姉、昇天する❰読み飛ばし推奨❱
書き直しました。
「…………買えちゃった」
今、御華は、自分の目の前に鎮座するソフトを見て呆然と呟く。
「で、でも、買えた。買えたよ!!」
実感が湧いて来た御華はその場で跳び跳ねて喜びを表す。
「騒がしいわよ御華。きんじょ「姉さん!姉さん!買えたよ!!」……」
注意しようと御華の部屋に入った姉は最高潮に嬉しそうにする御華に向か入れられて、声にならない声を上げてブルブルと悶える。
「これとっても面白そうで!!綺麗だったんだ!!」
御華はそんな姉の様子に気づいていないのか、ゲームをオススメした。
「え、えぇ……分かったから、それ以上は止めて……」
これ以上御華の幸せオーラに包まれたら天国に行ってしまうと直感で気づいた姉は止めるように言う。
「むぅ!」
もっと話したくて堪らなかった御華だが、姉が苦しそうにしてるのに気づいて渋々ながら止める(頬を膨らませながら)
「部屋で休んでくるから先に食べて来て良いわよ」
覚束無いながらも立ち上がった姉は御華にそう言った。
「で、でも!姉さんが心配!!」
「ぐっ!!」
御華から嬉し言葉を言われた姉は昇天しかける。
ぎゅ!
「あ、ありがとう……でも、大丈夫だからね?先に行ってなさい」
しかし、そこで御華に心配かける訳には行かないと姉は自分の太ももを抓る事でなんとか平然を保ち、笑みを浮かべながら御華にそう促す。
「わ、分かった。でも、姉さんが倒れたら悲しいからね?」
「え、えぇ……」
上目遣いで言われた言葉に姉は天国に昇るような気持ちになった。
「じゃあ、食べてくるね」
姉の言葉を信じた御華はドアの前に向かうと姉を振り返って手を振ると部屋を後にする。
「もう、駄目……可愛い過ぎよ、御華」
御華が居なくなったと分かると姉は体から力が抜けたように床に倒れると、真っ赤になった顔で恥ずかしそうに呟いたのだった。
まだ、日常から抜け出せない。
だが、ゆっくりやることが自分のペースにはあってるから、ゆっくり進んで行きます。