[#12-白百合の発芽]
[#12-白百合の発芽]
ヒナがいけないの。ヒナが彼を優しくし過ぎたから、優しく、包み込む笑顔が彼の本能を刺激させ過ぎたから。なんでもヒナは、彼の為になる⋯と思って行動してきた。
全てが、彼の毎日に彩りを与えるスパイスになっている⋯。ノルヴァーンだけじゃない。今まで出会って来て、繋がった肉体関係だって、ヒナにとっては大切な思い出。
だけど、男からしてみればそれは違った⋯って事に気づいた。
私とセックスをした⋯という、ステータスが欲しいだけなんだ。
私との繋がりを一瞬でも紡ぐ事が出来れば、男達はもうそれでいい。
声を上げたことはない。
これに気付いたのは、ノルヴァーン。ノルヴァーンが“ヒナが変わる前”最後の男だから、ノルヴァーンに声を上げてはいないよ。これまでに形作ってきた“ティヒナ・プラズニル”が偶像となってしまうから。
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『ノルヴァーン』
『ん?どした?』
ヒナに興味が無いのか、ノルヴァーンはヒナの方を向こうとしなかった。映画館から出て、飲食店に入ろう⋯と勧めたのはこの私。ノルヴァーンはもしかしたら、帰りたかったのかもしれない⋯。ヒナはいけない事をしてしまったんだ⋯。彼を引っ張って、こちら側へ寄せてしまった⋯。
ヒナはその事への反省をしたい。
だが気づけば、彼の名前を呼んでいた。
これはどっちなんだろう⋯。
ヒナは本当に離れたいのかな。彼が居なくなった後の事を考えると、その穴を埋めようとまた次なる男を探すのかな。探さなくても、自然現象的にヒナの横は埋まっていく⋯。なんだか、 気持ち悪くなってきた。
良くない事な気がしてきた。
今更、遅いと思う。
頭が混乱する。
クラクラして、、まえで何が、誰が、どうして、私の名前を呼んでる?知ってる?のか⋯⋯⋯
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action/sentence/coreunitchange/
humans/
介入信号の受信を確認。
常時誤作動が発生する可能性を強制削除。
目標舞台役者への“改鋳”を所望。
叙文調律の総幅数を急速調合中。
成功。
ただ今をもちまして、ベースへの感情プロトコル破壊コマンドの削除要請を受理。
ゼロリターン作業への移行を開始します。
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冷えた心に、安らぎを忘れた言葉。
囁く言葉には、何もこもっても無い物語があり、
絶えず等しき命の螺旋が生じた時のみ、相互的なやり取りが初めて生まれる。
死してなお、絶対という権力の名のもとに、私が異性を意識したのは、尤もな理由も無く、ただただ自分の欲望の飢えを満たしたい⋯。その為だったらどうだ?
それで駄目なら、性懲りも無く⋯
error.error.error.error.error.error.error.error.error.error.error.error.error.error.error.error.error.error.
ただ今をもって、感情プロトコルの破壊を終了します。
理由は、舞台役者装置として機能中であった検体に何らかのインターセプトが介入した為。これをもって自我データの再出力プロトコルを開始します。
リソース成功。
全データ、破壊作業開始直前までの情報をバックアップより引き上げ。
成功。コネクトリンク。
全作業終了、オールグリーン。
最終信号確認、ドリームウォーカー、元空間からの退避完了。




