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15 寒
冬が来た。家の入り口には雪の階段ができる。
太一の新聞配達も大変だ。自転車が使えないので走る。朝早く、道路は除雪されるが配達先の玄関は遠い。新雪を、踏みしめる。風が強い、小脇に抱える新聞をしゃがんで抱え込む。最後の職員室に新聞を置き、教室のストーブに暖まる。
校庭には雪が積もり、倶楽部活動は、スキーがメインとなる。昔で言う『デスタンス』距離競技、幅の細い板に乗り、周回する。
その頃、太一は図書室入り浸りになっていた。
『ブラックホール』を知った。宇宙に夢中であった。
父親の酒量が、また、増えて来た。保護者の家で、飲む事多くなる。太一は、父親の分の夕飯を作り、待つ。遅そうだと思えば自分だけ済ませ、床をとる。




