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第75話 メイド喫茶

今日は純也さんとの月に一度のお出かけの日だ

私がメイド喫茶に行ってみたいと言ったから連れて来て貰ったのだが…

「誰もいない…貸切?」

「まぁそうだな。」

「メイドさんは?」

「いない。」

「何の為のメイド喫茶なの!?メイドのいないメイド喫茶なんて何の面白味もない!!」

「オープン前のメイド喫茶だからな。まだ従業員が決まっていないんだ。」

「メイドがいないメイド喫茶なんてどうやって楽しむんですか!?バカですか!?牛丼に牛がのっていないのと同じですよ!!」

「メイドならいるぞ。」

「なんだぁ!まだ来てないだけかぁ!よかった〜!さすがにそこまでバカじゃなかったですよね!」

「メイドならもう来ているぞ。」

「まさか…」

「そうだ。迫田さんがメイド役をやるんだ。」

「解散。」

「待て!迫田さんはメイドもやってみたいなぁ〜と言っていたじゃないか!!」

「そんなことを言った覚えはないわ。」

「言っている!ほら!写真集後の雑誌のインタビューで!メイド服とかもやりたかったですね〜と言っていた!」

「記憶にございません。」

「ほら!見ろ!!この雑誌を!!ここに記載されている!!」

純也さんは私のインタビュー雑誌を指挿して証拠を突きつけてくる

「ぐっ…たしかに言ったけど!メイド喫茶は可愛い女の子にご奉仕して貰えると思って楽しみに来たのに!!」

「それでもメイド服は着てみたかったのだろう?今回は迫田さんに似合うメイド服を用意したから好きなものを選んでくれ。」

そう言って目の前にメイド服をずらーーーと並べられた

50着ぐらいある

どうやってこんなに集めたのか

メイド服が好きなのか?

「こんなにたくさんあったらよくわからないです。」

「自分で決められないのか?」

「適当に決めてください。」

「そうか。じゃあこの猫耳メイドという服を…」

「やっぱり自分で決めます。」

「うさ耳メイドも…」

「一般的で普通の服にしましょう。」

私は1番無難な黒のスカートに白エプロンの服を選んだ

「これか…この服は私の屋敷で働いているメイドと同じ服だから新鮮さに欠けるのだが…」

屋敷にメイドがいる家が現代社会にも存在しているのが驚きだ

拓人さんとミナも家政婦を雇っていたし、上級階流の人々にとっては普通のことなのかもしれない

「この服が気に入りましたので。」

「じゃあこの服に着替えてきてください。」

私はロッカールームでメイド服に着替える

着替え終わり、再び喫茶ルームへと戻る

「どうでしょうか。」

「うん。とても似合っているよ。うちのメイド服だから私の使用人になったみたいで不思議な感覚だな。」

「人に奉仕するなんて絶対私は嫌ですね。」

「うーむ…いまいち萌え要素がないな。普通の使用人の服だし…」

「使用人の服ですからね。」

「メイド喫茶なのに萌え要素がないなんて牛がのってない牛丼と同じだよ。」

「悪かったですね。純也さんの夢みたメイドさんではなくて。」

「髪型を変えてみよう。萌え要素になる。」

「えぇ…私、不器用だから髪セットするの苦手なんですけど…」

「私がやろう。」

「やったことあるんですか?」

「あるわけないだろう?」

「できるんですか?」

「勉強してきた。私に出来ないものなんてない。」

「羨ましいです。私は出来ないものが世の中に溢れていますから。」

「それが迫田さんの魅力ですよ。」

「魅力なんていらないから何でも出来る人間になりたいですね。」

「私のようなつまらない人間になりますよ。」

「それはつまらないですね。」

純也さんは初めてとは思えない手つきで私の髪をセットしていく

私よりも絶対に上手だ

私の髪はお団子のツインにされてしかもエクステでお団子からツインテールもつけられた

「初めてにしてはかなり上出来ではないか?」

「私よりも上手ですね。凄いです。ムカつきます。」

「純粋に褒めてくれよ。」

「29歳にもなってお団子ヘアーはかなりきついと思うのですが。」

「そんなことない。とても似合っているよ。萌え萌えだ。」

「あまり嬉しくないな…」

「さて。萌えメイドも完成したし、ご奉仕して貰おうか。」

「やだなー…」

「ここにオムライスがあります。」

「そんな3分クッキングみたいに用意されてるんですね…」

「ケチャップで絵を描くんだ。」

「何を描けばいいですか?」

「ハートマークで。」

「…。」

私はオムライスにハートマークを描いた

「次は美味しくなる呪文をかけよう。」

「やるんですか?それも…」

「メイド喫茶なんだからやるに決まっているだろう。」

純也さんは手本のように私の目の前で踊ってやってみせてくれた

「キラキラお星様!私の願いを叶えてください!私のオムライスに願いよ届け!!ハッピーシャイニング!私の愛と共にこの世で1番美味しいオムライスになぁれ!萌え萌え〜!キュン♡」

「…。」

「ほら。やってみて。」

「長すぎます。覚えられません。」

「そんなに長くない!私は1回で覚えたぞ!」

「私は純也さんと違って無能な人間なので。」

「練習すればできるように…」

「めんどくさいので簡潔にします。萌え萌えきゅーん。美味しくなーれ。」

「棒読みじゃないか!全力でやれ!!」

「萌え萌え♡キュン♡美味しくなぁれ♡」

「やればできるじゃないか!迫田さんは誰よりも有能だ!!とても萌えたよ!!最高のメイドだ!!」

「ありがとうございます。」

「私の屋敷で働かないか?」

「絶対嫌です。」

「今の給料の倍額出すぞ!」

「1億積まれてもやりません。」

「それは残念だ。でも今日は迫田さんがご奉仕してくれたからとてもいい1日になったよ。」

「私は騙された気分でしたよ。次は穏やかな場所にしてくださいよ。温泉とか。」

「…美奈子は見合い相手と上手くいって付き合っているようだな。」

「そうですね。やっといい人が見つかったよかったです。」

「美奈子が結婚すれば私達の契約も終わりか?」

「そうですね。」

「私はずっと続けたいと思っている。契約は関係なく月に一度遊ぶ友人として今後も付き合ってくれないか?」

「そうですね…正直、出かけることで小説の売り上げも上がりましたし、1年も続けていれば慣れてきましたからいいですけど…」

「本当か!?」

「純也さんにメリットありますか?純也さんこそプライベートも充実する術を身につけたのだから他の人と遊ぶ方がいいのではないのですか?」

「迫田さんがいいんだよ。」

「気楽だから?」

「楽しいから。」

「私と出掛けて楽しいという人は純也さんだけだと思います。変わってますね。」

「迫田さんよりは常識人だと思います。」

「どうせ私は社会のはみ出し者ですよ。」

「それでも人生楽しそうでいいじゃないですか。」

「社会のしがらみを全て捨てましたからね。私は無敵です。」



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