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VRMMOに男の娘が挑む  作者: 白夜の桜
いざ!VRMMOの世界へ!
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ログイン。冒険のスタート(嘘)

今更ですが、Cの読み方は、コールです。

後片付け等を終えて、部屋へと戻った御華はまだ、寒気に襲われていた。


「うっ!まだ、寒気がする。それに、なんだか寒気が増している気がする」


寒気が増しているのは気のせいではない。

何故なら、姉が恐ろしい物を執筆しているからである。

それを知らない御華は、寒気を減らそうとベットに、入って行く。


「うーん?全然、寒気が減らない。風邪でもなかったし、新種の病かな?でも、それだったら専用の機器が反応するはず、それがないってことは病気ではない、のかな?」


考えてみるが、答えは出なかった。

一回、頭を切り替えようと、元々の予定だった、ゲームをやることにした。


「ゲームをやれば、寒気も消えるかな?」


そう思いつつ、ゲームにログインするのだった。


_________________


《町の宿屋》


「うーん?ここは?……!あっ!昨日、ログアウトする前に泊まった宿屋だ!」


今日の午前の出来事が強烈すぎて、昨日のことを少し忘れていた。


「んー?何か忘れているような?……まぁ、いいか」


そして、考えるのを止めて外に出ようとしたとき、思い出した。


「あっ!思い出した!昨日、誘拐事件やら上級職事件なんかあったんだった!っと!危ない、危ない。口調に気を付けないと。取り敢えず、記憶の整理をしよう」


そうして、記憶の整理と口調を直したのだった。


「よし!今日も元気に頑張るわ!」


やっと、部屋から出たのだった。


「おはようございます。女将さん」


「うん?お嬢ちゃん、おはよう。っと言いたいが、今は夜だよ」


「えっ!今、夜なのですか!」


「おぉ、どうしたお嬢ちゃん、急に元気になったりして」


「だって!夜ですよ、夜!」


「夜がどうしたんだい」


「夜は、強敵が出る時間でもあるんです。それは、知っていますか?」


「それゃあ、知っているとも。だから、夜は街の外に誰も出かけないんだよ」


「えぇ、それは分かっているつもりです。ですが、私たち、転移者はレベルを上げる為に、夜も狩りに行くのですよ」


「あぁ、だからか。毎晩、外に狩りに出ていくのか」


「えぇ、だから私も、狩りに行くのですよ」


「はぁー、本当、アンタ達は恐れ知らずだね」


「ふふ、私たちは、恐れ知らずではなく、この世界を楽しむために、挑んでいるのですよ」


「楽しむためね、じゃあ、アンタ達は何に挑んでいるんだい?」


「未知、それも誰も突破したことのない、未知の領域を、誰も作ったことのない物を、誰も見付けられなかった、技・宝・場所を、私たち転移者は、その未知を解き明かしたくて、挑んでいるのですよ」


「はは、壮大な挑戦だね。だが、嫌いじゃあないよ、その夢」


「夢、ですか?」


「あぁ、そうさ、夢さ。私らの長い歴史でも、未知の領域を攻略した者は、数少ない。それも、英雄等の偉人だけだ。だから、アンタ達の挑戦が、夢だと言ったのさ」


「そうですか。ですが、私たちは必ずや、未知を攻略してみせます」


「そうか、アンタ達は諦めないんだね。この夢を聞くと、絵本の物語に出てくる、彼らに、似ているね」


「だから、夢じゃあないですってば!ん?絵本?彼ら?」


「あぁ、そうか、アンタ達は知らないか。とある絵本の話に出てくる人物達に、アンタ達は似ていたのさ」


「どんな、絵本ですか?」


「確か、ちょっと待ってておくれ。今、持ってくるから」


「はい、分かりました」



5~7分後



「あったあった!これだよ、これ!」


そう言って、見せてくれたのは、


「『冒険者の日常』?」


(冒険者と言えば、ファンタジー物の定番じゃあないか!でも、今は無いんだよな。何故、絵本には冒険者があるだ?)


