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働きすぎた社畜、死んだらダンジョン核に転生して魔王に!? 〜自由に生きてたら、気づけば勇者と結婚してました〜  作者: 烏羽 楓
第一章 しゃべる石ころ、魔王になる

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第8話「五階層、霧深き森に魔女を招いて」

 ヴァルトは疑問に思いつつ、レイラに視線を向けるとレイラは言葉を続けた。


「五階層の“中ボス”として……“マザーウィッチ”という魔物を配置してはどうでしょうか?」


「マザーウィッチ……?」


 聞き慣れない名に、俺は首を傾げる。


「状態異常を得意としながら、攻撃魔法の適性も高く、さらに下位魔物の召喚までこなせる存在です。単体でも厄介ですが、持久戦において真価を発揮します」


 ほう、万能型ってわけか。


「それはいいな……バランス型の中ボスって、王道だけど堅い選択だし、召喚魔物の混乱を加えれば面白くなりそうだ」


 俺が頷くと、ゼトスがぽんと前足を上げて発言権を取った。


「であれば、そのマザーウィッチが活きるように、五階層の“部屋構成”も工夫すべきですな。例えば……森を模したフィールドなどはどうでしょう?」


「森か……?」


「はい。遮蔽物や視界の悪さは、魔力行使や状態異常を仕掛けるには好都合。さらに下位召喚魔物の伏兵的運用にも向いております」


 たしかに、言われてみればその通りだ。霧でも張れば、トラップとの相乗効果も期待できる。


「よし、それでいこう! 五階層は“深い森と霧”のエリアにする!」


 そう決まった瞬間、ふと疑問がよぎった。


「……でも待てよ。そもそも、“マザーウィッチ”って、指定して召喚できるのか?」


 いままでは自動的にゴブリンとかが出てきてたけど、あれってランダムだったよな……。


 そんな俺の疑問に、タイミングを測ったかのように――


 《可能です。しかし、通常の召喚とは異なり、特定の魔物を召喚する場合、消費される魔素が多くなり拡張ポイントも消費されます》


「うおっ、びっくりした……!」 


 いきなり脳内に響いた無機質ボイスに、思わず声が漏れる。けど、答えがもらえたのはありがたい。


「ってことは、召喚自体はできるわけだな。なら決まりだ。五階層を作って、そこにマザーウィッチを配置する」


 俺はさっそく作業に取りかかった。


 立体地図の表示を操作し、四階層の下に新たなフロアを追加。構造は深い森に設定し、霧を常に発生させる環境を加える。木々の間には隠し通路、罠、視界を遮る細工――冒険者の神経をすり減らす要素を、余すことなく詰め込んだ。


「……ふう、こんなところかな」


「手際、ずいぶん良くなりましたね」


 レイラが感心したように呟き、ゼトスが「これはなかなかえげつない……」と小声で唸った。


「じゃあ、いくか」


 俺は魔力の中心に意識を集中し、召喚魔法陣を五階層に展開。


「眷属ではないが――ダンジョンの守護者として、お前に来てもらうぜ。マザーウィッチ……召喚!」


 魔方陣が闇色に輝き、空間がひずみ始めた。


 そのときだった。


 ズン、と鈍い衝撃と共に、俺の魔素が急激に引き抜かれていく感覚が襲った。


「……っ、やっぱ、指定召喚ってえげつねぇ……!」


 頭が少しクラッとするほど、魔素が一気に消費されていく。


 だが――その先に現れる“彼女”の姿は、間違いなくダンジョンに新たな威圧感をもたらすものだった。

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