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第21話 不倫現場

「おい!何やってんだよ!!頭おかしいぞ!!お前!!」

「こんなか弱い美人に殴りかかる方が頭おかしいわよ。正当防衛だから。まさかそこに転がってる暴力男が正義だとでも言うつもり?納得出来ないなら弁護士呼ぶけど、困るのはそっちだと思うわよ。感電させただけで見逃してあげる心のひろーい迫田さんに感謝すべきだと思うけど?」

「お前が先に暴言吐いたからだろうが!!俺達のこと親の脛齧りの雑魚だって!!」

「暴言?事実でしょう?」

「悪意ある言葉だろうが!!」

「うるさいなぁ。嫌いなんだよね。私は貴方達みたいな苦労も知らずにのうのうと生きてきて、遊びまくってるバカが。ただの同族嫌悪だけどね。貴方達と話をしても小説のネタにもならない。時間の無駄。」

「ここに遊びに来たのも小説のネタ探し?大先生は仕事熱心で素晴らしいね。親の脛齧り達の惨めな暮らしを見て満足したか?悪趣味だな。」

「やだなぁ!こんな雑魚共だと知ってたらこんな場所に来なかったわよ!ミナにいい男がいるって聞いたからついてきたのに騙されちゃっただけ!」

「すみませんねぇ。ここには一夜限りでいいから何もかも忘れて欲に塗れてしまいたい低脳なやつらしかいねぇんだよ!!理想がお高くて真面目な付き合いがしたいお前みたいなやつはここは居心地が悪いだろうな!!低脳なやつらだって傷舐め合ってここが憩いの場所としてみんな集ってるんだ!!お前みたいな成功者なんて足を踏み入れる場所じゃねぇんだよ!!帰れ!!」

「…ふーん。ちょっとだけ興味でちゃった。たまには雑魚の惨めな足掻きを観察するのも悪くないかもね。貴方の名前は?今日は私と寝る?」

「…お前本当に頭おかしいよ。俺と寝る?本気で言ってんのか?俺みたいな雑魚は嫌いじゃなかったのかよ。」

「貴方みたいな雑魚大嫌いだよ。でも…その気持ちよくわかるから。日々成長して努力するなんてめんどくさくて絶対無理だし、努力しなくても楽して生活出来るなら努力する必要なんてないもんね。わかるよ。痛い程よくわかる。だって私も同じだから。努力してかっこいい人が大好きだし、そういう人に抱かれたいと思ってたけどさ。雑魚共の心の底まで汚い感情で渦巻いている中に…生きる希望や夢を見つけるのも悪くない。だから私は本気だよ?こんな美人今日を逃したらセックスできないよ?どうかな?」

「お…俺…」


ガチャ


扉を開けて入ってきたのは真中拓人だった

「ひぇ…真中さん!!美奈子さんとは遊びで!!本気ではなくて!!本当に申し訳ございませんでしたああああああああああああ!!」

美奈子が夜遊びしていても今まで1回もここには来なかったのに…

何故今さら…

真中拓人は一直線に歩いて向かう先は美奈子ではなく

迫田玲だった

「玲。何をしている。帰るぞ。」

「え?なんで?今人生初のハンターをしているのよ。邪魔しないでくれる?」

真中拓人はひょいと迫田玲を持ち上げてしまった

「ちょっと!!何すんの!!」

迫田玲は持っていたスタンガンで気絶させようとしたが、真中拓人にスタンガンを手刀で落とされてしまった

「美奈子。玲を2度とこんな低俗な場所に連れてくるな。2回目はないぞ。契約破棄させてもらう。」

「嫌だわ。私が拓人に連絡したのよ?2人の仲を進展させる為のスパイスじゃない。」

真中拓人は美奈子を睨みつけて暴れる迫田玲を抱えてクラブバーを出て行った

「え?何?真中拓人の不倫現場だけど…?」

「あぁ…いいのよ。あの2人はくっついてくれないと困るの。」

「お前ら歪みすぎだろ…。」

「1周回って純愛なの。」




「離してよ!!バカ!!」

暴れる玲を俺は近くのホテルまで抱えて連れて行った

そのままホテルのベッドに玲を降ろす

「誰でもいいからセックスしたかったんだろう?じゃあ俺でも構わないよね。」

「違うわよ!私は小説のネタを探しに行ってただけ!!ちょっとからかって遊んでただけだから!!」

「からかって遊んでそのままセックスしてもいいと思ってたんだろう?」

「う…」

「小説の為。玲はいつもそうだ。自分のことは二の次で、小説の為ならなんでもする。だから俺は小説が嫌い。俺よりも玲よりも小説の方がいつだって大事なんだ。」

「私から小説がなくなったら何が残るの?私の全てが小説なの。」

「玲が小説を書かなくなったって玲だよ。小説だけが玲の価値じゃない。」

「そうね。私から小説がなくなったらこの無駄にいい顔しか残らないからね。変な男が寄ってきて大変よ。」

「顔だけじゃない。玲だから好きなんだ。」

「私の小説も読まないくせに。私の何がわかるの?ただの顔ファンじゃない。」

「知ってるよ。普段は内気だけど、時々びっくりするほど大胆に可愛く甘えてくれるところとか。俺がえっちしたいってお願いすると優しい玲は1回も断ったことがないんだよ。何度もして体は辛いはずなのにね。」

「何年も前の昔話やめてくれない?今の私のことなんて何も知らないくせに。」

「変わってないよ。玲は。俺より魅力的な男なんていなかっただろう?俺以外を愛するなんて無理なんだ。」

玲を押し倒してそのままキスしようとすると


ゴチン!!


と玲が俺の頭に頭突きをする

「いたっ」

「私は!ヒナくん一筋です!!既婚者のくせに女を口説くクズとは絶対にお断りです!!」

玲はそう叫んで俺を突き飛ばし

ホテルの部屋から逃げていった

顔を真っ赤にさせて逃げていく姿は

俺のことが好きだと言っているようなものだ

俺が既婚者じゃなければ

喜んで俺に飛び込んでくるくせに

俺のこと大好きなくせに

「やっぱり離婚して早く玲と恋人になりてぇなぁ。」

そうしたい気持ちは山々だが

俺の前に玲を連れてきてくれた美奈子の為に

一応1年間は我慢しなければいけない

「絶対誰にも渡さない。玲だけは。」

一夜限りでも許さない

ヒナくんとやらにも絶対負けない

小説なんか辞めてしまえば

玲は俺の物になるのに


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