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第27回「『怒』を使わずに怒りを表現せよ」

______________________________


リコ


  ……彼の不倫を知ったのは去年のことだ。

 盆もクリスマスも一緒に過ごしてくれなかったし、ホワイトデーのお返しはいつも安物。付き合い始めてからの記念日はいつも一緒に過ごしたけど、それだけで満たされるわけが無かった。


 買い物中に偶然、彼を見かけた時のことだ。

 見知らぬ女と一緒に、彼によく似た娘とウィンドウショッピングを楽しんでいた。

 その左手には、見たことのない指輪がつけられていた。



 結婚してるなんて一言も言ってくれなかった。

 自分が彼のため必死に尽くしている時も、彼はのうのうと違う女と家庭を築き、自分に見せたことのない柔らかな笑顔で。

 彼は、笑顔で。

 そう、笑っていた!



 それでも彼といると安心できて、安らいで、涙が止まらなくなって……いつしか彼が私の家に寄りつかなくなってきて。

 最期に会ったのは、別れ話をする時だった。

 ギュッと握りしめた包丁の感覚は、きっと一生忘れない。


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くまくま17分


 この感情に、今更名前を付けるまでもない。

 血が沸騰するように熱く、下腹部の辺りに力がみなぎって来た。

 熱い。

 肚が、全身が焼けるように熱い。

 腸が煮え繰り返るとはこの事か。

 心の中に渦巻く激情を燃やし、俺は衝動の赴くままに激昂の雄叫びを上げた。


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髭虎


 頭にカッと血が昇って、目の前がパッと白くなって、気がつけばなぜか部屋がゴチャってなってた。


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ゆりいか


 学校の昼休みにDQNが「オタクくっせんだよwwww」ってちょっかいかけてくるから、頭プッチンして暴れてやったわwww記憶飛んでたから、自分が何したかわかんないけど、DQN土下座して俺の靴舐めてたwwwオタク舐めんなwwww


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(かわず)


 男を殺した。


 肉は食べて、骨は筺に入れて持ち歩いている。

 お前は天国にも地獄にも行かせない。


 ずっと俺の中にいろ。


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