宿屋の朝
今回は少し、暗いです。
書き方の参考に気に入ってる本を見て、試しに少しやっています。
今までは俯瞰視点だったんですが、今度からは、練習も兼ねて俯瞰視点と三人称と一人称を混ぜてみたいと思います。
だけど、今まで投稿されている。話は特に弄らないつもりです。
些細な直し以外わ。
ん、んー。と声を出しながら目を覚ました御華は、部屋の外から料理の美味しいそうな匂いが漂って来て。
鼻を。くん、くん、としてその美味しいそうな匂いに釣られてか、お腹が。きゅー、と鳴った。
その音を聞いた御華は、恥ずかしぃー。と言い布団に隠れた。
それから数分たち、落ち着いた。
「はぁー、恥ずかしかった。でも、あの美味しそうな匂いを嗅いでしまったらお腹が鳴ったって仕方ないよね!」
自分で言ってて、誰に言い訳をしているのか。
バカらしくなり。また、溜め息を吐いた。
「はぁー、食べに行こ」
そして部屋から出て、階段を下りるとそこに広がっていたのわ。
食事中とは思えないほど騒がしくて。でも、明るく楽しい空間が広がっていた。
わぁー!と御華はこの騒がしくて楽しい空間を興味津々で見ていた。
「お嬢ちゃん。そこに居ないで食べにおいで」
興味津々で見ていたら、女将さんに話し掛けられた。
「えぇ!今、食べに行きます!」
「あいよ。好きな席に座って待ってな」
「分かりました。楽しみに待ってますね」
「あぁ!楽しみにしてな」
そう言って、女将さんは料理を取りに行った。
さて、私も席を探そう。
そうして、やっと階段を下りたら。
騒がしくて、楽しい空間だった場所が急に静かになった。
何故だろう?と思って、見渡してみると。
「!!」
そしたら、皆が私を見ていた。
全部の目線が私を見ていると気づいてしまい。
ビクッ!となり怯えてしまいました。
そしたら、お客さん達が何故か集まりコソコソ話し合っていました。
私は?を頭に浮かべながら待っていると。
そこから、一人の男性客が出てきました。
「えー、おほん。そこのお嬢さん、怯えさせて悪いね。別に、君を怯えさせたくて見ていたわけではないんだ」
「そうなんですか?てっきり私が何か悪いことをしたのかと」
「それはない!ただ、君が可愛かったから皆が見惚れていただけなんだ」
そう言った彼は、後ろの客達に睨まれていた。
「後ろの人達に睨まれていますが、本当に見惚れていたのですか?」
その私の言葉を聞いてか、後ろの人達が笑顔で頷いていた。
「あぁ、それは間違いないよ」
「確かに、後ろの人達も頷いているから本当なんでしょう。信じます」
「あ、あぁ、ありがとう」
「それじゃあ、私は席に行かせてもらいますね」
「だったら、あそかが空いているよ」
そう言って彼は、階段から程近い席を指差した。
「ありがとうございます。あそかに座らせていただきます」
そして席に座って、料理を待とうとしたが。
客達が静かなのが気になり、話し掛けた。
「あの、先程みたいに料理を食べないのですか?」
何故か、その一言に場が凍った気がします。
その膠着から一番に解けたのわ、最初に話し掛けた彼でした。
「み、見ていたのか?」
「えぇ、騒がしくて、でも、楽しそうで。見ていて楽しかったですよ?」
そう話したら、客達が何故か安堵した息を吐きました。
「そうか、楽しかったか!」
「えぇ、楽しかったですよ。でも、何で皆さんが安堵してるのですか?」
「あぁ、それはな、」
「坊主、そこからは俺に任せろ」
「分かった、任せるよ」
何故か、話の語りてが変わるようです。
「あぁ、任せな!よし!嬢ちゃん。何故、俺らが安堵していたかの理由だが。昔に、あの騒がしいのを見た女性達がこの宿屋に泊まらなくなってしまったんだ。だから、俺らはその事に罪悪感を感じていてな。だが、女将さんわ。気にしなくていい。なんて言ってきて俺らに罰を与えてくれなかった。だから、今までその事がトラウマになってしまっていたんだ。だが、嬢ちゃんは違う。俺らの、あの騒がしさを楽しい。っと言ってくれたから、トラウマになっていた俺らの心を救ってくれたんだ。だから、嬢ちゃんにはお礼を言わせてくれ。ありがとう」
(あの私、男ですよ?でも、言える雰囲気ではないし、彼等の助けになったならいいか)
「そうだったんですか。だったら私が、この宿屋の久しぶりの女性客ですね?」
「あぁ、そうだな」
そうして、話し合っていた時だ。
「アンタ達が静かなんて珍しいね。もしかして、まだあの時のこときにしていたのかい?」
「さっきまでは、そうだった。だが、今は違う。嬢ちゃんが、あの騒がしさを楽しいと言ってくれたからな!」
「そうかい。お嬢ちゃん、ありがとう。彼等をトラウマから解放してくれて」
「そんな大したことしてないんですが?」
「それでも、だよ。彼等にとってその言葉だけでも、救いになったからね」
「そうだぜ!嬢ちゃん。嬢ちゃんのその言葉のお陰で救われたんだから、十分大したことことだぞ」
「そうですか。そう言ってもらえると、嬉しいです」
笑顔で言ったら、時間が止まった。
「お嬢ちゃん。その笑顔は危険だよ。軽々しくしていいもんじゃあ、ないから。気を付けるように」
「え、えぇ?気を付けます」
「アンタ達も固まってないで!料理を食べな!冷めっちまうよ!」
女将さんの声で意識が戻ったのか、彼等は食事に戻った。
席に帰り際に。先程、教えてくれた男性が。
「嬢ちゃん、あの笑顔はやめろよ。勘違いする者が出て、嬢ちゃんが困ることになるからな」
最後に忠告をして帰って行きました。
その忠告の意味は分からなかったけど、一応、注意しておこう。
でも、今は。目の前の料理の方が気になる。
「おぉ!美味しそう。早速、食べましょう。いただきます」
そして、料理を食べた。
「!!ナ、ニ、コ、レ。昨日、食べた料理を完全に上回る美味しさ!肉のステーキ一つとっても。肉の厚み、噛み応え、タレのうまさ。どれをとっても、素晴らしい!」
料理の感想を言いながらも手は止まらず、料理を食べ続けていた。
料理を食べている間に、喧騒が戻ってきて。
それがさらに、料理を美味しくさせ。
気がついたら料理が無くなっていた。
「ふぅー、満足した」
「そうかそうか、それは良かった。で、昨日より美味しかったろ?」
「えぇ!昨日のも美味しかったけど、今日のは完全にそれを上回っていました」
「はは!嬉しいことを言ってくれるね」
「はい、この宿屋から変えたく無くなってしまいまうぐらい」
「そうか、新たな常連客の誕生だね」
「そうですね。ここの空気はすきですから」
「そうだろう。この明るく、楽しい空気が自慢なのさ」
「ふふ、自慢したくなるのも分かります。それじゃあ、私はお腹が一杯なので部屋に一回休憩しに戻りますね」
「そうか、ゆっくり休みな」
「えぇ、ゆっくり休んできます」
そうしてミリカは食堂の喧騒を背に、部屋に戻る。




