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第66回「嫉妬という言葉を使わずに嫉妬を表現せよ」

______________________________


くまくま17分


 二人で廊下を歩く。

 先を行く少女は顔に微笑みを浮かべているものの、口角がどこかぎこちない。

 少年は恐る恐るそれとなく尋ねた。


「ねえ、怒ってる?」

「何で? そう見える?」


 はい、そうです。とは、口が裂けても言えない。


「ごめん、僕が悪かった。だからーー」


 機嫌直してよ。ただひたすらに平謝り。こういう場合は男が謝るに限る。


「それは、何に対して?」

「えっと……」


 聞き返されて思わず言葉に詰まる。

 正直、全く思い当たる節が無い。

 おかしい、さっきまで先輩と三人、楽しく会話してた筈なのに。


「解らないの?」

「……すいません」


 上目遣いで尋ねて来る彼女に僕は目を逸らした。


「まあ、しょうがないよ。解らないなら」


 ため息を吐きながら踵を返し、再び歩き出す少女。

 どうしよう。途方に暮れながら、その背中を眺めていた。


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