DEATH † ALIVE ─ 壱 ─
記憶を失った少年は出会う
紅い瞳の、美しい“狼“に─────
狼は知っていた
少年の『存在』を
少年は知っていた
狼の『名前』を
「契約は成立しました、我が主────」
冷たく、何処か悲しげな声は言う
決して巡り会ってはいけない二人
巡り会う筈のない二人
「お前が失った全てを、俺が取り戻してやる」
景色を彩る鮮やかな紅を
静かに降り注ぐ優しい白が溶かして行く
いっそ、その罪ごと溶けてしまえ と
【序章】
2012/11/29 22:25
(改)