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※     ※    ※


「ワイン・セラー国とはまた遠いな」


 ――ライブラ国女王立図書館館長室。


 そこは、豪華絢爛な部屋でした。


 金色の巻き毛で着飾った女王の絵が飾られ、豪華な大理石の彫刻、曲線の美しい応接セット。


 ココアと館長は向き合い紅茶を口にします。


「舞踏会で飲んだ葡萄酒はとても美味かった。あの国は相当に農業が発達していると聞くが、あそこの王は頭が固くてな。門限不出の技術を出したくないとかでちょっと前まで鎖国だったと聞く」


 館長は28歳ぐらいでしょうか。


長い金髪を後ろで団子にし、赤いスーツを上品に着こなした女性が足を組んで面白そうにココアの話を聞いていました。



「ちょっと前まで?」


 絶対に高い装飾されたカップを割らないように両手で大事に持ち、ココアは首を傾げます。



「ああ。わずかに出たブドウ酒がプレミアが付くほど人気になって、味をしめたらしい。最近輸出するようになったようだが、この国まではまだ届かん程度だ」



 彼女は残念そうに、紅茶を水面を眺め。


 そしてココアの横に足をばたつかせてジュースを飲むピヨーネを見つめます。



「酒の知識を絞り出すにはまだ幼いか。お前しか言葉がわからんのもまた難儀なことだ」


 理事長から整った顔で見つめられ、ピオーネは視線をジュースから外すことができません。


 理事長はまるで鷹のような威圧感を持ち合わせた人間でした。


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