「そう、『冒険者の日常』のタイトルにもある、冒険者がアンタ達に、にているんだ」


「冒険者が私たちに似ている?」


(冒険する者って名乗ってるから、私たちと似ているのは間違いではない。だけど、冒険者が無いのか気になる)


「『冒険者の日常』の冒頭に、冒険者は未知に挑む者って書いていたのさ。だから、その点は、アンタ達と同じだろう?」


「そうですね。確かに、同じですね。女将さん、一つ気になったことがあるんですが、何故、冒険者は今は、いないのですか?」


「それは……もう、数百年は昔かね。その日、冒険者ギルドはある魔物を退治しようと、強い冒険者達を集めたのさ」


「強い魔物?」


「そうさ、その魔物は、とんでもなく強かったのさ」


「その、とんでもなく強い魔物に、強い冒険者達は集めて、退治しようとしたのですか?」


「その通り、強い冒険者達を集めて、退治に向かったさ。だが、作戦は失敗し、近くにあった、村や町や、果てには国を滅ぼされた。それ以来、人類はその魔物に挑むのは止めた。そして、残った冒険者達は、素行の悪い者ばかりがいたので、ギルドは段々と腐り、最後は、国を襲ったりして、冒険者ギルドは、国に潰された。これが、冒険者ギルドが無い理由だよ。まぁ、記録に残っていたことだけどね」


「そうだったんですか。それは残念ですね」


「あぁ、あの魔物に挑まなければ、今も残っていたのに」


「その強い魔物とは、何ですか?」


「お嬢ちゃんは、戦わないと約束出来るかい」


「はい、約束します」


「その言葉、信じるよ。じゃあ、言うよ?」


「はい、大丈夫です」


「その魔物の名は、ジード。大地の天災、と言われる魔物」


「ジード。どんな魔物何ですか?」


「二つ名にある大地が。あの魔物の力を表している」


「大地?私たちが立っている地面のことですよね?」


「そう、その地面さ。あの魔物は、地震を起こし、地面を割り、その叫びで、空間を揺らす」


「なっ!化け物じゃあないですか!」


「化け物さ、あの魔物は。そして、意思もある。だから天災と言われている」


「凄い、化け物ですね。よくそんな存在に喧嘩を売れましたね」


「その理由は分からないがあの魔物は巨体だったから。倒せれば材料に使いたいとか。思ったんじゃあないかい」


「で、結果は敗北、と」


「そういうことさ。だから、あれには挑んじゃあダメだよ」


「えぇ、その強さを聞いたら挑もうなんて思いませんから」


「なら良かったよ」


「えぇ、貴重な情報ありがとうございました」


「職業ギルドに行けば知れる情報だから。貴重なんてもんじゃあ無い」


「ふふ、それでもお礼を言わせてください。ありがとうございます」


「ふん!それより、二日たったがまだ泊まるかい」


「泊まりますよ。気持ち良かったですし」


「なら良かったよ。で、何日泊まるつもりなんだ?」


「うーん?取り敢えず7日でお願いします」


「あいよ、3.500Cだよ」


「はい」


「うん、今回もちゃんとあるね。夜遅いけど、ご飯食べてから眠るかい?」


「はい、そうします」


「はいよ、少し待ってな」



3~4分後



「余り物だけで作った料理だけど。寝坊したお嬢ちゃんの自業自得だと思って、我慢しな」


「いえ、余り物で作った料理だとは思えないほど美味しそうです」


「ふん!褒めたって何も出やしないよ」


「ふふ、それじゃあいただきます」


そう言ってから、食べてみると。本当に余り物で作った料理とは思えない、味だった。


「美味しい」


自然と口から言葉が出てきた。


「それなら良かったよ」


照れながらも嬉しそうに女将さんが言った。


「明日の朝も楽しみにしてますね」


「あぁ、余り物じゃあなくてちゃんとした料理を作るから。楽しみにしてな」


「はい、楽しみにしてます。ごちそうさまでした。おやすみなさい」


「おやすみ。朝は寝坊するんじゃあないよ」


「寝坊はしませんから、安心してください」


「はは、分かったよ。次こそおやすみ」


「はい、おやすみなさい」


そうして、部屋に戻ったミリカは布団に入り寝るのだった。


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