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「ピヨーネ!!」



ココアは足でピヨーネの体を蹴飛ばすと、ピヨーネがいたそこに大きな斧が地面をかち割ります。


大きく振り、今度はココアへ。


ココアも、手を地面につき、転がって切っ先から逃れます。


手をどかすと、ココアの右目は紫色の青たんになっていました。



「あなたは、どちら様ですか?」


泥だらけのシャツそのままに、ココアはスキンヘッドの男に聞きます。



「今の二つはわざと外した」


しかし、男はココアの言葉にこたえる気は無いようです。


「大人しくガキと金を寄越せ」



いつからこんな物騒な国になったんだろう。


ココアは地面に転びながら悲しく思います。



「金はさっき取られてしまってもうないです」


「嘘をつけ」


その目はまるで確信を持っているようでした。


嘘ついても無駄。



「……はい、嘘です」



ココアは上体を起こし、艶のいい皮細工の二つ折り財布を出します。


「ですが、その子は堪忍してください」


中身を確認するふりをして、図書カードだけはシャツの袖の下に隠しました。


「その子は体が紫色になって死んでしまう伝染病を患っていまして」


しかし、その一瞬で二つ折り財布も奪われてしまいます。



「まあまあだな」


目を細め、そしてピヨーネに近づきます。



「来い」


ピヨーネの長く伸びた紫の髪を乱暴に掴み、引っ張ります。


『いやあああああ!!』


ピヨーネは太い腕に噛みつきますが、頭を殴られて地面に膝を落とします。



「ピヨーネ!!」



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