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第76話 お誕生日パーティ

今日は純也さんの生誕祭だ

各業界の偉い人が招待されている

今年は千人規模の大規模なパーティにしている

私は今回のパーティで桜井さんをパートナーとして一緒に参加する

離婚後、半年が過ぎて新しいパートナーとしてのお披露目としては最適のタイミングだと純也さんが判断したのだろう

私は桜井さんにエスコートされてパーティ会場へと入った

「こんなにも大規模なパーティは初めてで、緊張します。」

と桜井さんが言う

「ただの生誕祭よ。純也さんにおめでとうと言えばいいだけのパーティだから気負う必要はないわ。」

「美奈子さんは慣れていてかっこいいです。今日の赤いドレスも白い肌にとても映えていて素敵です。」

「ありがとう。桜井さんの茶色のスーツも素敵ね。」

「美奈子さんの隣に立つので、特注で注文して作ったスーツなんです。」

「とてもいいスーツね。桜井さんはセンスがいいわ。」

「お褒めに預かり光栄です。美奈子さんのパートナーとして恥ずかしくない振る舞いができるように頑張ります。」

私達は純也さんと元へ誕生日祝いの言葉を伝えに行く

「お誕生日おめでとうございます。純也さん。」

「おめでとうございます。真中さん。」

「ありがとう。2人の交際は順調かな。」

「はい。おかげさまで。桜井さんは私にはもったいほど誠実で素晴らしい方です。いい人を紹介して頂きありがとうございます。」

「美奈子さんと交際を初めてから人生に彩りがつきました。真中さんのおかげです。本当にありがとうございます。」

「私は恋愛事には無能だからたくさんの人を美奈子に紹介しただけさ。選んだのは迫田さんだ。迫田さんの小説家としての人を見抜く力はさすがだよ。」

「今日は玲がパーティに来れなくて残念でしたね。」

「月末は執筆活動をしているから今日は絶対に来れないようだ。迫田さんに喜んで貰えるように大規模なパーティに今年はしたのだが…残念だよ。」

「玲にはこんな自己承認欲求だらけの巣窟は似合いませんよ。こんなパーティに参加させたら変な虫に騙されて食い物にされますよ。」

「迫田さんは自分をしっかり持っているからそんなことしないと思うが…」

「玲は小説の為なら何でもしますよ。小説のネタになるなら自己犠牲は進んでするタイプです。かなり危険な思想ですよ。」

「そうなのか…これからは気をつけるよ。教えてくれてありがとう。」

「純也さんのおかげで玲も人間的に成長しているように感じます。さすがは純也さんですね。あんな怠け者を真人間のように成長させるなんて。」

「私の方が人間としての心を取り戻すようになれたよ。迫田さんに出会えてよかった。」

「まぁ玲は家でごろごろしている姿が1番幸せそうで似合っていますから。私と過ごす生活はとても充実して楽しいみたいですよ。」

「そう…まぁ家は安心できる場所というからね。この間一緒に温泉に行った時も迫田さんは楽しそうにしていたからね。穏やかな時間を過ごすことを好んでいるようだよ。」

「2人で温泉旅行だなんてまるで恋人のようなことをしているんですね。」

「私達はそんな陳腐な関係性ではない。もっと深く魂の繋がりがあるんだ。」

「そうなんですか…?玲はパパ活のようなものだと言っていましたけど…」

「…そうか。」

「月に一度のパパ活でこれからも元気に長生きしてくださいね!」

「パパ活ではない!私と迫田さんはソウルメイトなんだ!!」

「すみません!わかりました!それでは失礼します!!」

私と桜井さんは逃げるように純也さんの前から去る

玲のことを1番理解しているような振る舞いに腹が立ったので、パパ活と煽ってみたら予想以上に効いてしまったようだ

本日の主役を怒らせるなんてひどいことをしてしまったな

「真中さんも夢中にさせてしまうなんて迫田さんは恐ろしい人ですね…」

「魔性の女よ。近づくと頭がおかしくなるほど好きにさせられるから気をつけなさい。」

「僕はお見合いと時に会った時、怖かったのであまり近づきたくないですね…」

「あれー?美奈子久しぶりねー?」

と声をかけてきたのは美容業界でライバル関係にある須崎沙耶香だ。

「久しぶりね。沙耶香。」

「拓人に捨てられたくせによくこのパーティに参加できるわね。さすが面の皮は厚い。私だったら恥ずかしくて無理かもー。」

「拓人とは円満離婚だからね。恥ずかしいことなんて何もないわ。」

「次に結婚する男はどんな大企業の社長なのかとかスポーツ選手や芸能人かとか噂されていたのに…まさかそんな冴えない男を選ぶなんてね。堕ちたものね美奈子。」

と嘲笑うように桜井さんを馬鹿にしてきたので、私は迷わず手に持っていたグラスに入った水をぶっかける

バシャ!!

「ちょっと!!何すんのよ!!」

「私のパートナーを侮辱するやつが悪いのよ。桜井さんは今まで会った男の中で1番いい男よ。男をステータスでしか見ていない紗栄子には一生わからないかもね。」

「負け犬の遠吠え?」

「桜井さんの魅力がわからない紗栄子は一生幸せになる恋愛なんて無理でしょうね。」

「美奈子みたいな性格の悪い女が幸せになるわけなきじゃない!普通の幸せを今更手に入れようとしているの?美奈子にそんな幸せ手に入るわけないわよ!」

そう言い捨てて紗栄子は去っていこうとすると

「僕はが美奈子さんを幸せにします!」

と桜井さんが叫ぶ

その声を聞いて紗栄子は去って行った

「ごめんなさい。嫌な気分にさせたわね。」

「いいえ…むしろ惚れなおしました。僕を守る為に悪役をさせてしまって申し訳ございません。」

「いいのよ。私の評判なんて底辺なんだから。」

「そんな…」

今もざわざわと噂話が聞こえる

“やっぱり美奈子さん性格悪い”

“あんな性格だから離婚されるんだよ”

とひそひそ話している

くだらない

「俺と美奈子が離婚した原因は俺だ。」

と拓人がいきなり宣言する

ひそひそと話していた人達は黙った

「俺達の離婚した原因は俺が迫田玲にハマりすぎて呆れられたからだ!!ポストカード入りの小説も写真集も10000冊は購入した!!俺達の離婚理由は俺が迫田玲のガチ恋勢だからだ!!美奈子は悪くない!!二度と美奈子を貶めるようなことを言うな!!」

と拓人は告白した

周りの人達はドン引きしている

私に対しての目は暖かくなり、拓人に対しての目は冷ややかになった

「俺は迫田玲の同担拒否だ!!玲は俺だけのものだ!!誰にも渡さないからな!!」

と拓人は叫ぶ

パーティ会場の目線は冷え切っていた

「凄いです…自ら悪役になることで美奈子さんを守るなんて…僕も拓人さんのように美奈子さんを守れる男になれるように頑張ります!!」

「拓人をお手本にすることはやめなさい。絶対に真似をしてはいけないわ。こんな最低な男に桜井さんはなってはいけないわよ。」

と私は真面目に忠告した


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