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巻き込まれ召喚されましたが、要らないので返品されました  作者: 炉里 邪那胃(ろり じゃない)
第一章
2/57

2 ステータスってやばい

  名前 : モイチ アマリ 年齢 : 25

  種族 : ヒト

  職業 : なし

  レベル : 2

   体力 : 14/14(+10)

   魔力 : 10/10(+10)

   強さ :12(+10)

   丈夫さ :13(+10)

   知力 :14(+10)

   器用さ :13(+10)

   敏捷 :13(+10)

   運 : 100

  スキル :

   【見る】

  称号 :

   捨てられた異世界人



 ああ、名前は漢字で書くと余 茂一(あまりもいち)だ。

 ちよっと混乱した、ゆっくりコーヒーでも飲んで考えるか。


 +10って出てるのに14だと?

 で、称号ってバカにしてんのか。


(それはじゃなあ)

 例の声が聞こえるより一寸早く、瞬時に情報が流れ込んだ。

(せっかく教えてやろうとしたのにのう)


 情報はこうだ。

  ・勇者以外の初期値は見かけ上はすべて『1』

  ・レベル2で本来の数値が反映される

  ・10の増加と運100固定は勇者補正の影響、詳細不明

  ・称号は正直


 なるほど、本来は体力4、魔力0だったか。

 称号やっぱりナメてる。


 試しにたまに使う5キロのバーベルを持ってみる。

 明らかに軽い。

 三分の一くらいになってるのか、計算上は。


 待てよ。

 事故現場から逃げるのに結構必死で走ったぞ。

 計算上4倍速のはず……


 ……忘れよう。




(スキルはわしがつけたんじゃった。

 目立たず、役立ちそうなのをのう)


 なるほど、異世界能力の詳細が分かるのか。


(ん、まあそれだけではないが。

 そのうち分かるじゃろ)


 もったいつけた爺さんだ。

 ところで何者なんだ?

 この声は爺さんで合ってるよな?


(さあのう。

 それよりお願いじゃが、またチャンスがあればあっちに……)


「お断りします!」

 声に出してはっきり言う。

 どうせ強制的に飛ばされるかもしれないが。


(二回目は本人の意志が要るんでのう。

 せっかく良い感じなのにもったいないのう……。

 気が変わったらぜひ頼むぞい!)


 それきり声はしなかった、黙ってるだけかもしれないが。




 そういえば。

 思わぬ事で数倍の様々な能力を手に入れた。

 働く必要あるの?



 例えば、例えば……

 どういう方法で金を稼ぐ?

 思いつかない。


 肉体労働なら?

 テレビで、超過酷な労働で一億稼ぐってのをやってた。

 その程度しか思い出せない。


 スポーツ選手なら?

 走るのは速すぎてシャレにならないし。

 いや他の競技でも練習した後、加減すればいけそうか。

 しかし、そうなると衆人環視に晒される。

 これは嫌だ。



 そういえば知力も上がっている。

 パソコンON、ネットを開いて色々な問題を探す。


 英語、法律etc.

 全く解けない。

 よく考えると、知らないことが分かるわけがないのだ。

 多分勉強すれば高効率で……

 ダメだ、無理だ。

 向いてない、やる気がない。




 物を壊さないよう気をつけつつ、カップ麺を食う。

 まだ大丈夫だろうけど。


 そういやレベルってなんで上がったんだろ。

 どうやったら上がる?

 上げるにしても抑えるにしても、知っておきたい。

 できれば普通の生活をしたいんだが。

 なってみて分かった、相反する悩み。


  ・低レペルでは何かの痛み等のきっかけで上昇、幼児仕様

  ・通常は魔獣や獣を倒すたびその強さに応じて蓄積、上昇

  ・世界の変移あり、要情報集積


 おい、魔獣って。

 ああそうか、獣を殺さなければとりあえず上がらない、か。

 最後のは……自分の意志で調節できる事を祈る。





 朝目覚める。

 歯を磨いてふと気づく。

 ブラシがひん曲がり気味だが、歯茎は大丈夫?

 血まみれじゃないかと鏡で見る。

 なんとも無い、考えれば歯茎も強くなってるはずだからな。



 普通にバイトへ。

 ハンバーガーショップだ。

 昨夜はなかなか寝られず、考えて転職は決定済み。


 店長に辞めたいと告げると、まさかの

「いつでも、今日からでもいいよ」

 ちょっとショックだった。

 結構客も多いんだが。


 僕は『どうでもいい人』らしい。


 調べると肉体労働は少しだが実入りがいいらしい。


 転職して、チートで楽しながら先の事も考えよう……。

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