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警察からの連絡

すみれが居なくなってから半年が過ぎようとしている。

警察も探してくれているのだが、まだ見つかっていない。

⦅もう、このまま見つからないのか……。⦆と俺は思い始めている。

俺はすみれが居ない生活が、寂しくなるなどと考えたことも無かった。

母などは「このままなら、再婚を考えなさい。」と繰り返し言って、俺は閉口した。

そんな頃、警察から連絡があった。


「すみれが見つかったんですか?」

「居場所が分かりました。」

「何処に居るんですか?」

「奥様はシェルターで暮らしています。」

「シェルター?」

「DVの被害者が入所する施設です。」

「DV! 俺は、そんなことしてない!

 あ………してません。」

「奥様は働いておられるんです。」

「シェルターで?」

「そうです。シェルターで住み込んで働いているようです。

 運営者によれば、緊急性がある被害者でありませんし、子どもが居る訳でもない

 奥様を受け入れることは出来ないそうです。

 ただ、そのシェルターの運営者の親族が連れて来たということでした。

 それで、取り敢えず入居ではなく、住み込みで働いて貰っているということだそ

 うです。」

「行きます! 会いに行きますので、住所と電話番号を教えて下さい。」

「それは奥様が会うと決めたら会えます。」

「すみれは嫌がってると言うんですか………。」

「探しておられることは伝えました。

 後は、奥様の気持ち次第ですね。」

「あの、メールは?」

「自作自演ではなく、奥様は見て『やはり。』と思ったそうです。

 それから後、また届いたそうです。」

「えっ? 二回もですか?」

「はい、二回目のメールを受けた時、そのまま家を出たそうです。

 メールの送信者に会う為に、そして、そのまま帰らなかったと……。」

「会いたいです。話を直接聞きたいです。」

「その旨も伝えます。

 奥様からの連絡があれば会えます。」

「待つしか無いんですか………。」

「そうですね。」


すみれは俺に会いたくないのだ、と思った。

だが、俺は会いたくて仕方なかった。


「生きてたんだ。良かった……。」


俺の口から出たのは俺自身が思ってもいなかった言葉だった。

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