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第140回「少年(少女でも可)の夏休みの様子を描写せよ」
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雨宮 春季
彼の戦争は極めて短いものだった。机に上に積まれた何冊もの薄いドリル、題名だけごっりぱについた自由研究、白紙の絵日記。彼は汗をかきながら机に座り、震える手で鉛筆を持って叫んだ。
「今日終わらせるぞ!」
8月28日土曜日、彼の二日間の「学校の夏休みの宿題」との戦いはこうして幕を開けたのだった。
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