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孤児から始まるinファンタジー  作者: 風風
第一章 
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011 サルタヒコノ神(2)

 廃屋に帰った私はマイクに神様の事を聞いた。


 しかし、天上の楽園ヴァルアセスや様々な神々がいることは教えてくれたがサルタヒコノ神のことは知らないと言う。

 スキルの恩恵やステータスのことも知らなかった。

 子猿は当たり前のように話していたから私が知らないだけかと思ったが、これは現在の人は知らないことなのか?


 分からない事や知らないことが多いのはしょうがないが、スキルのことを聞けたのは良かったと思う。


 


 次の日、ダンジョンに入ると、早速【マップ】の効果が表れた。

 歩いた場所から脳内で地図が作られて行くのだ。

 ……何を言っているか分からないかもしれないが、私もどうなっているのか分からない。

 道筋に対して、絶対記憶力と空間認識能力が備わったようだ。


 これによって、1層目の通路の網羅が容易になった。

 地形が分かることで、ラットをいち早く見つけ出して仕留められるようになり、さらに討伐効率が上がった。

 私がこのまま1層目を網羅しようと言えば、マイクたちも効率がいいので反対しなかった。

 

 リーリャに驚かれながら、魔石を今までの倍の40個換金した。

 残飯を大人に見られないように漁り、二人を鳥居の場所に案内した。


 二人は興味深そうに鳥居や石像を見ていたが、半透明な子猿が私の目の前に出てきても反応しない。

 キッキとうるさい子猿を無視して、二人に魔石を賽銭箱に投げ入れて貰うと、空から紙がヒラヒラと落ちてきた。

 紙を見るとそれぞれのステータスが書かれていたが、二人は読むことも見たこともない字だと言う。

 マイクたちも字は書けないが店の看板の文字はある程度読むことは出来る。


 二人の知らない字。見ることのできないサルタヒコノ神。

 恩恵スキルの【マップ】も記入されていないことを子猿に尋ねると。


「儂は元々、この世界の神ではないからな。

 分神してこの世界に来たので、ちょっと勝手が違うようだ。

 ……こっちに来た理由は忘れたわ。 

 ちびっ子と儂は波長が合うのだろうな。普通、人が神を見ることなぞ出来んぞ。

 恩恵はホイホイ誰でも彼でもくれてやるものではない。儂は神だぞ!」


 この鳥居が放って置かれて、忘れ去られていた理由がよく分かる。

 奇妙な建物に、供物をしてもよく分からない字が書かれた紙が落ちてくるだけ。恩恵はきまぐれ。

 信者も離れて行きますわ。 


 キャキャと叫ぶ子猿を無視して帰ることにした。

 紙に書かれたステータスを二人に告げるが二人は半信半疑と言った反応だった。

 

 まぁ、今まで知られていなかったレベルとスキルを言われても実感できないだろう。

 変に私が言っても二人には理解できない。

 ステータス確認は自分の能力向上の為に、定期的に確認するに留めようと決めた。

 

 

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