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第44回「漫画やアニメなどの必殺技を描写せよ」

______________________________


くまくま17分


 雷の呼吸、一の型 『霹靂一閃』


 それは、神速の抜刀。

 鞘から放たれる雷鳴の一撃。

 白刃が雷光に閃いたかと思えば、瞬きさえ許さず斬り裂き納刀。

 数瞬遅れて漸く鬼は悟る。

 自分は斬られたのだ、と。


______________________________


くまくま17分


 超究武神覇斬


 身の丈程もある巨剣を肩口に担いで突進。渾身の一撃を振り下ろしてから高速連撃へと渡る。

 斬る、斬る、斬る斬る斬る斬る斬斬斬斬---瞬く暇すら与えず、剣撃の嵐となって全てを斬り刻む。


______________________________


下駄


 ヴィヴィオの身体は弱かった。


 どれだけ鍛えても脆い身体。

 磨いても天才達に届かない打撃力。


 故にどれだけリードしても容易く追い込まれてしまう。

 完璧と思った一撃でさえ、勝利には届かない。

 そのせいで舐めた辛酸は一度や二度ではなく……それでも、だとしても、少女は諦めなかった。


 ――リンネさんを救えるのは、きっとわたしじゃない。

   リンネさんにちゃんと勝ちたかったし、フーカさんやアインハルトさんとも闘いたかったけど……。


 フリッカーの嵐を耐え抜いたリンネの反撃がボディーを抉り、貧者の身体はよろめく。


 ――しょうがないや。わたしの冬は、ここで終わり。


 トドメを刺さんと紅の魔力を纏う決定打が迫る。

 終わりを受け入れた少女の精神は、けれど折れていない。

 震える脚を踏ん張り、


 一撃シングル

 追撃の打撃に合わせたカウンターのショートアッパー。

 リンネの表情に焦りが浮かぶけれど、倒れない。


 ――その代わり、


 少女の両拳に渦巻く虹彩の魔力が宿る。


 ――今、わたしにできることを。ここで、全部!


 ヴィヴィオの予備動作を見ると両腕をクロスして、リンネは守りに入る。


「耐えて、打ち返す……!」


「アクセルスマッシュ!」


 二撃ダブル

 ガードごと、リンネの顎を打ち上げる。


 三撃トリプル

 より低く、より鋭く、そして姿勢を戻す間もない顎部への追撃。



 四撃クアドラプル

 まだ止まらない。

 少女の身体は無限の軌道を描き、右へ左へ。


 打つ。打つ。打つ。打つ。

 そのどれもがフルスイング。

 足りぬなら何度でも。全部を急所に正確に。刹那の瞬きで打ち抜き続ける。


 九撃目ノナプル

 右のこめかみ。


 リンネが揺らぐ。


 ●


 最初は何もなかった。

 普通の暮らしも。手に入れたのは偶然だったけど。

 再び失われる理由は誰かの理不尽で……。


 やっと手にした居場所を、守りたかった。

 そのためには強く在るしかなかった。


 覚悟。決意。練習。誇り。哀しみ。悔しさ。決別。

 あらゆるものと共に積み上げてきた。

 重ねて。重ねて。重ねて。辛くても、嘔吐しても耐えて、ひたすら重ねてきた。

 誰の手も届かない高さにまで。


 後もう少し、ここで勝てば、届く。

 王者という名の天の頂きに。自分は遂に挑める。


 才能という下地の上に建てた不撓不屈の塔。

 なのに――


 ●


 十撃目ディカプル

 左のこめかみ。


 意識ごと砕かれた塔は崩れて落ちた。


______________________________


髭虎


 愛をもらった。勇気をもらった。だからぼくは何度だって立ち上がる。

 拳を握り、地を蹴った。熾烈を極める攻撃に自ら飛び込むように。

 いくぞ、これがぼくの100倍だ!

「アンパンチ!」


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orion1196


「今から繰り出す技をよく見ておけ」


 師匠がすらりと剣を持ち上げ、水平に構えた。いわゆる『霞の構え』と呼ばれる体勢である。その剣先から放たれる闘気は、数々の死線を越えてきた剣心ですら恐怖するものであった。


「動くなよ? その瞬間に貴様は死を迎える」


 剣心がその言葉に込められた意味を理解するより速く、師は動き出した。旋風の如く剣心の隣を過ぎ行く師匠、次の瞬間には剣心の体に九ヶ所もの傷がついていた。


「剣術には大きく分けて九種類しか攻撃が存在しない。よって防御もそれらに対抗するように生み出される」


 突進体勢からゆっくりと体を起こし、剣を肩口に担ぐ師匠。その口元には、うっすらと笑みが浮かんでいた。


「ならば飛天御剣流の神速を最大限に活用し、九種類全ての斬撃を一度に叩き込むことが出来れば、それは回避不能の技となる。これが飛天御剣流『九頭龍閃』、俺が最も得意とする技だ」


 剣心はただ棒立ちのまま、師の放った技の恐ろしさを噛みしめることしか出来なかった


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小鳥遊(たかなし)賢斗


「影分身の術!」

 両手の中指と人差指を十字に交差させる特殊な印を結び、その高等忍術を発動させる。

 しかしこれはあくまで本命の術を完成させるにあたっての前準備でしかない。

 残像を作り出すだけの分身の術と違い、自分の「実体」を作り出す影分身の術ならではの使用法。

 それは、その術を扱うにあたり、チャクラ放出係・形態変化係を役割分担させること。

 そもそもこの術の会得には、「回転」「威力」「留める」の三段階の修行を行う。

 第一段階は、チャクラを掌で乱「回転」させ水風船を割る。

 第二段階は、乱回転時のチャクラ密度を高めて「威力」を増幅し、水風船より硬いゴムボールを割る。

 第三段階は、これまでの修行の成果を最大限まで引き出した上で、形状を掌サイズに「留める」。

 ナルトはチャクラコントロールが苦手だったので、修行は難航したものの、この工夫によって難易度を下げ習得することが出来た。

「螺旋丸……!」

 そしてナルトは、ついに会得したその忍術を師の前で披露してみせたわけであった。


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