの防御力になるらしい


29 名前:名無しさん

そろそろゴブリンに突っ込んでやれよ


30 名前:名無しさん

皆見なかった事にしているんだよ

察してやれよ


31 名前:名無しさん

ゴブリンLV400とか意味解からん

ゴブリンロードとかそういう上位種ならまだしもゴブリンとかどうしろと


32 名前:名無しさん

ゴブリンに負けるんだぜ?

かなり屈辱的だ


33 名前:名無しさん

そういえば負けた奴が凄く悔しそうに書き込んでいたな


34 名前:名無しさん

逆に雑魚なゴブリンなだけに対処法がさっぱりわからんのよね

動きの早いモンスターと考えれば良いのかもしれないが


35 名前:名無しさん

この4種類しか出てないの?

他にも到達した人が居れば出てそうなんだけど


36 名前:名無しさん

重複しているらしい

管理者も強い部下となるとそんなにいないんじゃないかな


37 名前:名無しさん

このレベルがゴロゴロ居たらどんな化け物だよ


38 名前:名無しさん

もう未来の技術を駆使して戦おうぜ

剣と魔法で戦おうとするから間違いなんだよ


39 名前:名無しさん

それをやった馬鹿が全長150mほどの空中戦艦を出して突っ込んでたぞ

天龍だったらしいけど、見事に氷漬けにされたらしい


40 名前:名無しさん

弩級かよ

しかもそれを氷漬けにするとかどんだけ強いんだよ


41 名前:名無しさん

未来の技術にも対応か

どうしようもねぇな


42 名前:名無しさん

相手の規模で力を調整しているんじゃないかというのが有力な説だな


43 名前:名無しさん

完全に遊ばれているな

どうにかならんもんかね


44 名前:名無しさん

装備の強化をして地道にがんばるしかないな


45 名前:名無しさん

そんな事より聞いてくれよ

前スレで透明になる薬を使ってドワーフに手を出そうとしていた者なんだけどさ

嫌われちまった


46 名前:名無しさん

使い魔補正ってだけで好かれ易いっていうのに何したんだよ

予想は出来るけど聞いてやる


47 名前:名無しさん

鍛冶をしている所に近寄って後ろからイタズラをしたんだ

そのうち悶々としてきて襲っちまった


48 名前:名無しさん

おい、ドワーフって嗅覚とか普通だから知らない奴に襲われたと勘違いしたんじゃないのか?


49 名前:名無しさん

そう思ってその後弁明したんだけど

それを聞いて怒ってしまったんだ

今は目を合わせても無視されるという始末


50 名前:名無しさん

それ、期待されてるんじゃね?

もう一回襲っちまえYO


51 名前:名無しさん

え?そうなの?


52 名前:名無しさん

おいおい、無責任な事を言うなよ

ドワーフなら酒でも贈ったらどうだ?

酒好きが多いし、喜んでくれると思う

酒の種類は詳しい奴がいたらちゃんと聞いてから渡せよ


53 名前:名無しさん

そうするわ

物で釣るのは好きじゃないが、好転するなら已む無しだ

お前らはどうやって透明になる薬使ってんの?


54 名前:名無しさん

俺は獣人の子を襲ったな

寝る振りして寝室に向かって皆の居る所で後ろから弄ってた

声を抑えて恥ずかしがる姿が可愛くて萌え死にそうだったわ

1人が気が付いた様でこっちを呆れた顔をして見てきてた


55 名前:名無しさん

獣人なら臭いで解かるか

相手を考えてやらないと危なそうだな


56 名前:名無しさん

察する力が強いとそのまま斬られる可能性もあるからな

イタズラも命がけやで


57 名前:名無しさん

だが、命を懸ける価値がある!

俺たちは暴力に屈してはならない!!


58 名前:名無しさん

そんな大層な事だっけ?

気持ちは解かるけどさ


59 名前:名無しさん

エロは世界を救うという言葉を知らないのかよ


60 名前:名無しさん

エロで戦争も起こるけどな

この世界のオリハルコンは硬度という意味では最高峰です。

分厚くすれば防げると思いますが、重量も半端無いので持ち運びがきついです。

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