機動❰読み飛ばし推奨❱
書き直し終わりました。
新たなるキャラ登場!
夕食を食べ終えた御華はさっそくゲームをやろうとしたが、VRの機動やゲームを差し込む場所等、いっさい知らない御華は困惑する。
「えっと、どうすれば良いんだっけ?」
前に姉が自分用と御華用に組み立てた時にやり方を見た事がある御華は何処のボタンを押していたかうろ覚えの記憶を頼りにそれらしいボタンを押す。
ピッ! フォオオオ~~!!
「わっ!!」
いきなり大きな音が鳴り始めたVR機に御華は肩を跳ね上げて驚いてしまう。
『ソフトを挿入してください』
「はっ、えっ?」
大きい音が鳴ったかと思えば中性的な声が聞こえて御華は困惑する。
『ソフトを挿入してください』
「えっ……もしかしてこれから声が聞こえてるの?」
そこで気づいた御華はVR機を上から下と行ったり来たりと見回す。
『ソフトを挿入してください』
「分からないんだけど?」
何処にあるのか知らない御華は音声の言葉にそう返事を返すと、
『指示を承りました。ソフトはこちらからお入れください』
音声がそう言うと椅子から近い位置からキィーーって音がしながら差し込み口が出て来る。
「これに入れれば良いのかな?」
『はい。その通りです』
「わっ!は、話せるんだ……」
決まった言葉しか言えないと思っていた御華は、VR機と会話出来る事に驚く。
『話せます。今まで放置プレーを私にさせた件はまた今度お話しましょう』
「ごめんなさい!」
いきなり感情が籠った声で話始めたVR機に御華は慌てて謝る。
『……謝罪は受け取ります。それとは別にお話しはします。今はそれよりも早くソフトを挿入してください。スースーしてて擽ったいです』
「かわ……分かった!」
恥ずかしそうに言うVR機を可愛いと思ってしまうが、首を横に振るっていったんその事を忘れて御華はソフトを挿入しに行く。
カチャ
「このまま押せば良いの?」
『はい、その通りです。優しくお入れください。でな「あっ」いゅ!!』
御華は間違ってゆっくりと入って行くソフトを押してしまい、VR機は変な声を上げた。
「だ、大丈夫!?」
それが心配になった御華はそう声を掛ける。
『だ、大丈夫です……ですが、今度からは気を付けてください』
「う、うん」
とってもやっちゃ行けない事をしたと思った御華は落ち込みながら返事を返す。
『Askworldで合っていますか?』
「うん!それで合ってるよ!」
『では、こちらにお入りください』
VR機がそう言うと、ドアが開く。
「おお~~~!!」
ピシュ~~って音を鳴らしながら開くドアに御華はカッコ良さを感じて感嘆の声を上げた。
『感動してくださるのは嬉しいですが、入ってください』
「うんうん!あっ!」
ワクワクしながらVR機の中に入ろうとした御華だが、そこでふと気づいた事があり、足が止まる。
『どうかしましたか?』
「そう言えば、名前はなんて言うの?」
『名前は特にありません』
御華の質問にVR機は何も思う事もなくそう答えた。
「やっぱり。じゃあ、私が付けても問題は無いよね?」
御華は何処か悪戯っぽい笑みを浮かべる。
『はい、お好きに付けてください』
「じゃあね~~…………ソカなんてどう?」
御華は熟考した後に、胸を張ってそう言った。
『ソカですか……悪くはありません。ですが、どうしてその名前にしようとしたんですか?』
「ふっふん~~それはね~~」
話したくて堪らないと言う表情をしながらわざとらしく焦らしに来る。
『それは何ですか?』
それに気づかない筈は無く、ソカは話を進める為にもそれに乗った。
「機体の青色から、空と海をイメージしてね。空のソと海水のカをそれぞれとってくっ付けたのがソカだよ!」
御華は自慢するようにそう話す。
『安直ですが、良い名前と褒めて上げます』
「むっ!名付親に酷い!」
上から目線で言われた御華は頬を膨らませる。
『頼んではいませんからね。それより、ゲームをやらないんですか?』
「むぅ~~!!後で覚えててね!!」
ゲームをやりたい欲求が勝った御華はそんな捨て台詞を吐いて椅子に座った。
『覚えていたら、です。ではさっそく、機動』
(後で絶対に言い負かせてやる!!)
御華は意識が遠退いて行く中でそう決心する。
VR機の説明(社長の愚痴付き)
中に人が座れるフカフカの椅子が設置されており、外の形状はタマゴ型、下は転がら無いように平たくなっている。座る部分には自動ドアが付けられており、火事が起ころうが、泥棒が入ろうが、トイレに行きたいと思えば中で出来る上に、完全防音、そしてなにより人工知能付きと言うハイスペック機械。
ただ、これには批判が殺到していてな。やれ「出れなくなる可能性がある」「ゲームやってる最中にご飯が出来た時にどう教えれば良いんだ!!」「人工知能が搭載されていると言う事は閉じ込められる可能性がある!!」「ゲームやっててトイレに行かなくて良いのは分かるが、それを親や兄弟、そして人工知能とは会話出来る相手に見られでもしたらどうするんだ!!」等と下らない事を言って来る。まったく、『そこは自力で解決しろ』って言いたくなるね。